アジアの食が集まる池袋西口の北側。ディープなこの街でも、中国語が飛び交い本場の雰囲気そのままの本格湖南料理店『湘聚・湖南菜館』を訪ねました。未知の食材と鮮烈な辛さを楽しむガチ中華の世界。青島ビールや白酒を片手に、新鮮な驚きに満ちた郷土料理を味わうひとときをご紹介します。
世界の食はまだまだ広い!
池袋西口に誕生した湖南料理の新星

池袋駅西口から歩いて数分の場所にある「湘聚・湖南菜館(ショウシュウコナンサイカン)」。池袋駅の北西エリアは若い世代の中国人が集う場所として定着しており、本場そのままの味を楽しめる店が密集しています。
店内に入るとお客さんは私たち以外全員が中国語を話していました。予約の電話をしたときも、第一声が中国語だったので想像していましたが、これはすごい。完全に大陸旅行気分です。

日本語が通じないかもと一瞬ひるむ気もしますが心配は無用。全面ガラス張りで明るく清潔感があり、店員さんは笑顔で対応をしてくれます。注文は手元のタブレット端末から日本語で操作できるので、初めてでも安心です。
さて、『湘聚・湖南菜館』は店名にもある通り、中国八大料理の一つに数えられる湖南料理(湘菜)のお店です。同じ中華料理でも、国の広さを考えたら、それは色々な土地の味がありますよね。

四川料理の痺れる辛さ(麻辣)とは異なり、発酵させた唐辛子による酸味を伴う辛さ(酸辣)やストレートな辛味(干辣)が特徴に挙げられます。さらに燻製肉や発酵食品を多用するため、強い塩気と複雑な旨味が幾重にも重なりあうのが魅力。この強烈な味と香りがお酒などの飲み物を飲みたい気持ちを加速させます。
11時から通し営業をしており、ランチタイムには手頃な定食に惣菜の食べ放題がつくなど、昼飲みの拠点としても優秀な存在です。
青島ビールと未知なる郷土料理の宴

まずは青島ビールの中瓶で乾杯。軽快なのどごしがこれから始まるスパイシーな料理への期待を高めてくれます。日本のビールや各種サワー、中国のソフトドリンクも揃っており、グループ向けにはなんと”白酒(バイチュウ)”まで含まれる飲み放題プランまである!われこそは中国酒マニアという方は必見です。
スパイスが香る羊肉串

お酒のお供として最初に選んだのは羊肉串です。中国の酒場では定番の一品。

クミンや唐辛子などの香辛料がしっかりとまぶされており、直火で焼き上げられた香ばしさが食欲を刺激します。噛むほどに羊肉特有の旨味が広がり、冷えたビールがあっという間に空になっていきます。
旨味が凝縮した腊肉炒香干

続いては腊肉炒香干(ラーロウ・チャオ・シャンガン)。燻製豚肉(腊肉)と燻製豆腐(香干)を炒め合わせた湖南の郷土料理です。
長期保存のために燻された豚肉は、脂の甘みとスモーキーな香りが凝縮されています。そこに水分を抜いて旨味を増した豆腐が加わり、噛み締めるたびに深い味わいが滲み出ます。ご飯のおかずにもお酒のおつまみにもぴったりの一皿です。ピリ辛と酸味、コク深い味があとを引く。
驚きの上品さを持つ干鍋牛蛙

そして本日の主役、干鍋牛蛙(ウシガエルの汁なし鍋)の登場です。日本ではなかなか馴染みのない食材ですが中国では広く親しまれています。

強火で熱された鍋の中でニンニクや唐辛子、香味野菜とともに炒められた牛蛙は想像以上に洗練された味わい。食感は河豚(ふぐ)と鶏肉の間の子のようで、身はプリプリとして弾力があり味は淡白で上品です。刺激的なスパイスの味付けが淡白な肉質と見事に調和し箸が止まらなくなります。
今回は注文しませんでしたが、毛沢東が好んだ豚の角煮「毛氏紅焼肉」や発酵唐辛子で魚の頭を蒸し上げた「剁椒魚頭」、真っ黒な見た目の「長沙臭豆腐」など興味を惹かれるメニューがまだまだ目白押しです。
ガチ中華が広げる酒場の世界
日本語が通じないのではと躊躇してしまいがちなガチ中華のお店ですが、足を踏み入れてみればそこは新しい発見に満ちた空間でした。世界には私たちの知らない食材や調理法が数多く存在することを改めて実感。
休日の午後にふらりと立ち寄り、未知の料理をつまみにのんびりとビールを傾ける。池袋の奥深くには、「まだ見ぬ」、いえ「まだ食べていない」食の世界が広がっています。
| 店名 | 湘聚・湖南菜館 |
| 住所 | 東京都豊島区西池袋1丁目38−5 池袋西口セイコービル 2F |
| 営業時間 | 11時00分~23時00分 |
| 創業 | 2023年 |
| WEBで予約 | 食べログ |
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