安倍夜郎作・小学館によって漫画で登場し、その後テレビ化(TBS)され、今日1月31日からは映画の上映も始まる深夜食堂をご存知ですか?
深夜0時から明け方までの真夜中にしか開かないお店を中心に、そこに集うお客さんの人生の一部を抜き取って描く内容で、料理の描写が美味しそうなことや、物語がどことなく懐かしい昭和な魅力があることから人気が出ています。
私もドラマは全話楽しませて頂きました。映画も見に行くつもり。
その食堂は新宿のゴールデン街にあるという設定なんです。
実際、ゴールデン街には食堂はありませんし、ドラマに出てくるような鍵の字型の路地やお稲荷さんもありませんが、やはりなんとなく新宿っぽい。あったら絶対私も通うんだけどなぁ―。
そんな私が一番深夜食堂のようだと思っているお店が、今回紹介します「吉野」です。
料理は200~300円、チューハイは200円台と実にリーズナブル。
料理は手抜きがあるわけでもなく、手作りの品ばかりで、しかもバリエーションが豊富。和洋中なんでもござれです。
当然のポテサラからスタート。飲み物はお茶割りで。ここのお茶割りは美味しいよ!今日は寒いからホットお茶割りで。
ビールはアサヒ大びん497円。新宿で500円以下はもはやここくらい?
紅生姜の天ぷら(200円くらいかな)。
このお店、安いのに盛りがいいので一人だと数品でお腹いっぱいになってしまいます。
そしてなんといっても、ここの注目ドリンクは特製焼酎ハイボールです。
昨今、アサヒや宝から色付きの缶チューハイが製品化されていますが、ここはもちろんそれ以前から下町風の焼酎ハイボールです。
なお、甲類はサントリーの「大満足」とのこと。
エキスのメーカーはナイショだそう。
ここの名物のひとつはニラレバ炒めです。美味しそうでしょう。
想像どおりの定番の味なのですが、それが嬉しいじゃないですか。ここ、新宿二丁目ですよ?そこで300円くらいでニラレバ食べられるのですから素敵じゃない。
しめに焼きそばはいかが?
キャベツは芯ばっかり、豚バラはほんのわずか。お祭りの屋台で売られているような感じで、味はこちらも想像通り。特別美味しいとかはないのですが、ここは期待して料理を食べるのではなくて、安心して食べる場所なんです。
一階はカウンター数席とテーブル、二階は板間ですが宴会ができるようになっています。なぜか血圧計があるのが不思議。
大将は終始寡黙な雰囲気ですが、でてくる料理やお酒から気持ちは十分伝わってきます。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見なゆ)
吉野
03-3341-2304
東京都新宿区新宿2丁目6-8
17:00~23:00(日祝定休)
予算2,000円