清瀬「みゆき食堂」 あぁ素晴らしき食堂飲み。野菜炒めと焼酎濃いめ。

清瀬「みゆき食堂」 あぁ素晴らしき食堂飲み。野菜炒めと焼酎濃いめ。

2019年1月4日

創業は1970年(昭和45年)、もうすぐ50周年を迎える大衆食堂「みゆき食堂」をご紹介します。まるで映画のセットのような、昭和で時がとまった空間で、昔ながらの料理やお酒が楽しめる”食堂飲み”の人気店です。

 

池袋駅から西武池袋線で30分ほど。東京都清瀬市にやってきました。ひと駅下れば飲み屋がひしめく秋津駅、さらにもうひと駅ゆけば所沢という場所です。

駅前には西友や図書館、そして元気ある昔ながらの商店街「ふれあいど~り」などがあり賑やか。駅から2分ほどふれあいど~りを進めば「みゆき食堂」はみえてきます。

 

次々お持ち帰りのお客さんがやってくるやきとりカウンターがあり、その右が「みゆき食堂」です。同じ建物、同じ軒先テントなので一体化してみえますが、お店は別。では、右の暖簾をくぐって店内へ進みましょう。

 

創業半世紀近いだけあって、それはもう年季の入った雰囲気です。合板の壁に蛍光灯、パイプ椅子の簡素な作りも、長年の人々によって使われてきた脂や煙によって飴色に染まり、暖かな色合いになっています。重厚感とはまた違った、味がある空間です。

 

着席と同時にお姉さんがオーダーを聞きに来てくれますので、まずは瓶ビール。アサヒスーパードライが定番ですが、キリン一番搾りも加わりました。トトトと注いで、では乾杯!

 

テーブルには品書きがありませんので、頭の向きをぐるっと変えて壁の品書きから、食べたいものを探します。

 

短冊の品書きは眺めているだけでビールが進みます。値段は一回り安くてあれこれ頼みたくなりますが、「みゆき食堂」はボリューム満点なので慎重に今日の一品を探します。

 

ビールは近年の値段改定はなく、中びん400円と嬉しい値段。酎ハイ類はウーハイ300円から青汁ハイ400円とこちらもリーズナブル。この雰囲気のなかで意外に豆乳ハイなども用意されています。

目玉焼き150円、本当にこういうお店は貴重になりました。

 

もやしと肉のピリ辛炒め(300円)は、昔から大人気の一品。

 

地元のロマンスグレーが素敵なジャンパー姿のご隠居さんは、週に一度はこれを食べに来るのだそう。野菜たっぷり、お酒も進む味付けですから、ノンベエにはたまりません。

 

それにしても量が多い。そして豚肉もたっぷりはいっていて、なかなか贅沢。ビールが一本で足りるはずもなく、もう一つ。

天ぷらに馬刺し、いりどうふに餃子と、お酒の肴がとにかく豊富。全部のメニューを知ることはとてもできなさそうですが、どの料理も皆さんとっても幸せそうに頬張られています。

 

さて、ここは焼酎が濃いお店です。ホッピーセット(400円)も、ナカの水位が高め。ソト1でナカ3といったところでしょうか。濃くなくちゃいけない、と同席のご隠居さん。ボリュームある料理に濃いめの焼酎。

しっかり食べてしっかり(ほろ)酔い、あとは帰って奥さん手料理のお夕食が待っているって…まだ、食べられるの?

 

シュワシュワしていないホッピー。風味で飲んで、あぁ、お酒って感じ。

 

さて、お隣のお店「佐賀屋」さんはやきとり店ですが、みゆき食堂にもやきとりの品書きがあります。注文すると、お姉さんが「ちょっとまってね」と言って店の外へ。しばらくするとお皿にやきとりを載せて戻ってきます。

 

そう、ご想像の通り!なんと、お隣のやきとりが楽しめます。豊富なメニューでたいへんなことになっているのに、さらに焼鳥まで選択肢に入る…

みゆき食堂は、”食堂飲み”を愛する人にとって天国です。

 

カウンター席はなく、1人飲みでも相席ごめんのテーブル席になります。ここで出会う一期一会の会話もお店の味。暖かい気持ちになって、大満足で店をあとにしました。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

みゆき食堂
042-491-4006
東京都清瀬市松山1-9-18
11:45~23:00(日月木祝定休)
予算1,700円