【閉業】池袋「バーンカオケン」 超本格派!タイ料理立ち飲み登場

【閉業】池袋「バーンカオケン」 超本格派!タイ料理立ち飲み登場

2017年5月14日

池袋の北口には謎多きお店が多数あり、お世辞にも安心の街とは言えませんが、古くから続く角打ちやもつ焼きの銘店など、ノンベエならば避けておくにはもったいないエリアです。

立ち飲みが多く、また24時間やっている店も多いので、様々な用途に応えてくれる街でもあります。ここに、さらにタイ料理立ち飲みという選択肢が増えました。

三兵酒店前の道を北上し、東横インや池袋グランドホテルが並ぶ”少し”落ち着きはじめた路地にオープンの「バーンカオケン」です。

 

店先でお弁当を売っていますが、ショーケースは立派な曲面ガラスのもの。なんでも、ケーキ屋で使っていた什器なのだとか。飾り付けや漂う香り、チグハグで機能優先、漂うパクチーの香りは、日本語の「立ち飲みタイ料理」の文字がなければ完全に現地な感じです。

 

料理は全品380円(税込410円)で、ライスは別にあります。食事利用もできるので、この日も先客でご飯利用をしている人もいました。お酒はビールがアサヒで400円、獅子マークでお馴染みのシンハーは500円、酎ハイ類は350円というお手頃価格。もちろん、個性派タイのメコンウィスキーもあります。

 

ソフトドリンク飲み放題で、タイティーやマンゴージュースが飲めるという大盤振る舞いは気になるところ。メニューの最後に「ありがとうございます」と書かれているのが、タイっぽい。コップンガーと言われたい。

 

店内に屋台風のカウンターがあり、ホテルパン(業務用容器の名前)いっぱいに美味しそうな料理が盛られています。アクリルにあけられた小窓からお店のお姉さんに注文するスタイルなのですが、これが一苦労。

 

なにせ、社長以外は日本語でのコミュニケーションがなかなかのハード。しかも社長は不在が多い。本当にタイで屋台飯屋に飛び込みで入って四苦八苦している気分になります。お姉さんも一生懸命笑顔で対応してくれるので、それも含めて楽しめます。

あと、一番困るのは取材日では料理名がどこにも書かれていないこと。どれも380円均一なのでお財布事情は安心なのですが、名前がわからない料理を頼むのは大変です。でも、なんだかとっても楽しい。

 

私「ビールください」お姉さん「ビア?シンハー?」私「いいえ、スーパードライ。」お姉さん「アサヒィー?」私「YES、ASAHI beer!thankyou」お姉さん「コップンガー」。

ということで、日本で一番売れているビールをご紹介しましょう、アサヒスーパードライ!(笑)
こんな感じではありますが、ビールの状態がよく、ジョッキも気前の良いサイズで良心的。嬉しいな。乾杯。

 

まずは腸詰めをおつまみに。「サイウアねぇ~。」とのこと。雰囲気にのまれて撮影前に少し食べてしまいました。一般的な中華の腸詰めよりもかなり甘く仕上げていて、不思議な香味がお酒を誘います。

 

ビールからサワーへ。「ハイ、ライムサワーネ」と出てきたものにはなんと生ライムが。コンクはもちろん使っていますが、生ライムを入れてくれる立ち飲みなんて滅多にありません。

 

タイ風角煮。ムーパロー?と言われましたが、そうなのかな。コテッコテの本格的な味付けで、最近の商業施設にあるような日本人向けに味をコントロールした”流行り”系ではなく、タイの人向け100%といった味付け。今夜、タイの大使館の人も飲みに来るよ、なんて社長のパンカシコーン ソンブン氏が言っていましたし、本物と言ってよいのだと思います。

 

空け広げた扉から夜の風。ここはバンコクのタニヤ通りかな(笑)

行き交う人もお弁当を買いに来る人も多民族。

 

店先にもちょっとしたカウンターがあるので、公道にはみ出さない程度でタイ屋台立ち飲みを楽しみましょう。

 

カーガイ・スッポォーの入った酸味とタイの調味料が香るピリカラのスープ。カーガイは鶏、スッポォーは足。日本では「モミジ」なんて呼ばれていますが、一般的な食材ではありませんよね。骨のまわりの僅かな肉と皮を食べるのですが、これがクセになりそう。酸味のもとはレモングラスです。

 

まだオープンから間もなく、営業時間や料理も確定していないようですが、とりあえずオープンしてやっているうちになんとかなるでしょう、的な雰囲気も含めてタイらしさ。

お通しはもちろんなく、ビールや酎ハイ2杯と料理2品で二千円でお釣りが来る感じ。タイも身近になりました。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

バーンカオケン
東京都豊島区池袋2-62-3
予算1,600円
お昼過ぎから21:00くらい(日本語が通じなくて不確定)