葛飾区白鳥にある『三㐂(みつよし)』は40年続く地元で人気の大衆酒場。約10年前に二代目が暖簾を受け継ぎ店舗も建て替えましたが、味と値段は昔のまま。城東エリアでおなじみの下町ハイボールこと『ボール』がオススメ!
お花茶屋から10分歩く価値ある一軒
一般的に居酒屋は人が集まる鉄道駅周辺に集中しますが、葛飾区や墨田区、江戸川区などは駅前だけでなく、住宅街の中にも点在しています。
これは、昭和の町工場が住宅街にあったことや、河川沿いに大規模な工場が連なっていた歴史が影響しています。昔は今よりぐっと職場と自宅が近かったのです。その間に酒場ができたという訳です。だからこそ、この界隈の酒場は奥深く、巡りがいがあります。
今回ご紹介する『三㐂』も、住宅街にポツンとある酒場です。最寄り駅は京成本線 お花茶屋駅。そこから水戸街道方面へ10分ほど歩いたところにあります。
1984年に先代が創業し、約10年前に現在の店主さんにタスキが繋がりました。
いまも先代ご夫婦が店を手伝っており、下町酒場らしい家庭的な雰囲気で満ちています。代替わりに合わせて店も建て替えており、店内は広くて広い。それでも、調理場の前にカウンター席を配置するなど、昔からある酒場のレイアウトとなっているのが嬉しいです。
二・三人のちょっとした飲み会から、グループでの利用まで幅広い用途で利用できます。訪ねたときも、隣は主婦グループ6名、料理を囲んでお酒を楽しく過ごされていました。
この界隈でこうして宴会にも使える個人店はあまり多くないので、覚えておきたいです。
先代はもつ焼き、二代目は鮮魚
下町(広い範囲での)の定番、色付きの焼酎ハイボール(右)を発見。
そして、『三㐂』へ来たら、もうひとつ飲んでおきたいオリジナルの酎ハイがあります。それは、特製みつよしサワー(左)。
みつよしサワーは、レモンサワーの酸味をより強くしたもので、キリッと酸っぱく疲れに効きそうです。
それでは乾杯!
こちらは焼酎ハイボール。おなじみのシロップを垂らしただけのものではないようで、色が濃くても甘さは控えめです。みつよしサワーもボールも、どちらも一杯300円と、昨今下町でも値上がりが続く酎ハイ相場の中でとても良心的な価格設定です。
お通し・突き出しから魚介類をだしてくるお店は期待が高まります。「うちはこういう感じです」というのを料理で表されたように思えるからです。
しかも生しらすとツブ貝煮、出汁の効いた玉子焼きという豪華な内容。これはお刺身を注文したくなりますよね。
店のオススメは、地たこ刺し(480円)。たいていマグロ刺しや、その地域特有の地魚刺しがオススメされるものですが、『三㐂』では、たこ刺しが主役の扱いです。気になりませんか。
きゅっと引き締まっていて、旨味が濃厚。湯で具合が絶妙で水々しく、噛むほどに旨味が口いっぱいに広がります。おすすめの理由がわかりました。
自家製ポテトサラダも気になります。わずかに卵入り。非常に細かくマッシュされた芋とハム、きゅうり、たっぷりのマヨネーズで、食堂のポテトサラダではなく、しっかり酒のつまみとしてのポテサラに仕上げられています。
町工場の職人から酒場の大将へと職を変えた先代。二代目が継ぐまでは、もつ焼きと煮込みを店の名物にしていました。
これら名物を残しつつ、二代目になってタコ刺しをはじめ、鮮魚類が加わり店はよりパワーアップ。
近年、後継者問題で名酒場が閉店を余儀なくされるケースが増えています。このように、世代交代を経て元気に営業を続ける酒場を飲んで応援したいですね!
ごちそうさま。
店舗詳細
お酒の品揃え
- 樽生 アサヒスーパードライ:ミニ280円・小380円・中480円・大800円
- 瓶ビール アサヒスーパードライ大瓶:680円
- ブラックニッカハイボール:400円
- 日本酒 菊正宗:小380円・大750円・生酒680円
- みつよしサワー:300円
- チューハイ(ボール):300円
- チューハイ(白):300円
おつまみの品揃え
- あじのなめろう:480円
- 〆さば:480円
- ペペロンチーノ風つまみ焼そば:380円
- たらバター焼:420円
- 地たこ刺し:480円
- まぐろ刺し:480円
- あじ刺し:480円
- もつ焼(タン・かしら・なんこつ)2本:各300円
- 自家製出汁巻玉子:580円
- 自家製ポテトサラダ:350円
- 肉豆腐:480円
- ハムカツ:380円
- 穴子天ぷら:600円
店名 | 和食 酒処 三㐂(大衆酒蔵 三喜) |
住所 | 東京都葛飾区白鳥2-15-13 |
営業時間 | 営業時間 17:00 – 21:00 定休日 水曜日 |
創業 | 1984年 |