水戸『大衆酒場ラクダ南町店』貴重なせんべろ店。茨城のご当地料理を地酒とともに

今日は常磐線を途中下車して水戸の街をはしご酒。人口27万人の水戸市の中心街は、JR水戸駅前から大工町に至る「黄門さん通り（国道50号」）沿いに広がります。

飲食店の数は大変多く、水戸の郷土料理であるあんこう料理を出す料理店や、新旧様々な居酒屋が軒を連ねています。水戸といえば偕楽園ですが日中の観光だけでなく、夜もできれば一泊してじっくりはしご酒を楽しみたい街です。

そんなこの街に、まだ出来て間もないのに話題になっている大衆酒場があります。「大衆酒場ラクダ南町店」です。

2018年9月に宮下銀座にオープンした大衆酒場ラクダの2号店で、距離は500メートルほど離れています。南町店に出店した理由について、オーナーの篠原さんに尋ねると、「南町は昔は水戸で最も賑わう一画でした。この街の賑わいに少しでも貢献できれば」という想いがあってのことだそう。開店は2020年9月4日の大安吉日。

2階建ての店舗で1階は厨房を囲むL字のカウンター席。一人飲みの常連さんが集う、ちょうどいい距離感の大きさです。

二階はテーブル席。グループ利用にはこちら。宮下銀座店は満席で入れないこともありましたので、こちらに分散することで飛び込みでいつでも入れそうです。

特長はなんといってもその安さ。水戸で随一のコストパフォーマンスの高さと話す常連さんもいるくらいです。一人前サイズで値段は200円前後。手作りが多く、また、ご当地の食材や郷土料理を中心にしているのも魅力です。

郷土料理店はどうしてもグループ利用を想定した献立になっていることが多いです。対して、ラクダのような一人飲みができる気軽な酒場でもちゃんと土地の味が楽しめるというのは、一人旅や出張での利用には大変嬉しいことです。

ビールは状態抜群のキリンの樽生ラガー（450円・以下税別）。キリン一番搾りではなくラガーの生樽を提供しているのも、オーナーさんのこだわりです。それでは乾杯！

瓶ビールは大瓶でキリンクラシックラガーで500円と良心価格です。

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ビールはキリン、焼酎は宝。そして、関東で一番酒蔵が多い茨城県を楽しめる豊富な地酒ラインナップです。偕楽園の梅林から梅のイメージがある水戸、常陸野ネストを手掛ける木内酒造の梅酒なども飲んでみたいですね。

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もつ煮から始まり、水戸名物そぼろ納豆、ハムカツ、なすしょうが、サンマ竜田など、どれもお手頃価格。赤羽の「いこい」から始まる系譜であり、献立にはそれを感じさせるものがあります。

こちらが今日のおすすめ。鹿島灘の魚介類が並びます。毎日の日替わりメニューはTwitterの「大衆酒場ラクダ」で確認できます。アラ刺し（300円）やメヒカリの天ぷら（2尾200円）など、近所だったら駆けつけたくなる料理が登場します。

白魚の刺身（250円）。ぷりっとした食感は新鮮さの証。軽いポン酢で味を引き締めて、生姜と一緒にちゅるりと。すかさずキリンラガーをぐっと飲めば、とってもいい気分。

ゴーヤのサラダ（150円）。もちろんゴーヤも地元のもので、ツナと和えて結構ボリュームもあります。

地酒は稲里（笠間市・磯蔵酒造）、副将軍（水戸市元吉田町・明利酒類）、一品金撰辛口（水戸市本町・吉久保酒造）、霧筑波（つくば市・浦里酒造店）、大観（日立市・森島酒造）、そして武勇（結城市）という顔ぶれ。

選んだ一杯は武勇純米酒（150ml・400円）。純米酒ならではのかっちりとしたお米の主張が心地よい一杯です。

辛いマーボー豆腐（300円）。一人飲みにはちょうどいいボリュームです。その名の通り、あとからじわじわ辛さが増してきて、これは酎ハイ類がなくては大変です。辛い、だけど美味しいからレンゲが進む一品。

あわせるお酒は、「酒場のカクテル」というコーナーから泡盛コーヒーをチョイス。沖縄ではお馴染みの泡盛のコーヒー割り。缶コーヒーを割材のごとくトクトクと注いで完成。泡盛ってどこか芳ばしい感じの奥に甘さがありますよね。あの味とコーヒーが混ざると、驚くほど飲み心地がまるくなって、すいすいと飲み進んでしまいます。美味しくクセになる味ですが、お酒はほどほどに。