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今日は銀座で一献。〆は手打ちに拘った蕎麦が楽しめる店「大登」です。
神田の海鮮立ち飲み「魚祥」や、新橋・日本橋などに蕎麦屋を展開する本陣房の流れをくむお店ですが、系列店ではなく別の経営となっています。オープンは2016年11月。
昭和通りをこえた木挽町エリアにあるため、賑やかな銀座からやや離れて落ち着いた雰囲気。大げさな飲みの席ではなく、ある程度付き合いの長い人としっほり銀座の蕎麦屋でしっぽり飲もうよというときにオススメの店です。
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ビルの地階にある店舗ですが、外階段をそのまま降りていくので圧迫感はなく、それでいて喧騒から離れていく感覚が、大人の飲みにぴったり。
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代表の山本雄登氏。蕎麦の本陣房から独立されてこの大登を開業。神田の立ち飲み魚祥も山本氏が携わった店ということで、ある意味、銀座版の魚祥と説明するほうがわかりやすいかもしれません。その以前は、サッポロビール株式会社に勤めていた開拓マンです。
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元サッポロの社員ならば、やはりここは五稜星が輝くビールでなくては。サッポロ黒ラベルで乾杯!
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飲み物は生樽が琥珀ヱビスのみというこだわり。ハイボールはデュワーズ、レモンサワーは特別なものなので後ほど飲みましょう。
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日本酒は十四代をはじめ、美味しい銘柄がずらり。昨今の日本酒のトレンドをしっかりおさえたラインナップなので、日本酒好きの人と飲みに来ると喜ばれそう。
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とはいえ、瓶ビールのあとは今日は琥珀の気分。アンバーエールの香味と深み・厚みのある味わいが美味しいビール。
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価格帯は少し高級な蕎麦屋と同程度。個室もありで、ちょいとした接待に使えるお店でこれくらいの価格は、料理をみていただければバランスが良いと思えるはず。
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築地からの仕入れルートが太い本陣房の流れをそのまま活用していることから、海鮮系が中心です。
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今回はちょい飲みで立ち寄っていますが、しっかり飲むならばコースが良さそう。吟醸酒も含む飲放題付きコースが4,800円と立地・内装、そして接客の質も含めてみれば十分良心的に思えます。
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中とろいくら巻き(700円)。大きくぷりっとしつつも皮は柔らかい上等ないくらが素敵な一品。
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単品でいくつか頼みながら飲むならば、イチオシの肴はこの「カニポテ」。ポテトサラダにカニのむき身をたっぷり合わせて、さらにイクラを豪快にふりかけた贅沢なポテサラです。これで850円とは素晴らしい。
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蕎麦屋の穴子白焼きは美味しいですよね。期待どおりのもので、脂たっぷりホクホクしたいい穴子。蕎麦屋でありながら、魚のレベルも高いというのは素敵なこと。江戸前、貴重な東京湾の穴子です。
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大登のレモンサワーは、薄くスライスしたレモンが螺旋状に並んだもの。表面積が広いのでレモンの果実味がしっかりと感じられます。
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ひとつひとつのボリュームがしっかりあるので、2人から4人くらいで食べ分けてちょうどいいかもしれません。天ぷらのエビも立派。天ぷらは蕎麦屋と天ぷら屋で作り方が違い、ここ大登の天ぷらはもちろん蕎麦屋のそれ。
“花を咲かせる”ために、溶いた小麦粉を箸の先につけ、揚げながらちょいちょいとつついて衣に遊びをつくるやり方です。出汁を楽しむ蕎麦屋の天ぷらは、たっぷりのおろし大根を入れた天つゆにくぐらせていただきましょう。
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〆の蕎麦は、三色盛りを。柚子切り、細打せいろ、太打田舎で、それぞれ風味の違い、食感やのどごしの違いを楽しみながらいただきます。
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お昼どきにもこっそり通っている大登の蕎麦。東京流の細打ちもよいですが、この界隈では1番太いであろう太打田舎が定期的に食べたくなるものです。
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しっかり飲むのであればコースで、ちょいと梯子酒でも立ち寄れて、ほどよく静かな空間で会話も楽しめる大登。明朗会計、ちょうどいい価格帯の店なので、覚えておいてそんはありません。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/サッポロビール株式会社)
銀座 大登
03-3545-0808
東京都中央区銀座2-14-5 第27中央ビル B1F
17:30~22:00(平日昼あり・土は11:30~21:00通し・日祝定休)
予算3,500円