江戸川橋で1989年(平成元年)に創業した「やきとんみつぼ」(有限会社みつぼフーズ)。池袋東口と高田馬場駅前に支店を構える人気店です。今回は最も長く営業している江戸川橋店をご紹介します。
目次
早い時間から賑わう店舗
もつ焼き・やきとんの「みつぼ」。印象的な店名ですが、これは創業時の店舗が3坪だったことが由来です。
創業は学習院下(新宿区)の神田川近くで、やきとり屋台のような小さなお店から始まります。
3坪で5席しかない「みつぼ」ですが、新鮮モツと安さから人気店となり、1992年に広い店舗を求めて江戸川橋へ移転することになりました。カウンター10席ほどとテーブル2つの合計18席ほど。それが現在の江戸川橋にある「本店」とも言われている「みつぼ江戸川橋店」です。
看板に明かりが灯るのは15時30分と早い。それでも口開けに待っていましたと集まってくる常連さんが非常に多く、30年以上たってもみつぼの人気は変わらないことがわかります。
18時頃になるとスーツ姿の人が増え、満員御礼の賑わいに。皆さんもくもくと飲んで食べて店をあとにされるので回転が早く、一人ならば案外、空席に滑り込めるかもしれません。
お酒は樽生がサントリー・ザ・モルツ(450円)。瓶ビールがサッポロ黒ラベル(中びん450円)です。もちろん1杯目はビールでもよいのですが、ここに来たらホッピー(セット450円)スタートと決めています。ナカ(甲類焼酎)がたっぷり注がれて登場。
「これはナカ2杯はお代わりしないと、ソトを使い切れないね」なんて会話が始まりそう。
それでは乾杯。
品書き
ドリンクメニュー
ホッピー(ソト200円)は黒の取り扱いはありません。中身と呼ばれている焼酎はキンミヤです。チューハイは290円と実に良心的。ハイボールではなく、「バーボンソータ」という表記に惹かれませんか。開店から18時まではお酒が驚きの20%オフと太っ腹です。
料理の定番
やきとん(もつ焼き・とん串)は今の時代に驚きの90円という安さ。5本盛りにするとさらに30円引き。串の種類が豊富であれこれ食べたくなりますが、ホルモン刺身(各350円)や、トロカシラ叩き酢みそ(250円)のようなアレンジも気になります。
黒板メニュー
日替わりも要チェック。もつ焼きばかりかと思いきや、生カキ酢やイカワタホイルのような魚介もあります。もつ焼きと一緒に焼いてくれるさば串なども美味しそうです。
もつ焼きが美味しい、だけじゃない
マカロニサラダ(200円)
大きめで歯ごたえのあるマカロニがごろごろと入る、ボリューム満点の小鉢。お通しがない店なので、串が焼ける前にスピードメニューを頼んでおきたいものです。
冷やしトマト(250円)
主張の強いやきとんの合間にリセットしてくれる箸休め。冷やしトマトは豚モツとの相性バツグンです。
ハツ・カシラ(各90円)
みつぼの豚モツ・ホルモンは「つぶしたて炭火焼き」がキャッチフレーズ。朝じめの豚内蔵肉をその日のうちに串打ちし、15時過ぎの営業開始で提供するという、鮮度重視がこだわりです。また、店舗数が増え焼くモツの量が増えても、変わらず炭火焼きを続けています。
昔はその鮮度の良さから刺身(生食)も人気でした。※いまはもちろん食べられません
お店のそんなこだわりも好きですが、私はみつぼのタレが好き。さらっとしているのですが、甘さ・コクは非常に強く、比較的大ぶりでみっちりとした豚モツにも負けない味なんです。七味を気持ち多めにふりかけて頬張れば、ホッピーが進むこと間違いありません。
そんなタレを、マカロニサラダに少し垂らしてみたりして。ほら、やっぱり大正解。
とんぺい焼(350円)
「やきとんみつぼ」の隠れた人気メニュー。誰かが頼むと、そのインパクトが拡散し、あちこちから注文がはいる一品です。注文を受けるとドリンク担当のお姉さんがおもむろにフライパンをセットし、ぱぱっと仕上げてくれます。
大皿いっぱい、こんもりとした広島お好み焼きのようなスタイルは、もつ焼き店のサイドメニューとは思えないほどです。
卵の下は、半玉は使用しているかと思えるほどの、たっぷりのレタス。玉子焼きの油とマヨネーズ、ソースがシャキシャキレタスをほどよくしんなりさせています。見た目のボリュームがあっても、一人で完食するのも難しくはありません。
ホッピーの焼酎を追加して、もつ数本にサイドメニューを楽しんで、だいたい一人2,000円前後です。
小箱ですし、年季もはいった煙の多い店舗です。普段着でざっくばらんに飲みに行きませんか。
ごちそうさま。
近くの酒場
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | みつぼ 江戸川橋店 |
住所 | 東京都新宿区山吹町364 室谷ビル1F |
営業時間 | 営業時間 16:00~21:00 定休日 日曜日、祝日 |
開業年 | 1989年(現在の店舗は1992年) |