おまたせしました!
お酒好きで鉄道大好きの、「飲み鉄」の皆さま。今回は飲み鉄なら一度はやってみたい、飲みっぱなし旅のお話です。
なにをかくそう、私も国内旅行が大好きで移動は基本鉄道。
車窓を眺めながら、地域のおつまみを買ってビール片手に旅するのって最高ですよね!
鉄道旅が好きすぎて、JR九州さんと年に一度取材旅行をするほど。自称「日本一の飲み鉄子」です(笑)
そんな私が前からやってみたかったことがあります。それは、東京駅から京都駅へ、東海道新幹線のこだま号に乗って、飲みっぱなしのまま過ごすこと。のぞみ号では車内販売のワゴンからビールを完売させてしまったこともあるほど、新幹線で飲みっぱなしなのですが、のぞみはお酒飲みには早過ぎる!
東海道は日本の大動脈。もっと途中の街を楽しんだっていいじゃないの。
東京から名古屋・京都・新大阪へは、指定されたこだま号を利用するとオトクになるJR東海ツアーズの旅行券「ぷらっとこだま」というのがあります。東京から京都は通常13,600円のところ11,000円で移動でき、2,600円も安くなります。
2,600円といえば、立ち飲み屋なら2軒はしごできる金額。大きいですね。
さらに1,500円プラスするとグリーン車が利用できてしまう。通常のグリーン車で東京から京都へ行くよりも6,780円も安い。1分1秒を大切にするビジネスマンでもない私は、どうせ飲みに行くだけなのだから、これで十分だと思いました。
さぁ、実際はどうかな?
ここは東京駅の新幹線起点。プラットホームに埋まったモニュメント、ご存知でした?ここから新函館北斗、金沢、新潟、鹿児島中央まで共通のキロ程になっていて、運賃の計算の原点もここだとか。近くには国鉄時代から続く鉄道0キロポストも置かれています。
本日の酒場は、700系新幹線。
最新のN700系も最近はこだま号にも使われているようなので、列車を選べば新型も利用できるようです。
…思い立ったのが前日で、N700で運転のこだまは完売でした。トホホ。
新幹線起点近くのキヨスクが、本日最初の給水所。
「ぷらっとこだま」には、お茶などの清涼飲料水か缶ビール・缶酎ハイと交換できる商品券がついてきます。(利用は東海道新幹線改札内のキヨスクに限ります)
旅費が安い上に、缶ビールももらえちゃうの!?最高だね。
のぞみ号と比べだいぶ長旅になるのだから、プラス1,500円だしても快適なグリーンを選びたいと思う私。
キヨスクで交換したビールはサッポロヱビスの350ml缶。プレミアムビールも交換対象なので、ヱビスやプレミアムモルツが狙いめ。
2世代前の車両とはいえ、さすが日本最大の動脈だけあってくたびれた感じは一切感じない車内。ダークグリーンのモケットと暖色系の間接照明は、シティホテルのラグジュアリー感に近いものが。
グリーン車でヱビスビール。ちょっと贅沢な時間です。
今回の秘密兵器。ビヤタンブラー。
ビールは缶のままよりグラスで飲むほうが断然美味しいですから。
比較的空いているグリーン車でよかったー。これ、混んでいる普通車だと視線に耐えられないかも。。。と思えるほど、新幹線の中に居酒屋によくあるビヤタンブラーは目立ちます。
なにはともあれ、発車と同時に乾杯!
「乗車券・特急券を拝見します」
…
ギョッ!!
「京都までですね、ありがとうございます」
あらゆるお客さんと接してきた車掌さんも表情はこわばっていました。
おつまみは…と行きたいところですが、この日は朝まで飲んでいたので、まだ朝食も食べていないんですよね。今日はお弁当をおつまみに。
東京駅のお弁当といえば、幼い頃から変わらずずっとこれ、「チキン弁当」。ファンの多いお弁当で、バリエーション豊富な東京駅のお弁当の中でもこれが最年長なのではないかと。深川めしとどっちが歴史があるのかな。
昔より見た目が豪華になっています。そして美味しくなっている気が。
この茶色系で染まったお弁当、懐かしいなぁー。チキンは冷えてやや硬いのだけれど、これがいいんです。味付けが濃いめなのでビールとの相性はもちろん抜群によし。
2014年はチキン弁当誕生50周年の年でした。なんと復刻版の表紙がおまけでついてきました。このデザイン、なんとなく覚えている気がします。「旅のレストラン日本食堂」という表記も歴史を感じます。
さて、お弁当をおつまみに、新横浜へと進みまして、このあたりで予め買いだめしていたものも、ビール切れに。
小田原駅で最初の追い抜きのための長時間停車に。
窓からキヨスクの場所をチェックし、ドアが開いたと同時にキヨスクへ早足で。
無事にスーパードライを購入。
1缶しか買わなかった…うーん。次までもつかなー。
のぞみ号に追いぬかれ、小田原駅を定時で発車。手元のスーパードライは熱海を発車し新丹那トンネルの中で飲み干しちゃいました。
次は三島。三島でものぞみの追い抜きで長時間停車。ホーム中央のベルマート(東海キヨスクのコンビニ)へ。ここでは一番搾りを購入。いつも冷たいのが飲みたいと思い、ここでも1缶だけに。
静岡の県庁所在地、静岡駅に到着。ここでものぞみ号に追い抜かれるので、JR系の駅弁屋「東海軒」で黒ラベルを購入。
ついでに歌舞伎揚と静岡という場所柄わさび漬けを。
実はグリーン車に乗っているのは理由があります。快適だから、というのもあるのですが、本当は駅のキヨスクやお弁当屋への距離を考慮してグリーン車を選んでいます。こだま号は車内販売がなく、お酒やおつまみの購入は駅のキヨスクを頼らないといけません。キヨスクって大半はホーム中央にあるので、グリーン車が一番近いんです。
短い停車時間、落ち着いてお酒を購入するならばグリーン車だね(笑)
そんなに混むこともなく、平日のお昼からのんびり新幹線でビール。幸せ♪
そのあとも浜松、豊橋、岐阜羽島で缶ビールを無事に追加で購入。
どこで買っても大手メーカーのビールなのだからまとめて持っていけばいいのに。と言われそうですが、ビールは振動に弱い。キヨスクの冷蔵庫で1日程度寝ているものが最高なのです。
それに、サッポロビールならば、東京では千葉工場製、静岡付近から静岡工場製になりますし、アサヒも神奈川工場→名古屋工場→吹田工場と生産場所がかわっていきます。まぁ、味は同じですけれど。。。
わさび漬け、食べきれるかなと思って買ったけれど、味が濃くてもう無理…
これは京都の宿で食べることにしようっと。
小田原のかまぼこ、静岡では桜えび、名古屋では手羽先などを買おうと思っていたけれど、飲むのが忙しくておつまみの購入はすっかりおろそかに。
無事に京都に到着。大量の缶を処分して、はぁー、ついたぞ京都駅。
たしかにのぞみと比べればだいぶ時間がかかるけれど、飲んでいれば全然気にならない時間。
これだけ飲んでも、たぶん差額より安いので、時間があるときはぷらっとこだまが私向きかもしれません。
513.6kmを移動する居酒屋「こだま」、飲兵衛ならばぜひ。
なお、ぷらっとこだまは前日までに要予約。当日の払い戻しは不可。乗り遅れた場合は無効になります。また、在来線乗車駅から新幹線乗車駅・新幹線下車駅から在来線下車駅まで在来線を利用する場合は、特定エリア内でも別途乗車券が必要です。ルールが厳しめなので、乗る前に過度な飲酒は乗り遅れの原因になるため要注意。
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グラスをどこかで洗いたいな…なんて思いつつ、目的の酒場へと移動をしていったのでした。京都の夜はこれからです。
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もう飲めないよ―!
なんてことはなく、ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見なゆ)
ぷらっとこだま
JR東海ツアーズ
http://www.jrtours.co.jp/kodama/