神保町はカレー激戦区。その中でも昭和63年創業の『エチオピア』は独特なスパイス使いでファンを魅了し続ける名店です。実はここ、ハートランドビールを置いていて、カレーを肴に飲むのが密かな楽しみ。夕暮れ時、赤い看板に吸い寄せられるように2階のテーブル席へ向かいました。
書とカレーの街で愛され続ける独自の世界観

神保町は「欧風カレー」や「スマトラカレー」など、異なる進化を遂げたカレー店が共存するエリア。その中でも『エチオピア』は、どこにも属さない孤高の存在です。

店名の由来は、創業当時、評判の良かった「エチオピアコーヒー」を扱っていた喫茶店だったから。カレー専門店となった今もその名を掲げ続けています。

店舗は1階と2階があり、それぞれ雰囲気が異なります。1階はカウンター席が中心で、厨房の熱気とスパイスの香りをダイレクトに感じる空間。

一方、私が夕食がてらの一杯におすすめしたいのは2階です。入り口横の小さな階段を上がると、そこにはテーブル席が並んでおり、窓の外の神保町の夜景を眺めながらゆったりと過ごせます。
お通しはじゃがいも!?

席につき、まずはビールとカリーをオーダーします。お酒が飲めるシチュエーションでしたら、ぜひ「キリンハートランド」(650円)を。
エチオピアの鋭角なスパイス感には、爽やかな香りとキレを持つハートランドが抜群に合います。専用のグラスで出してくれるのも嬉しい配慮です。

ビールのお供に最高なのが、お通し感覚で提供される「蒸しジャガイモ」(カレーの付け合わせ)です。
おかわり自由という太っ腹なサービスですが、まずはこの銀色のボウルに入ったホクホクのジャガイモに、卓上の塩をパラリと振ってビールを一口。ジャガイモの素朴な甘みが、これから始まるスパイスへの準備運動に最適。

しばらくして、主役の「チキンカリー」(1,050円)が運ばれてきました。

辛さは0倍(中辛)から70倍まで選べますが、私は無理をせず標準的な辛さで。

エチオピアのカリーは、ルーに小麦粉を使わず、大量の野菜を煮込んでとろみを出しています。そのため、見た目はシンプルですが、一口食べると野菜の凝縮された旨味と、鮮烈なスパイスの香りが口いっぱいに広がります。

ゴロゴロと入った大ぶりのチキンはスプーンでほぐれるほど柔らかく、噛むほどに肉の旨味が溢れ出します。

ピーマンやひよこ豆などの具材も食感のアクセントになり、食べ飽きることがありません。

スパイスの刺激で火照った口内を、冷えたハートランドで”消火”する。この瞬間の爽快感こそ、カレー飲みの醍醐味ですね!
食後の爽快感はエチオピアならでは。身体が整う夕食

エチオピアのカレーを食べ終えた後に感じるのは、満腹感よりも不思議な「軽さ」と「爽快感」。その秘密は、漢方薬としても使われる12種類のスパイスにあるらしい。
クローブやカルダモンなど、古くから薬草として親しまれてきたスパイスがふんだんに使われているため、食後も胃もたれせず、むしろ身体がポカポカと温まり、新陳代謝が活発になるのだそう。
油分も極力抑えられているため、ビールと一緒に楽しんでも罪悪感は少ない。店内を見渡せば、近隣の大学生や出版社にお勤めとおぼしき人、ギターを抱えた若者など、客層は実に多彩。

異国のスタッフさんがテキパキと切り盛りする活気ある店内で、スパイスとビールでチャージ完了。神保町での夕暮れ時、エチオピアでスパイシーな時間を過ごしてみてはいかがですか。
店舗詳細


| 店名 | エチオピア 本店 |
| 住所 | 東京都千代田区神田小川町3丁目10−6 |
| 営業時間 | 10時00分~22時00分 |
| 創業 | 1988年 |
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