駅前の再開発が完了し、武蔵小山の玄関口の変化もやっと落ち着いてきた頃、焼鳥の「鳥勇」が、パークシティ武蔵小山店として駅前に帰ってきました。
鳥勇は武蔵小山商店街パルムで長年続く老舗の焼鳥店。テイクアウトの店として地元の主婦・主夫の方が買い物に来る一方、店先のちょっとしたスペースを使い、焼鳥をつまみにビールが飲めることから、飲兵衛さんたちにとってもおなじみの店です。
「鳥勇武蔵小山前店」は駅前の再開発に伴い、駅からわずかに離れた路地に移転。以来、駅を出てすぐに焼鳥屋があった昔からの武蔵小山駅前の雰囲気は変わってしまいました。それが再開発完了後の駅前に復活。近代的な空間の先に細い路地があり、そこに鳥勇が出店しました。
午前中から夜まで通し営業なので、いつでも立ち寄れる安心感が素敵。
昔よりもだいぶ隠れた位置に。隣の立ち飲み屋さんとあわせて、再び昔のように飲兵衛さんが集まる空間になると良いですね。
ピカピカの建物に、昔ながらの焼鳥屋台のスタイルがはめ込まれている。なんとも不思議な空間。店の奥が保温台つきのカウンターになっていて焼鳥が並んでいます、持ち帰りの人も、店内で食べる人も同じ場所を使います。
なんこつ、砂肝以外はすべて予めタレつきで焼かれていて、照り具合がとっても素敵。
お皿を受けとったら、あとは食べたい串を自分で取り、中央にあるタレにくぐらせて、それをもってお好きな場所で食べるのが利用の流れです。セルフサービスでタレにくぐらせる行為は、何度やってもワクワクします。え、自分でやっていいの!?って。
串は1本170円。作り置きで保温された状態ながらジューシーさは損なわれておらず、串の大きさも十分納得できるもの。
あわせるお酒は生ビール(サッポロ黒ラベル・500円)、黒烏龍茶割り、レモンサワー、梅酒ソーダが400円。コップにはマジックで線が入っていて、おかわりは同じカップを使用し、おかわりした杯数分、正の字でカウントしていきます。
生ビール、つくね、ひな、砂肝で、合計で1,010円。
鳥勇に来たらこれを食べて!という串があります。それがこの「ミックス」。皮と砂肝やレバーが1本にまとめられたもの。七味だけでなく、ミックスには山椒をふりかけても美味しいです。
コクがあるしっかり味のタレが鳥勇の魅力。ささっと摘んでちょうどいい塩梅。
わずかですが折りたたみのハイチェアーが用意されていますので、空いていれば座って飲むこともできます。実用本位、ステンレスのカウンターで楽しむ一寸一杯でした。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
鳥勇 パークシティ店
03-6421-5597
東京都品川区小山3-15-1 パークシティ武蔵小山ザモール 1F
9:00~20:00(基本無休)
予算1,000円