今年はヱビスビール130周年。昨今の状況から毎年開催されている「恵比寿麦酒祭り」も中止となり、お祝いをする機会が難しい状況となっています。
そんな中でも、唯一、特別な催しが開かれていますのでご紹介します。
2020年3月14日に開業した、山手線では49年ぶりの新駅「高輪ゲートウェイ」。駅前には再開発によって整備された広い敷地があります。ここで2020年9月6日まで開催される期間限定イベント「高輪ゲートウェイフェスト(Takanawa Gateway Fest)」に、サッポロビールが特別協賛する「ヱビス プレミアムカウンター」があることをご存知でしょうか。
東京にうまれて130年目のビール、ヱビスをお祝いするために、高輪ゲートウェイへ行ってきました。
開放感のある高輪ゲートウェイ駅。かつては東海道本線の車庫があった場所です。
改札を出た正面が会場の案内コーナーとなっているため、迷うことはありません。会場は、JR東日本が主催する「高輪ゲートウェイフェスト(Takanawa Gateway Fest)」。入場料は無料ですが、感染症対策のために入場予約制となっています。当日でも駅前についてから、スマートフォンのQRコードを読み込み必要項目を入力することで当日入場も可能です。
「ヱビス プレミアムカウンター」があるホールC「J-WAVE NIHONMONO LOUNGE」のほかにも、アートやミライを体験できるブースもあります。また、フードコートエリアではクラフトビールなども販売されています。
「J-WAVE NIHONMONO LOUNGE」は、その名の通りJ-WAVEがプロデユースする施設。「素晴らしい日本を目で耳で舌で愉しむ、エンターテインメントレストラン」ということで、広い空間にはラジオの公開生放送を行うステージや日本酒のテイスティングカウンターなどがあり、自由に体験しながら過ごせます。
ずらりと並ぶ日本酒は159の藏から集められたもの。週替りで20種類が提供されます。昨今話題のプレミアム銘柄から王道の菊正宗まで、バリエーションは非常に豊かです。
日本酒のチョイスは中田英寿さんとのこと。時節柄、消毒用アルコールが設置されているのですが、日本酒の横にもそれぞれの酒蔵のアルコールが用意されているのが、興味津々。なかには吟醸香があるものもあります。
「NIHONMONO SHOP」に並ぶ工芸品も中田英寿さんが選んだものなどが揃えられているそうです。
おまたせしました。「ヱビス プレミアムカウンター」にやってきました。明るいトーンで木材を多様した広い空間は、まさに特設ビヤホールといった印象です。間隔を空けて約100席あります。
ヱビスビールは、今も昔も「ちょっと贅沢なビール」というコンセプト。元祖プレミアムビールで、誕生は1890年2月25日。「世界で一番おいしいビールを日本でつくる」という志で、現在の東京山の手・恵比寿で創業しました。
会場の雰囲気は、そんなヱビスをお祝いするのにぴったりなムードです。
ビールは一般的な2度注ぎです。金色のヱビスビールは20Lタンクを使用。
生ビールの講習をうけた方が丁寧に注いでいきます。注ぎはじめにできた荒い泡を持ち上げるように注いで…
クリーミーな泡で粗い泡を外へ流し、最後は泡を切ってできあがり。
グラスについたビールを拭き取って、完成。
きれいな比率、フロスティミストの層(泡とビールの中間の霧状の層)が厚く、非常に美しい仕上がりです。
それでは、特別な一杯をいただきます。こちらのグラスは一部の飲食店でも使用されているものですが、ひとつ異なる点があります。お気づきになりましたか。
そう、このグラスはなんとラッキーヱビスです。通常のヱビスは抱えられている鯛が一匹ですが、ラッキーヱビスはびく(魚籠)にも鯛が入ったデザイン。瓶製品限定で数百本に1つの割合でラベルに描かれています。そんなラッキーヱビスが、この会場で使用されているグラスにも数百にひとつの割合で使用されているとのこと。
ラッキーな一杯をじっくりといただきます。
二杯目は通常のグラスです。そんな簡単には見つからないですね。
ビール、お酒、そしてレストランのフード類はすべてスマートフォンから選びオーダーする仕組みになっています。席にはオーダー用のQRコードが設置されます。
読み込むとこのように専用ページが表示され、ここから選択し決定するとオーダー完了に。入場時の1,600円分(税込)のコイン10枚を購入し、このコインを使って都度精算するような流れです。
ビールはヱビスビール、ヱビスプレミアムエール、ヱビスプレミアムブラックともにコイン4枚(640円相当・税込)です。
広々していて、心地の良い空間。非日常感たっぷりの中で、のんびりと味わうヱビスビール。
スタンダードな金ヱビスに加え、ヱビスプレミアムエールも用意されています。樽詰は通常の流通はしていない特別なもの。専用グラスでいただきます。上面発酵のエールの深い香りが心地よい一杯です。
ヱビスプレミアムブラック。まるみのある味わい、静かに語らいで、そっと優しく飲みたい一杯です。
全国の有名店のシェフが監修した料理たち。こちらも中田英寿さんがディレクションに加わったもので、週替りで出店しているとのこと。ビールと日本酒に合う料理ということで、お酒が進みます。
日本酒も頼んでみました。取材時は関西のお酒がテーマで、上画像の左から「風の森」(油長酒造 / 奈良)、「七本槍」(冨田酒造 / 滋賀)、下画像は「澤屋まつもと」(松本酒造 / 京都)と。
グラスはお酒の特長に合わせてそれぞれ異なるグラスが用意されています。1杯はコイン3枚(480円)。
おしゃれなお皿を使用し、盛り付けも期間限定イベントとは思えないほどおしゃれ。そんな中に、鈴波の味淋粕漬焼き魚(コイン8枚 1,280円)のような、渋いお酒好きのための肴も発見。脂ののり具合と甘さのバランスが絶妙です。
〆の一杯はもちろんヱビスビールで。
夜になると照明が落とされ、ムーディーな雰囲気に。スクリーンに流れるショートフィルムなども眺めつつ、不思議な世界の心地よい非日常を満喫しました。
会場をでれば、目の前がJR高輪ゲートウェイ駅。駅前で飲んでいたことを思い出し、なんとも狐につままれた気分でした。
軽く2杯程度を飲んで雰囲気を眺めるだけでもきっと楽しめると思います。イベントが軒並み中止された今、ヱビスをお祝いする貴重(もしかしたら唯一)なこの空間へ、ビール好きの方は覗きに行ってみてはいかがでしょう。お昼から飲めます。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社・株式会社ジェイアール東日本企画)
J-WAVE NIHONMONO LOUNGE
ジェイウェイブ・ニホンモノ・ラウンジ
https://www.j-wave.co.jp/special/tgf/nihonmonolounge/
11:00~21:00(2020年9月6日まで開催)
ヱビスビール130年記念コンテンツ(サッポロビール)
https://www.sapporobeer.jp/yebisu/130th/