餃子の名店や気軽な町中華が数多く点在し、一大グルメタウンとして賑わう立川。その中で、ひときわ落ち着いた風格を漂わせ、世代を超えて愛され続ける名店が『中国料理 五十番』です。名物の五目ヤキソバや鉄鍋餃子は勿論のこと、人々を惹きつけるのはその洗練された空間。特別な日に利用してきた立川の人も多いはず。
賑やかな商店街に佇む、凛とした老舗中華

JR立川駅南口の喧騒からほど近く。多くの人々が行き交う商店街にありながら、ここだけはピシッとした雰囲気。1963年(昭和38年)創業の『中国料理 五十番』です。
「飲食店は店主の人柄が如実に現れる」と常々思うのですが、この店もまさにその言葉が当てはまります。暖簾を守る2代目(SNSによるとサックス奏者でレジにはサックスの画が飾られています)は、柔らかな物腰がとても印象的な方。ランチの忙しい時間帯でも自ら店先に立ち、その明るい人柄で、店全体を温かく心地よいムードにしているのです。

店内は“町中華”のイメージとは一線を画す、清潔で広々とした空間。地元のご婦人や家族連れが円卓を囲む様子は、誰もが安心して集えるこの店の上質さを物語っています。
総席数は150席というかなりの大箱ですが、メニュー構成や価格に街の中華屋さんの名残あり。
こだわりの餃子とビールで、まずは乾杯

席に着き、まずは瓶ビール(キリンラガー)を。それでは乾杯!
ニラ餃子

五十番に来たら、というより、立川に来たら餃子は外せません。立川は餃子激戦区で、テレビでも紹介されることが多い北口の大繁盛店や、南口のディープな場所にある夜しか営業しない餃子専門店など様々。ここ五十番も餃子に力を入れています。
熱々の鉄鍋で供されるこちらはニラ餃子。ジュージューという音と香ばしい匂いが食欲を刺激します。

手作りの皮はもっちりとして食べ応え十分。餡には海老も入り旨味が凝縮されており、ビールが進みます。
記憶に残る、圧巻の五目焼きそば

名物は「五目焼きそば。これが食べたくて立川にきました。

こんがりと焼き目をつけた麺を覆い隠すのは、皿からこぼれ落ちそうなほど具だくさんの餡。

その圧倒的なボリューム感。長く続く老舗は気前がいい!

海老は一度素揚げするという丁寧な仕事ぶりは、ひと口食べればすぐにわかります。大ぶりにカットされたイカ、豚肉、ハム、そして食感のアクセントとなるシャキシャキのキクラゲやタケノコ。濃厚ながらも決してくどくなく、洗練された味わいにまとめられています。

麺と餡を存分に絡めて頬張り、キリンラガーで喉を潤す。これだから中華飲みはやめられません。
地元食材を取り入れ進化中
創業者の想いと味を受け継ぎながら、二代目になっても進化を続ける『中国料理 五十番』。盛りの良さや価格の安さをウリにするのではなく、丁寧な仕事と適正な値段で商売されていることがよくわかります。地元のウドを使うなど、地産食材にも力を入れているとのこと。
立川で美味しい中華を囲んで会食がしたくなったら、まずは五十番を選択肢に入れたいです。
店舗詳細
- キリン一番搾り生ビール 600円
- ハイネケン 650円
- 紹興酒 680円~
- うどサラダ 600円
- うどラーメン 1,100円
- 海老チャーハン 1,000円
- 羽つき鉄板海鮮餃子 650円
- 腸詰 650円~
店名 | 中国料理 五十番 |
住所 | 東京都立川市錦町1丁目4−5 |
営業時間 | 11時00分~15時00分 17時00分~21時00分 月定休 |
創業 | 1963年 |