もつ焼きといえば東京の東側というイメージをお持ちの方は多いと思いますが、実は西側の中央線沿線も負けていません。老舗のもつ焼き酒場が多く、有名店は早い時間から大変な賑わいです。
杉並、中野の人は日常的にもつ焼きで飲んできているので、古いお店だけでなく、新たに挑戦する新進気鋭の多くもやはり同エリアに偏っています。四文屋もそんな中央線もつ焼き文化で誕生した酒場の一つ。
中野の新井薬師ではじまった四文屋は、日々通える庶民価格で鮮度抜群のもつ焼きを食べさせてくるということで一躍人気店になり、その後ぽつりぽつりと多店舗展開を開始。いまでも中野を中心にお店が多いですが、北は札幌、西は天神といまでは全国的な酒場と成長しました。
先日北海道にいったときも四文屋を数店舗覗いてみましたがなかなかの繁盛ぶり。中央線沿線のあの味は全国で認められているのかと思うと、荻窪生まれの私はなんだか嬉しくなります。
そんな四文屋、新宿にも自由が丘にだってお店があるのですが、ずっと渋谷は空白地帯だったんです。それが先日、ついにオープン!変化球でバル風などにせず、直球の大衆もつ焼き酒場として誕生。若い人にうけるのかなー?と心配でしたが。。。
早速覗いてみましょう。
センター街に四文屋ができたかー、時代はまだまだ酒場ブームなのでしょうね。わかりやすいいつもの黄色い四文屋の看板。地階へと下っていきます。
串一本100円。中野の小さな酒場時代から変わらぬ顔ぶれ、変わらぬ価格。
お店は地階とはいえ、背の低いテーブルとイスの構成なので思ったよりも開放感があります。お一人様用のカウンターも設置されています。客層は30・40代の会社員が多いですが、今風の渋谷ガールの姿もちらほら。やきとんで女子会ですか、カッコイイ。
ビールはキリン一番搾り。四文屋でキリンを扱うお店は珍しい。大きい昔サイズのジョッキにきりっと冷えた鮮度抜群の一番搾り。泡もクリーミーでなかなかいいですよ。
それでは乾杯!
ドリンク類の価格は都市部の四文屋と同じ。生中が500円で酎ハイは350円。飲み過ぎ注意の金宮の梅割りも変わらず置いています。
フードのラインナップも基本的な部分は同じ。メニューはかなり絞られていて、もつ焼きなどの串をメインに食べてあとはちょこちょこつまむだけ、という清い内容。串の前につまみたいオススメは四文屋サラダ。大きなボールにいっぱいに入って300円。日々の暴食のバランスを少しでも回復するためにも野菜はもりもりと。
それでは続けてウィスキーハイボールを飲みましょう。ハイボールはお店によって少し異なり、定番のサントリー角とは別に四文屋ハイボールともう1銘柄を置いています。渋谷店はホワイトホースを使ったウマソーダ(350円)を置いています。かなり色が濃いけど酔っ払っちゃうかも!?
ウマソーダっていうよりウマハイのほうが語呂が良いので、これからは私も勝手にホワイトホースのハイボールはウマハイって呼びます。
スモーキーなウィスキーは脂ののっている濃い味の焼き鳥・焼とんとの相性が実に良い。カシラにタンに、ちょうどいいタイミングで焼き上がりました。いつもの銀皿の上にテリ感ばっちりの大ぶりもつ焼き登場。これで100円、わかりやすい人気のポイントです。四文屋のもつ焼きは古里の味。
自家製のつくねや焼き鳥の皮をもらって。串は1本単位で頼めます。味付けは四文屋はタレをおすすめしたいです。甘さ控えめで塩気が正面に出てくるのですが、さらりとしていて絶妙なまとい具合になるのです。
西武新宿線のオヤジ酒場だった四文屋。言い訳の要らない安くて美味しい焼き鳥・焼とんを武器についに渋谷に登場。いままでセンター街にこんな酒場らしい酒場がなかったので、私は素直に嬉しい選択肢という印象。仕事帰り、まっすぐ家に帰るのはちょっぴり切ない。どこかで軽く気分転換をしたいなというときに、渋谷で途中下車されてみては。
多店舗展開をしているとはいえ、四文屋は変わらず新井薬師の大衆酒場の雰囲気です。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビールマーケティング株式会社)
四文屋 渋谷センター街店
東京都渋谷区宇田川町31-9 近藤ビルB1