中野のレンガ坂の飲食店を紹介する中で外すことができないお店がこちら「青二才」。2013年のオープン以降、「バル」スタイルで日本酒を味わうという新しい提案が評判となり、レンガ坂をオシャレに盛り上げる旗振り役的存在のお店になったと思います。
以前からワイングラスで日本酒を飲ませるお店はありましたが、その敷居をさらに一段下げて、若い女性が一人でも気軽に日本酒を飲みに来れるような雰囲気になっています。とにかくオシャレなのですが、ここはやはり中央線沿線、あんまり感度高い感じにしすぎず、中央線らしい文化と日常が程よく混ざった大衆的なお店になっています。
お客さんは女性客も多いですが、男性のお一人様も多く、日本酒を中野で飲むならココ、と決めていらっしゃる方も多いのかもしれません。
入り口がガラス張りで入りやすく、お店の方も「一杯だけでも」ということをオープン時に語っていらっしゃるので、とにかく日本酒好きの方は中野に来たら立ち寄ってみてほしいです。
L字のカウンターは、割烹と居酒屋とバルを中央線風アレンジを加えたという感じ。ハイチェアーですが座ってみると不思議と落ち着き、さて、今宵は何を味わいましょうかという気分にさせてくれます。
目の前にビールタワーがありましたし、日本酒バルとはいえど乾杯はビールから。
こちらの生樽はハートランド。あまり見かける機会のない脚付きのハートランドグラスがちょっぴりうれしい。それでは乾杯です。
うん、美味しい!ハートランドのホップ感が好きで、余韻の清々しい香りは春に飲むのにぴったりだと思います。
お通しはキャベツや牛肉の入った甘煮。バルなのにみりん味のお通し、疑問などありません、だって居心地よくて楽しくて美味しいならばごちゃまぜ大歓迎。
土鍋による出来立て燻製ソーセージ(780円)。噛む瞬間にぷりっといい音を立て、そのあとすぐに口いっぱいにスモーキーな肉の旨味が広がります。これはたまりません。
フードはそれぞれ結構なボリュームがあるのに700円前後とリーズナブル。日本酒だけでなく料理も個性的でこだわりを感じるものが多いので、ぜひ満腹になる前に立ち寄られることをおすすめします。
日本酒は常時20種類以上揃えていて日替わりになっているので、通う度に変わっていくのが楽しい。値段は均一で、3勺、5勺、8勺と少量から揃えていて、さらに発泡性を除いて銘柄に関係なく均一価格なので、吟醸や純米などのクラスに関係なく、様々なものを値段を気にすることなく飲み比べができます。
そして、なによりおもしろいのが、ここはキーワードで日本酒を選んでもらうこともできます。重厚な、や、華やいだ、エレガント、など、まるでソムリエにワインを相談するような感覚で日本酒のチョイスが可能。これは青二才のオリジナルだと思いますが、ぜひほかのお店にも広がってほしい新しい日本酒の注文の仕方だと思います。
オーダーすると目の前に一升瓶がでてきてラベルを眺めながら味わえます。その銘柄の産地や背景なんかが書かれていることも多く、こういうのも嬉しい。
フルートグラスに入れるのが青二才流。ゆっくりと鑑賞しながら味わえ、蛇の目猪口のイメージとはまた違った風味、香味を楽しむことができます。
料理も日替わりが中心で、味付けは日本酒にあう工夫がされていますがカルパッチョやマッシュドポテト、アヒージョなどバルメニューが多い。でもなめろうや燻製たらこなど、直球つまみもあってメニューを見ているだけでも日本酒が進みます。
おひとりピザ(500円)などちょっとした食事メニューもあるので、軽く飲んでさくっと食べて夕飯を兼ねるなんていう使い方も良さそうです。日本酒がお好きでしたら、こういうお店もぜひ挑戦してみては。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビールマーケティング株式会社)
中野青二才
03-5340-1231
東京都中野区中野3-35-7 松井ビル 1F
17:00~25:00(不定休)
予算2,800円