倉敷「COTORI」駅と美観地区の間でソリッド感ある角打ちを楽しむ

倉敷「COTORI」駅と美観地区の間でソリッド感ある角打ちを楽しむ

岡山県倉敷市は、人口約47万人で県内第二の都市。岡山駅からJR山陽本線でわずか15分の距離にあり、岡山市に滞在していても半日あれば倉敷散策も楽しめます。

倉敷といえば美観地区、大原美術館、倉敷アイビースクエアなど見どころ豊富です。そして観光地散策のあとは市内散策もおすすめ。老舗の焼鳥店や有名バーテンダーが営むオーセンティックバーなど、一晩巡っても飽きないほどはしご酒も楽しめます。

今回ご紹介する「COTORI」は、倉敷駅前にある好アクセスの角打ちです。JR倉敷駅から美観地区へ向かう途中にあるので、観光の合間の一寸一杯にも最適です。

 

JR倉敷駅。隣接して天満屋百貨店や、細い路地の飲み屋街などもあります。なかなか大きな駅。

 

道幅はさほど広くないものの、折れ曲がるように伸びる長いアーケードのえびす通り商店街は、このまま美観地区までつながっています。COTORIもこのアーケードにはお店です。

 

一見して角打ちらしさは皆無。非常にソリッドなデザインで、間違えてアパレルのセレクトショップに入ってしまったような雰囲気。若いスタッフの方がほどよい距離感で応対してくれるのですが、やっぱり酒屋さんの雰囲気ではないです。ですが、店の奥にはしっかりと商品棚に並ぶお酒が見えています。

 

“theanyspacewhatever”と、壁一面をつかったメッセージ。どこでも、何でも。というメッセージでしょうか。

 

さてさて、そんなオシャレな空間ですが、スタッフの方の知識はさすがお酒のプロ、小売、角打ちともにニュアンスを伝えればお酒選びのアドバイスをしてくれます。

 

角打ちの営業時間は13時から17時(月定休)と短いのでご注意を。豊富に揃えた日本酒を、グラス1杯90mlなら500円、3種類飲み比べるなら900円。そして驚かされるのは「超お得です。」の文字通り、1時間飲み放題1,800円(税別)という選択肢。どれだけお得かはお酒のラインナップを見てからで。

ビールはナショナルビールの扱いはなく、北海道ノースアイランドビール(550円)とkoti brewery(岡山県備前市)のkotiビールの2種類。

 

お酒はすべて冷蔵庫で冷やし、しっかりと管理されています。飲み放題を選んだとしても、酔うためではなくじっくり日本酒の味を堪能するために飲みたいと思える、珠玉のラインナップ。

 

岡山県高梁市の白菊酒造がつくる「大典白菊」を筆頭に、約20種類を用意。季節のラベルは当たり前、特定名称酒のなかでも珍しいチョイスが多い印象。オーナーのこだわりを感じます。

 

今回は三種類飲み比べ(900円)を。左から「大典白菊 純米」、福島県会津若松市の「辰泉 純米生原酒」(辰ラベルNO. 1 Tatsu-ism)、愛媛県砥部町の協和酒造がつくる「初雪盃(はつゆきはい)純米吟醸無濾過生原酒」の3種類。自分で選ぶことができますし、相談にものってくれます。

 

ふらっと立ち寄り、休憩がてらお酒を飲もうと思った方はきっとびっくりする、特別なお酒の数々。純米、吟醸系を揃え、このレベルのお酒を気軽に飲めるのはとても素晴らしいことだと思います。

これで、1,800円の飲み放題はやっぱり超お得です。

手軽なおつまみなどもあるほか、日本酒や調味料のラインナップも充実していて、お酒好きならきっと買って帰りたくなるはず。皆さまも、倉敷を訪れた際は上品で落ち着いた雰囲気の角打ちで、吟醸の香りを楽しんでみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

COTORI
086-435-5106
岡山県倉敷市阿知2丁目7-16
13:00~17:00(月定休)
予算1,000円