東長崎『大むら』土日も中休みなし!肴が豊富な蕎麦屋でかえし焼鳥

東長崎『大むら』土日も中休みなし!肴が豊富な蕎麦屋でかえし焼鳥

2022年5月13日

1978年に創業し、東長崎で40年以上親しまれてきた町のお蕎麦屋『大むら』。ベッドタウンの商店街にあって、中休みなく通し営業しています。常連さんにはお酒を飲む「蕎麦前」利用も多く、酒の肴が充実していることも特長です。

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昔ながらの商店街にある、町のお蕎麦屋さんで飲む

池袋駅から西武池袋線の各駅停車で2駅5分。駅前広場と言えるものがほとんどなく、駅を出ればすぐに商店街が縦横へと伸びています。いかにも都心寄りの西武線の駅前という街並みです。

道幅の狭い商店街に個人商店がひしめき合い、レトロな食堂や中華料理店は家族連れの姿で賑わっています。

さて、今日目指すお店はそんな商店街の中にある、町のお蕎麦屋です。蕎麦屋で飲むといえば、神田や麻布十番にあるような超有名店が記事になることが多いですが、町にあるご近所さん御用達の「大衆食」の蕎麦屋もまた別の括りとして非常に良いものです。東京ならば、私鉄の小さな駅前にも一・二軒は見つけられます。

そんな町の蕎麦屋の中で、今回ご紹介したいお店は、東長崎の『大むら』です。このお店、住宅街では珍しくお昼から夜まで休まず通しで営業しています。また、おつまみも一般的な蕎麦屋よりも品数が多く、お昼からお酒を嗜む人の姿が多いのもポイント。ここは東長崎の昼酒スポットなのです。

外観

なかなか風格がある店構えです。アイロンがかかった藍色の暖簾に、磨かれたガラス、装飾は最小限でパリッとした印象があります。

昔ながらの食品サンプルも現役です。

内観

店内は、町の蕎麦屋というよりは、名の通った老舗といった雰囲気です。4人がけのテーブルが数卓あり、若い夫婦や会社員グループが蕎麦を手繰っていました。小上がりでは、新聞片手にお昼酒をはじめている年配の男性のがお二人。

お店はご家族で切り盛りされており、奥の厨房では大将と女将さんが忙しく調理をしています。接客は二代目の担当。提供スピードも速く、家族ならではの阿吽の呼吸を感じます。

畳敷きの小上がり。一度あがったら、お銚子を数本倒すまでは帰れなくなりそうです。

品書き

お酒

生ビールアサヒスーパードライ):500円、瓶ビールキリンラガー):500円、お酒大関):500円、生酒大関):500円、そば焼酎そば湯割り:500円。

一品料理

砂肝:450円、みそ田楽:600円、やきとり:600円、さば味噌煮:750円、もつ煮込み:600円、穴子天ぷら:900円、手羽唐揚げ:450円など。

ほかにも、板わさ:400円、川海老:400円、イカゲソ揚げ:400円、イカゲソ:600円、湯豆腐:700円など。

そば・うどん・ご飯の部

もりそば:550円、おかめそば:850円、本鴨南蛮:1,000円、天きしめん:1,000円、味噌煮込みうどん:1,150円、ねぎとろ丼:1,000円、カツカレー:1,250円、天丼:1,000円~、うな重:1,550円など。

蕎麦前とは、蕎麦屋で飲むこと。蕎麦屋らしい肴といえば…

乾杯はキリンラガー(500円)で

居酒屋で飲む瓶ビールと、蕎麦屋で飲む瓶ビール。同じ銘柄でも飲む側の心持ちとしては全く別物だと筆者は思っています。蕎麦屋は江戸時代から居酒屋・角打ちがわりに飲む場所として親しまれてきましたが、蕎麦屋で飲むというのは現代ではちょっぴり特別なことかもしれませんね。

それでは乾杯!

焼鳥(600円)

蕎麦屋のおつまみとえば、何が思いつくでしょう。蕎麦つゆ用にとった出汁を使用した玉子焼きでしょうか。それとも、定番の板わさですか。どれも良いものですが、蕎麦屋は焼鳥も特別な存在です。

蕎麦つゆをつくる過程で、醤油、砂糖、みりんを合わせた「かえし」をつくりますが、蕎麦屋の焼鳥はこのかえしがタレに使われています。

焼鳥屋の継ぎ足してきたツボ入りのタレとはまた違った、それぞれの蕎麦屋が修行元や先代から受け継いできた、その店ならではの”かえし”タレで味わう焼鳥も、かけがえのない逸品です。

きれいな短冊状に串打ちさており、焼き具合も絶妙。かえしと鶏の肉汁をあわせたタレに、先をちょんちょんとつけて頂きます。深いコクと濃厚な旨味が口いっぱいに広がりました。

冷酒(500円)

焼鳥には日本酒が良さそうです。お酒は燗酒も冷酒も大関ですが、冷酒は大関 生貯蔵酒180ml瓶詰とやや珍しいものが出てきました。生酒を貯蔵し、瓶詰め直前に火入れをしたもので、爽やかな香りが楽しめます。

冷やしたぬきそば(800円)

蕎麦前は、文字通り「蕎麦」の前に楽しむこと。〆にはお蕎麦をいただきましょう。

冷やしたぬきそばは具でもう少し飲めそうに思えるので、筆者は頼むことが多いです。揚げ玉、きゅうり、細切りなると、カイワレ、玉子焼き、大根おろし、わかめにトマトと具だくさん。

最後に、するすると手繰って大満足。

時刻は14時過ぎ。のんびりとした時間が流れる店内で、ほろ酔いを楽しみながら心地よいひとときでした。値段も手頃ですし、休みの日のお昼飲み場所としていかがでしょう。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名大むら
住所東京都豊島区南長崎5-32-4
営業時間11:00~20:30(火定休)
開業年1978年