今回はいまさらご紹介するまでもない銀座の有名店。
ビヤホールといえばここ「銀座ライオン」です。日本初のビヤホールとして、当時の日本麦酒(現在のサッポロビール)によって銀座に誕生しました。 当時はヱビスビールを宣伝するためのアンテナショップとしての位置づけだったそうですが、それからもビヤホールという名前(実は和製英語)で愛されつづけて110年以上の歴史があります。ライオンはビールをワイワイと楽しむ文化を日本にもちこんだ最初のお店というわけです。
開業当初のライオンは現在はありませんが、一番古い建物は銀座7丁目店で、昭和9年に建てられました。立派な建物は戦後はGHQに接収。その後、解放されて再び飲兵衛たちの社交場となりました。
そんなライオン7丁目店は一階の豊穣と収穫をモチーフとしたレンガ造りのビヤホールが人気ですが、残念ながら一階は予約することができず、これからビールが美味しくなる季節は混んでいてすんなりと入ることができません。3・4人で飲みに行くならば一階で並んでもよいのですが、人数が多いときは二階がおススメ。予約もできるのでちょっとした宴会にも最適です。
200席ほどある店内はいつもビール好きの人たちの笑顔でいっぱいです。4人テーブルから30人近くまで入れる個室まで席のタイプも豊富で、使い勝手のよさもうれしいです。銀座通り沿いでラフにわいわいビールで盛り上がれるお店はほかになく、今も昔も銀座にはライオンが必要です。
歴史を感じる階段。戦前の建物なのに現役なのはすごい。和光と並ぶ銀座きっての年配建造物です。
ビールは当然サッポロビール。建物の地下には巨大なタンクがあり、千葉のビール工場からタンクローリーによって運ばれてくるビールは新鮮そのもの。工場直送、大きなタンクだからこその工場で飲むあの味が銀座で楽しめます。
それでは、おいしい黒ラベルで乾杯!
料理はランチ向けのハヤシライスやピザなどの食事もありますが、基本的にはビールのおつまみになるものばかり。ビヤホールらしさいっぱいのオードブルをはじめ、ローストビーフやシチューなどが豊富です。
なかでも毎回頼む料理はソーセージ。昔から変わらぬ味のザワークラウトは細切りで、たっぷりの粒マスタードをつけて食べるソーセージはなかなかのもの。これだけで何リッターのビールが飲めることか。
さて、ライオンといえばもちろんビールのお店なのですが、二階はワインも楽しめるお店です。サッポロビールが取り扱うワインが各種揃いますが、最近話題なのがカリフォルニアワイン「ベリンジャー」です。
このベリンジャーを各種グラスで楽しめる店として「カリフォルニア バイ ザ グラス プロモーション」という企画に参加したライオン。なんと首都圏・関西圏のカリフォルニアワインをグラスで飲ませるお店230軒のなかから覆面調査による審査によって10軒・2グループのうちの一軒として優良店に選ばれたそうです。
ソムリエで副支配人の鈴木氏のおススメするワインを楽しみながらグリル料理を味わうのもまたビールと違った楽しさがあります。
スパークリングのロゼに生ハムのサラダの組み合わせなんていかが。
コース料理の最後に出てきた冷製パスタ風の冷やし中華。結構ライオンは不思議な創作料理も多いです。
黒ラベル、ヱビスビールだけでなくエーデルピルスや白穂乃香などのサッポロの珍しい銘柄も揃っています。
一階の天井の高い空間でわいわい盛り上がるもよし、二階で少しおとなしくワインを楽しむもよし。銀座になくてはならないお店「ライオン」です。平日の明るい時間からビールを愛する人でいつも盛りあがっています。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
BEER&WINE GRILL銀座ライオン 銀座七丁目店
03-3571-2590
東京都中央区銀座7-9-20 銀座ライオンビル 2F
11:30~22:30(無休)
予算3,000円