東京には、朝から飲める居酒屋がいくつか存在します。24時間営業のチェーン店ではありません。夜は営業せず、世の中がようやく飲み始める頃には店じまいしてしまうという、なんとも都会らしいスタイルです。そのひとつが、高円寺にある『朝から居酒屋 陽のうえ』。世の中が動き始める時間帯から賑わう人気店を今回はご紹介します。
目次
高円寺の朝を彩る、光あふれる大衆酒場

老舗中華料理店「太陽」の上にあり、しかも明るい時間しか営業していない。文字通り『陽のうえ』なのです。

細い階段を上った先、3階。店内は店名の通り日差しがたっぷり入る明るい空間で、切り盛りするスタッフさんたちの雰囲気も明るく、ディープな酒場特有のどよんとした空気はありません。土日ともなれば28席が朝から埋まってしまうそうです。

夜勤明けの方も多いのでしょうけれど、高円寺のような街はお昼から飲みたい層はいくらでも居そうですもんね。杉並出身の私もその一人。

この日もほぼ満席。お一人様が多く、女性客も安心して飲める雰囲気が嬉しい。もちろん、濃いお酒が手頃な値段なので、黒帯のノンベエさんたちも通われているご様子。老若男女幅広い人達が来ているのがとても良いですね!

この店を営むのは、お笑いコンビとして活動するオーナーと、店長を務める奥さまのご夫婦。もともと高円寺で駄菓子バーや居酒屋「小粋」を経営していて、『陽のうえ』はその姉妹店とのこと。オープンは2025年8月。
みんな朝から本気で飲んでいる
良心価格の刺し盛り

瓶ビールは自分でとるスタイル。銘柄は赤星でした。それでは乾杯です。

刺身から焼き魚、中華、酒場らしいポテマカや豆あじの南蛮漬けなど、小鉢も充実しています。魚介は豊洲市場から直接買い付けているそうで、その時々の旬ネタがホワイトボードに書き加えられていきます。

マグロ脳天刺し(650円)も気になりますが、いろいろ食べ比べたかったのと、600円と刺盛りにしてはかなり手頃感があったので、今回は刺盛りを注文。

マグロ、ホタテ、海老、サバ、サーモンという内容で、これで600円はなかなかに良心的。とくに分厚いホタテがクセになります。
梅割りとタラコ焼き、じっくり飲みたい朝の相棒

これはじっくり飲みたくなりますよね。二杯目は、日本酒もいいですが、梅割りを発見してしまったからには飲まないわけにはいきません。
朝からこんな度数のお酒を飲んで大丈夫かなと思いつつも、誘惑は大きい。今日は夜までハシゴ酒持久走のつもりですが、どうなることやら。目の前で梅割りシロップを垂らしてくれたら、もうそんな心配もどこかへ消えて、きゅっと一口。

合わせるおつまみは、焼きタラコ。たまに食べたくなるシンプルなタラコ。脂がのっていて、梅割りの酸味とよく合います。
名前を冠したメニューは気合が入っている説

そして、気になっていた原田家の太春巻(430円)を注文。
こういう名前や店名を冠したものはだいたい気合が入っているし個性的なので、見つけたら必ず食べるのが私の酒場巡りの基本スタイル。

どうですか、なかなかにインパクトがあります。想像を超える太さで、これはすごい。持ち上げたらずっしり。具だくさんで食べ応えがあります。陽のうえホットチキンなんていうのも気になります。これは次回の楽しみにして、さらにもう一品。

ありました。気になる店名を冠したもう一つの料理、「陽のうえ魚カレー」。

魚のアラをクタクタに煮込んだもので、多少溶け残った骨があるので注意が必要ですが、なかなかいい一品です。魚の旨味とカレーの組み合わせは酒場では珍しく、スパイシー感でお酒も進みます。

つぎに飲んだのは、フルーツサワー600円。氷代わりに凍らせたレモンやオレンジが入っていて、キンミヤのすっきりとした後味と柑橘の爽快感がよく合います。季節によって入るフルーツは変わるようなので、次回も楽しみ。
焼酎3杯分の「やかんセット」も気になるところ
実はこの店の名物として知られているのが、焼酎のナカ3杯分と好きな割りもの、氷がセットになった「やかんセット」(700円)。朝10時までに来店すると、ゆで卵とソーセージパンのモーニングサービスまで付いてくるそうで、朝酒派の人は朝食まで楽しめちゃう。
甲類焼酎でモーニング…東京の酒場シーンはまだまだ広がり続けています。
昼間しかやっていないけれど、訪ねる価値あり

朝7時から17時までという、昼間しかやっていない個性派店。ですが、料理はかなり本格的で値段も手頃だから、酒場好きの方はきっと通いたくなるはず。
いつもの生活リズムをちょっとずらして、朝日を浴びながらの一杯、いかがでしょうか。
私は「取材だから朝から飲んでいいんだ」と言い訳を独り言のように話して階段を上りましたが、この背徳感も含めて楽しい酒場です。
| 店名 | 朝から居酒屋 陽のうえ |
| 住所 | 東京都杉並区高円寺北3丁目22−12 第六東和ビル 3F |
| 営業時間 | 7時00分~17時00分 |
| 創業 | 2025年 |
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