小田原「金時」 定番酒は箱根山、相模湾の幸を味わう地元飲み屋

小田原「金時」 定番酒は箱根山、相模湾の幸を味わう地元飲み屋

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今日は小田原の夜を楽しんでいます。新宿から小田急の特急ロマンスカーで70分。程よい時間で行けるのに、地方都市の風情ある街並みが楽しめるので好きな街のひとつです。箱根の玄関口として賑わいもありますが、どこか時間が止まったような味わい深い姿が見え隠れするのがいい。

箱根の観光業に携わる人の多くが住む街だけあって、観光客向けだけではない地元の人たちが集う場所も結構賑やかです。

小田原で飲むならば選択肢は多いのですが、日曜日もやっている力強い味方といえば「金時」でしょう。

 

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小田原の人の定番集い場所となっていまして、一人・二人用の渋いカウンターもありますが、別の建物には宴会もできる掘りごたつや小上がりがあり、様々な用途に使えます。

 

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ビールは生樽も瓶もアサヒスーパードライで、中びんとサントリープレミアムモルツも入っています。スーパードライが大びんなのがうれしいですが、一本700円と気持ち上の値付けです。

 

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とはいえ、これからの季節はとくにがばがば飲まないので、一杯目のお酒はやっぱりビールで。喉からからでたどり着いて、きりっと冷えた瓶ビールが心から嬉しい。では乾杯!

 

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「金時」は日本酒がとくにおすすめ。地酒の箱根山(井上酒造・神奈川県足柄上郡大井町)が定番酒で、2合で700円とお得です。地元の普通酒をリーズナブルに飲ませてくれる店というのが、こういう街のいい店の基本です。

近隣の酒造がつくるお酒を数種類取り扱っていて、ただ飲みに来ただけとはいえ、軽く観光気分です。

 

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店の看板にかかれているとおり、地元小田原の早川漁港や真鶴漁港で水揚げされた海産物を中心としたメニュー構成で、鮮度のよさは言うまでもありません。カウンターでしっぽり飲むならば焼鳥も数本頼んでおきたい。

 

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わくわくしてくる日替わりメニュー。カワハギ、いさきにすずき、相模湾はアジしか取れないなんていう冗談を言う人もいますが、やっぱり小田原。普通の飲み屋でも食欲のわく海鮮料理が豊富です。

 

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定番のおつまみは300円から500円台から。焼き物も多く、あじハンバーグが気になります。

 

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刺盛り(写真は4人前)は、なにはともあれ頼んでおきたい。イナダを中心にアジやめじまぐろなどが盛られてきました。イナダは一匹近く盛られているのかな。鮮度抜群で弾力のある触感に優しい甘みと海の味。港町の飲み屋らしいとれたてを楽しめます。

 

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きんめの煮付けはみりんを多く使った甘めの味付けで、肉厚で脂が乗っているものがでてきます。一尾で仕入れている魚が多く、アラやかぶと煮もリーズナブルながらお酒のお供にぴったりでしょう。

干物の街でもある小田原、定番のアジもいいですが、ひさしぶりのホッケもほくほくとしていて美味。ホッケは実は相模湾でも水揚げされるようで、昔らか干物にされてきたと聞きます。現在も、水揚げは小田原でなくとも、市内のひもの屋で見かけることは多い。

 

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あん肝をつまみに、箱根山のお燗をちびちびと進めていく。21時のロマンスカーまでまだたっぷりありますし、今日は小田原の飲み屋に浸りたい。

 

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揚げものはなんといってもアジフライが絶品です。大ぶりで刺身に使えるサイズをさくにして揚げたもので、ソースでなく醤油で食べるのもオススメ。※写真がなくてごめんなさい。食べちゃいました。

人気メニューのエビレンコンはご想像の通り、塩気と旨味とさくっとした食感が焼酎を誘ってきます。

他にもまだまだおすすめ料理があるのですが、そろそろ梯子の時間となりました。秀でたエッジの効いた料理はないのですが、どれも安心して注文できる内容です。旅先で酒場に迷ったときに、いつもこういうお店にたどり着きたいものですね!

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

居酒屋 金時
0465-23-0721
神奈川県小田原市栄町1-2-25
17:00~22:00(不定休・旗日は要電話確認)
予算3,000円