銀座は老舗の酒場や角打ちも数軒あり、高級な街のイメージの裏にもぽつぽつと大衆系飲み歩きスポットが点在しています。近隣の有楽町・新橋とあわせて、ぜひとも飲み歩いてみて欲しい地域です。そんな銀座におどろくほど安い立ち飲みが出来たという情報をビールメーカーの知り合いから教わり、さっそく飲みに行ってきました。
並木通りと銀座通の間、西五番街はそれはもう高級な料理屋や老舗割烹、そしてクラブが立ち並ぶ銀座らしい道路。そんな道に面したビルの二階にそのお店はあります。酎ハイ類は150円、おつまみは50円から、お通し・チャージはもちろんなしというセンベロ酒場「ドラム缶」です。
20時頃の訪問で店内はほぼ満席状態。イケメン店員さんお二人が手際よく切り盛りされています。会社員グループが「ここをどうぞ」と開けてくださった場所にうまく潜り込んで、それでは飲み始めましょうか。
それにしても安い。ランチはカレーがおかわり自由で300円だそうで、缶コーヒー50円というのも驚異的。例えばホッピー用のナカ(焼酎甲類)をもらって缶コーヒーで割るコーヒー酎なんていう飲み方もよいかもしれません。
安いからといって飲み過ぎず、ちゃんと家に帰って、毎日通ってねというお店の方針が大きく書かれています。たしかに、激安系酒場をみつけるとテンションあがりすぎてべろんべろんになりかねませんからね。
ウーロンハイと冷奴をもらって、最初の乾杯セットに。ちゃんとしたサイズの冷奴が100円なのですが、コンビニのお惣菜コーナーで売られているお豆腐よりも安いのだから、もう内食が安いという感覚すら麻痺させてくれます。ちゃんと焼酎の入って氷少なめのウーロンハイに冷奴で250円。安っ!
では乾杯!
ウーロンハイはお店ごとに違いが出にくいですが、ブレないのがいいですよね?高田馬場の友人がウーハイ好きでして、その影響を最近つよく受けています(笑)
ランチのカレーは夜はアタマだけ提供してくれています。白米もあるので、夜もカレーライスを食べることも出来ますが、いやいや、こういう立ち飲みで食べるカレーアタマは美味しいんだって。レトルトのナショナルブランドではないぴりっと個性の光るカレーが美味しい。
ウーロンハイは400mlジョッキで氷少なめ、ということは缶入りウーハイと同じくらいの量なわけですが、これで銀座の地代を払えるのかと飲食業界をかじっている私は結構心配に。いやいや、心配するならばばんばん飲んで、じゃんじゃん通って支えればいいのです。
甲類の梅割り。そう、あの下町酒場や全国展開中の新井薬師発祥のもつ焼きチェーンが提供する昇天ドリンクです。度数24。安いからって飲み過ぎ注意。せいぜい5杯までだよと立石で教えられた人も多いでしょ?
ちなみに、梅エキスは天羽飲料ではなく、三田飲料のザ・スタンダード 梅です。
焼売は1個50円から。3個で100円と細かく刻みつつもまとめ買いが安い。よくあるそれなのですが、バイスとあわせて常連さんたちとワイワイしながら飲めば自宅でレンチンしたものよりも何倍も美味しく感じられるから不思議。
店名の通りドラム缶を囲むスペースがあったり、隣通しあっという間に仲良くなって、気づいたら友だちのように盛り上がれる一体感は、まるでお祭りのよう。隣のビルはお着物をきたキレイなお姉さんがお酌しているのかと思うと、このギャップが不思議に思えて、それが楽しい。
こういうお祭り大衆立ち飲みは銀座に今までありませんでした。新たな社交場の誕生は大変素晴らしいことかと。接待疲れのシメの一杯に使いたいなんて人もいるでしょう。
空いた窓から銀座の風が吹く。クリアアサヒをぐいっと飲んでプチビアガーデン気分を楽しもう。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
ドラム缶 銀座本店
東京都中央区銀座6-3-5第1高橋ビル2階
16:00~23:00(日定休・ランチ営業)
予算1,000円