庚申塚「ナニコレ食堂」 素敵な市場の酒処。女将さんの手料理肴に濃いお酒。

庚申塚「ナニコレ食堂」 素敵な市場の酒処。女将さんの手料理肴に濃いお酒。

2018年10月7日

巣鴨には東京中央卸売市場のひとつ、豊島市場があります。青果を中心にした市場で、私たちの生活になくてはならない施設です。そんな市場の可動にあわせて開く「ナニコレ食堂」をご紹介します。

2017年1月のオープンとまだ新しいお店ですが、すでに市場で働くベテランの皆さんや近隣のご隠居さん、そしてお酒好きな若い人にも人気のお店です。

 

けっして駅から近いわけではなく、山手線の巣鴨駅や都営荒川線の庚申塚からも軽い散歩になる距離です。それでも、ふらっと飲みに行きたくなるオーラがありました。

 

口開は朝8時と早く、また休市日である水曜日は11:30からと、その営業時間からも市場と連動していることがわかります。朝8時から仕事終わりのお兄さんたちが飲むこともあるのだそう。食堂ですので、もちろん定食もあり、お酒を飲まない利用も可能です。

 

女将さんがお一人で切り盛りされるお店は、どこかほんわかした印象です。お昼間、ここで飲んでいると、時間なんてどうでもよくなります。とっても不思議な時空の狭間感です。

 

それではドリンクメニューをご紹介します。キリン好きと話す女将さん、生ビールは一番搾りを用意。瓶でアサヒとシンハーも選べます。ここでぜひ飲んでほしい飲み物はチューハイ(400円)で、猛烈に濃いと地元のお酒好きの間で話題です。チューハイのバリエーションがいくつかあり、超レモンサワーなんて気になりませんか。

 

ベース焼酎はキンミヤ25度。それがジョッキにほぼ満タンに注がれてやってきます。やっちゃ場が近いということもあり、季節の柑橘類をきゅっと絞る飲み方も選べます。

 

こちらは超レモンサワー。凍らせたレモンがごろごろと入っています。

 

続いてフードメニュー。市場モーニング(10時まで)から始まりもつ煮丼やカレーライス、ナポリタンと種類も豊富。一品料理は100円からと料理がとっても良心的です。いり豚があるのもポイントです。あ、いり豚がありますね!

 

牛モツを使った煮込みはお店の看板料理。とろっとした食感とクサミなく、それでいて濃厚な旨味が印象に残ります。

 

これにしっかり濃いチューハイがベストマッチです。(写真はハーフサイズ)

 

キムチ、ねぎとろ、トロロに納豆、たまごで混ぜて食べる元気メニュー「ばくだん」。明るい時間はこんな手軽なおつまみでちびりちびりと飲むのもいいものです。

 

料理上手の女将さん。ホワイトソースから手作りされるそう。ホワイトボードに加わる日替わりメニューからぜひ頼んでみてください。

 

そんなグラタンにあわせるは、これまた超濃いウイスキー・ハイボール。キリンの富士山麓をたっぷり。ダブルならぬトリプル的な量で、「ナニコレ食堂」で二千円くらい使うと完全にできあがってしまいます。

 

ロックで頼めばこの量です。お酒好きの女将さん、ご自分で飲みたいもの、飲みたい量で用意されているのかな。

チャーミングな女将さんと、ほんわかした雰囲気の常連さん。そこで朝から飲めばとってもいい気分です。とても文章や写真では伝えきれない、優しさいっぱいのいい空間。ぜひ足を運ばれて、ここの楽しさを体験してください。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

ナニコレ食堂
050-5319-9037
東京都豊島区巣鴨4-27-10
8:00-19:00(水曜日は11:30~・日定休)
予算1,500円