【2023年1月31日(火)営業終了】荻窪「串鳥荻窪西口店」 道民お馴染みの味を東京で、焼鳥は空を飛ぶ

【2023年1月31日(火)営業終了】荻窪「串鳥荻窪西口店」 道民お馴染みの味を東京で、焼鳥は空を飛ぶ

2017年2月11日

北海道・札幌をメインに、道内で約30店舗を展開するローカルチェーン「串鳥」。特に札幌市内はJRや地下鉄の主要駅前には必ずといっていいほど出店していることもあり、札幌出身者にはお馴染みの味、故郷の味だと聞きます。

以前、Syupoでもすすきのの本店を紹介[記事]していますが、実は東京でも「串鳥」が楽しめます。北海道出身の人もそうでない方も、ぜひ一度お試しあれ。都内は2店舗。荻窪と吉祥寺にあり、焼鳥の強豪揃いの中央線沿線にあっても北海道発の焼鳥は多くのファンがいます。

今回は2017年2月9日に改装後の再オープン当日の荻窪店を取材しました。北海道出身の人も、串鳥未経験の方もぜひ魅力を感じてください。

 

造りそのものは大きな変化はありません。職人が炭火で焼き上げる様子を眺めて飲めるカウンターはゆとりのある配置。

 

テーブル席や小上がりもあり、荻窪店はお子様と一緒の家族連れの姿も多い。幼い頃から串鳥デビューした子は、きっと立派なノンベエさんになるはず。

 

ビールはもちろんサッポロ。残念ながら地域限定のサッポロクラシックではありませんが、ディスペンサーの調整が良好の串鳥の黒ラベルは最高なのです。サッポロ的なドリンクが中心です。え、リボンナポリン?それも道内限定。

 

東京の店ならではなのがホッピーの存在。ちゃんとリターナブルのそれ。セットで400円。

 

キンキンに冷えたジョッキにツーって注がれた黒ラベル。フロスティミスト層も厚い一杯。思わずにんまり。一杯380円なので、気にせずぐいっと飲みたい。では乾杯。

 

串鳥といえば、サービスのスープと大根おろし。北海道出身の人を連れてくれば、このペアを見るだけで喜ぶに違いありません。スープはおかわり自由、味は道内と一緒です。

 

開放型鶏舎で60日以上育てたあはん鶏を使用した焼鳥が看板メニュー。鳥ねぎま、手羽先をはじめ、ボンジリやひな皮、せせりなど種類も多い。1本130円という良心価格も現地で愛される理由です。

エゾジカ串や絶品生ラム串など、荻窪にいながら北海道らしい食材が手軽に楽しめます。

 

札幌のご当地料理・ラーメンサラダやいくら丼など、串以外にも気になる料理があります。東京のメニューは札幌市内の店より多く、北海道居酒屋のようなイメージを受けます。

 

鶏のモツをつかう美唄・岩見沢の郷土料理”美唄焼鳥”や、なんこつ入りとなしで食感が違う2種類のつくねもおすすめ。

 

130円でこのサイズの手羽が食べられるのだから素晴らしい。全般的に大きく、表面はぱりっと中はジューシー。もっちりとした食感と濃厚な旨みが口に広がります。

実は東京の串鳥は、鶏やラム、キタアカリなどの食材を毎日空輸で北海道から持ってきています。札幌で食べるあの味と同じにするために、まさか空を飛んでいたとはびっくりです。

 

日本酒は千歳鶴( 日本清酒)や大雪の蔵(合同酒精旭川)など、道内のブランドが中心で、普通酒のもっきり220円からで純米吟醸まで600円とリーズナブルに飲めます。

 

北海道の日本酒はあまり東京では知名度が高いとは言えませんが、きりっとして余韻もさわやかな味が多く、焼鳥との相性は抜群にいい。

 

荻窪西口店は、甘酸っぱい味がクセになる男梅サワーや、ポッカのレモンに関するノウハウを活かして誕生したパンチレモンサワーが19時まではなんと160円。ビールもリーズナブルで、串もボリューム満点、このお得感こそ串鳥です。

 

焼鳥とレモンサワー、くいくいと飲んで楽しい気分。パンチレモンの酸味は美唄焼鳥の濃厚な味をすっきりリセットしてくれます。

 

ノーベル製菓の男梅キャンディーを舐めながら「こんな味のお酒があってもいいよね」という何気ない会話がキッカケになって誕生した酎ハイ。飴の味覚そのままなので好みがわかれるかと思いきや、意外と私も好きな味。梅酒じゃなくて、梅干し風味。

 

生ラムのやきとりはめずらしい。ジンギスカンを家庭でも食べる北海道ならでは。厚みがあるのに柔らかく、くさみのない肉汁が幸せにしてくれます。

 

エゾジカはここ数年で積極的な食用化が進んでいます。増えすぎたエゾジカによる農林被害や自然環境のバランスを維持するため捕獲されていますが、食用もその一環。串鳥でも1本220円で食べることができます。栄養価が高く低カロリー、一見引き締まっているように見えますが、適度に柔らかく美味しい。

 

玉露緑茶割りとあわせて、おいしい時間。

中央線沿線の人もいつものお店からちょっぴり浮気して、北海道の定番を味わう「串鳥」を覗いてみてはいかがでしょうか。東京在住の道民の皆さんは、ホームシックにかかったら串鳥へ。みんな大好きもちベーコン巻を食べればきっと元気になります(笑)

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

串鳥 荻窪西口店
03-5347-1194
東京都杉並区上荻1-13-3 小河原ビル2F
16:30~24:30(無休)
予算2,300円
※2/12までリニューアルオープン記念でドリンク(一部除く)が半額です。