牛窓『善太』潮の香りがする漁師町で、瀬戸内の磯魚を肴に一献

牛窓『善太』潮の香りがする漁師町で、瀬戸内の磯魚を肴に一献

2020年12月19日

牛窓の 波の潮騒 島響み寄そりし君は 逢はずかもあらむ

万葉集にも詠まれた「牛窓」は、古くから天然の良港として栄えてきました。港を中心に広がる集落が町の中心で、小さな飲食店街も存在します。

港から50メートルほどに位置する「善太」 (ぜんた)は、ここ牛窓でとれた新鮮な魚介類を食べさせてくれる老舗の飲み屋です。

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瀬戸内の漁師町を訪ねる

JR赤穂線の邑久駅から両備バスで30分。牛窓にある小さなバスの営業所で降りれば、目の前が瀬戸内海。

波は穏やかでチャポンチャポンとリズミカルに岸壁に当たる音が聞こえる、牛窓の港。一年を通じて穏やかな気候が続く瀬戸内らしい、のんびりとしたときが流れています。

江戸時代に港町として栄えた面影を残すしおまち唐琴通り。善太もこの通りに面しています。

カウンターとテーブル席、奥に掘りごたつの個室、二階は畳敷きの宴会座敷という配置。水槽には牛窓沖でとれた瀬戸内の天然魚が泳いでいます。

まずはビールから。瀬戸内海の対岸、伊予西条でつくられるアサヒスーパードライで乾杯。

メバルやオコゼなど瀬戸内の魚介が揃う

飲み旅に嬉しい、お昼からの通し営業をしている同店。メニューも時間帯で変わりませんので、お決まりの定食で飲むもよし。今日の鮮魚から単品でいくつか頼んでみるもよし。

サワラの消費量日本一の岡山県。郷土料理のサワラ料理はもちろんのこと、牛窓港などであがった活魚をつかった魚料理が豊富に揃っています。オコゼ、メバル、カレイ…。鯛をこえる高級魚とも言われる、ハタ科のあこうも選べます。

ハネはスズキ、ニシ貝はアカニシの岡山での呼び名。

岡山県民が愛する魚「サワラ」

やはり、サワラを食べなくては。魚編に春で「」(さわら)なので、春の魚と思われがちですが、今は通年で美味しく、特に寒い季節の「寒鰆」は脂がのり絶品です。

京都などでは西京漬け焼きで食べるのが当たり前のさわら。岡山ならば、やはり刺身かたたきですね!

叩き造り(1,600円)。白身魚ではありませんが、ほんのり桃色で厚切りながらら透けて見えます。魚の評価に「ぷりぷり」というのがありますが、さわらはそうではなく、しんなりとしてとろけるような食感が秀逸。薄切りのにんにくとポン酢が味を引き締めます。

地酒のお燗を傾け、のんびりとしたひととき。

磯魚や地元野菜などをつかった天ぷら盛り合わせ。泥臭さ皆無のコチなど、天ぷらでもやはり楽しいのは土地の味です。

港町には、都市部では味わえない地元の人達が長年食べてきた美味しい魚と地酒がたくさんあります。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名善太
住所岡山県瀬戸内市牛窓町牛窓3895-4
営業時間営業時間
11:30~20:00
日曜営業
定休日
木曜・荒天時休