浦和『弁慶』昭和56年創業、辛味噌を添えた新鮮なモツに舌鼓

浦和『弁慶』昭和56年創業、辛味噌を添えた新鮮なモツに舌鼓

2020年10月16日

今日は浦和の名物酒場「弁慶」をご紹介します。

創業は1981年。大宮のと畜場・食肉中央卸売市場から仕入れた食材をお店で下処理と串打ちを行い、それを備長炭で焼き上げるという、工程からも美味しさが伝わってくるもつ焼き店です。

家族経営の酒場で現在は2代目から切り盛りされています。JR浦和駅から裏門通りを徒歩8分(約600メートル)という少し中心街から離れた場所にありながらも、連日満員に近い賑わいです。立地としては、いわゆる県庁裏にあたります。

「やきとり」の文字が書かれた大提灯が目印。店先には一世代前のホッピーのロゴをつかった「生ホッピー」の幟が堂々と掲げられています。貴重な樽生ホッピーが飲める酒場でもあります。

今日も焼き場は大忙し。立ち上る狼煙は浦和の元気印。寒い時期はおでんの湯気も加わって、店内は食欲とお酒欲をくすぐるほっこりとした空気に包まれます。

お一人様はカウンター席へ。常連さんの笑顔が今日も集まります。テーブル席は比較的若い人の姿が多く、老若男女幅広く親しまれています。

なにはともあれ、着席同時に頼みたいのはキリン樽生ラガービール(530円)。キンキンに冷えたジョッキは、春夏秋冬いつだって嬉しいです。それでは乾杯!

浦和はサッカーチーム「浦和レッドダイヤモンズ」の本拠地。赤いダイヤといえばビールはキリンです。

瓶ビールもキリンラガー(中瓶530円)、気になるのは生ホッピー(430円)や、お店で搾る人気の生キウイハイ(380円)などの生系酎ハイです。日本酒は新潟が中心ですが、埼玉県内の酒蔵、純米蔵「神亀」があるので頼みたいところ。

串は1本100円から。お店でカットし様々な部位に分けていく豚モツは、値段は安くてもボリュームは満点。上ミノ、牛ハツタタキなどは常連さんのイチオシの一品です。

野菜料理のバラエティが多いのも嬉しいポイント。なんと野菜は自家栽培。それをお店のぬか床でつけています。

今日のホワイトボードは、白うり、オクラ、万願寺とうがらし。

オクラのぬか漬け(300円)。いい塩梅にしっとりと漬かっています。気持ち濃い目でビールを誘います。

焼き物を前にして、樽生ホッピーへ。レモンと氷が入る爽やかな一杯。専用サーバーから注がれきめ細かな泡が特長です。

弁慶の串はすべて塩焼きです。埼玉では一般的な辛味噌が別添えでやってきます。この辛味噌が絶品で、一度食べたら脳裏に記憶される味。ジューシーなカシラ、中はしっとりとしたレバー、どれも辛味噌と相性抜群です。

肉から滴る脂が炭に触れ、それが煙となって再び肉に戻り燻すように火を通していきます。肉汁を吸った長ネギも味のワンポイント。お一人様1本までの希少部位、カモハツもあります。

ミノはミノでも、上ミノ。焼肉店の品書きにあるような名称ですが、これは確かに上物。牛の第一胃で、ぷっくりしてコリコリとしているのに、噛むと簡単にぷりっと開き、そこから肉汁が口いっぱいに弾け広がります。火傷に気をつけてつつ、熱々のまま頬張りたい逸品です。

和牛ハツタタキ(450円)。モチモチ食感とじんわりと感じるコクがたまりません。

万願寺とうがらしのおかか炒め(400円)。肉料理が続く中での嬉しい箸休め。そう思っていたら、これがまた主役をはる美味しさです。

人気の生キウイハイ(380円)。生搾りで果肉たっぷりの名物酎ハイです。お肉続きのおつまみにあわせる免罪符的な魅力も。

丁寧な接客と、キラリと光る特長的なモツ料理や野菜が楽しめる弁慶。大満足の一軒です。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材立ち会い・Special Thanks/Syupo酒場部のみなさん)

弁慶
048-831-0915
埼玉県さいたま市浦和区仲町2-15-9
17:00~23:00(日祝第二土定休)
予算2,300円

店名弁慶
住所埼玉県さいたま市浦和区仲町2-15-9
営業時間営業時間
16:30~22:00(L.O.21:15)
定休日
日曜・祝日・第2土曜
開業年1981年12月2日
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