魚が安くて美味しい!寿司屋で修行した大将がはじめた、亀有の海鮮立ち飲み『第八たから丸』をご紹介します。開業から10年、大将を中心に常連さんたちの人柄があったかい酒場です。豊洲仕入れの刺身からはじめて、〆には握りを数貫つまみませんか。
目次
末広がりで縁起のよい「八」が店名
亀有は全国的には有名漫画の舞台として知られていますが、実は酒場好きを魅了する個性的な店が多いエリアでもあります。老舗もつ焼き店、角打ち、新進気鋭のやきとん店など、飲みに行きたくなる店が数多。立ち飲みならば、ここ「第八たから丸」はいかがでしょう。
駅から200mほど。商店街の中にあらわれる、舟が目印の海鮮系酒場です。
外観
15時から提灯に明かりが灯る、営業開始が早い店。そんな時間から飲む人がいるのかというと、これが結構早い時間からお客さんが集まってきます。
大将の板場を中心に奥に長いL字のカウンターを配したつくりです。入ってすぐの場所は常連さんが集まる大将前の人気スペース。立ち飲みですが、数席だけの椅子席の個室がひとつあります。壁は経木でつくった短冊が品書きでいっぱいです。
店に入ると明るく迎えてくれる大将。威勢のいいお兄さんで、店を始める前は築地の寿司店で修行をされていた方。その頃からの繋がりもあるのでしょう。魚の仕入れは以前は築地市場から。築地市場移転後は豊洲から買っているそうです。
水曜日が定休日です。これは豊洲をはじめ魚河岸の平日休市日と同じ。市場の休みは店の食材にリンクしています。
乾杯は「サッポロラガー」の大瓶で
漁港周辺にある食堂街のような雰囲気の中、近くに海があるのではと錯覚します。なにはともあれ、ビールから。それでは乾杯です。
品書き
お酒
ビールは樽生がサッポロ黒ラベル:390円、瓶ビールはサッポロラガー:600円。ホッピーは白・黒あってセット:600円。
焼酎ハイボール:400円は葛飾らしく色付き・風味つきのもの。ボールとは別にチューハイ:390円やレモンサワー:450円などかあります。
日本酒は400円から、本格焼酎は500円から。
黒板メニュー
市場での仕入れ次第で変わる黒板メニュー。この日は、中トロ刺:700円、まぐろ刺:500円、ホホ肉炙り:500円、新サンマ刺:600円、平目刺:600円、マハタ炙り:600円、カワハギ刺し:700円など。
定番料理
アジ刺し:350円が目を引く安さ。自家製〆サバ:400円の赤文字に惹かれます。その他のおすすめは、厚切りハムカツ:400円や自家製ポテトサラダ:300円、寿司店時代の技を感じる寿司店のような、特製厚焼きたまご:350円など。
マグロほほステーキ:600円に追記された「オヤジの特製ソース」は、本当に大将のお父さんが考案したものだそう。ちなみにコックさんだったと聞きました。
刺身と寿司を摘んで、お手軽寿司店気分を楽しむ
タコぶつ(500円)
身がひきしまっていてぶりっとくる噛みごたえ、そして溢れる強い旨味。美味しいタコ刺しを食べると感動するものですが、これがまさにそれ。シンプルながら盛り付けも美しいです。
味が濃くてビールがぐんぐん進む(※お酒は自分のペースで)、これはアタリのタコですね。
焼酎ハイボール(400円)
下町から墨東エリア、葛飾区、江戸川区などでみかける色がついた酎ハイ。店によって呼び名が違いますが、こちらでは焼酎ハイボールです。しっかり色がついているものの甘さはほとんどなく、ドライな味は刺身などの魚介類との相性がよいです。炭酸強めなのも嬉しいポイント。
おまかせ3貫握り(400円)
寿司店で修行した大将の店ですから、やはり寿司は頼まなくては。品書きではご飯物の項目にまぎれていますが、出来上がったものを見ればこの通り、まぎれもなく寿司職人の握りです。ほどよく口の中でばらける酢飯は量控えめ。そのかわり種が大きく、これに日本酒・浦霞をあわせて寿司飲みを楽しみたくなります。
〆にアラ汁などでお腹を落ち着かせて
あったかいものを最後にお腹に入れるとほっとしますよね。まぐろのアラなども入る豪華な汁が用意されています。
気軽にふらっと立ち寄れて、手頃な価格のお刺身を楽しむ。貴重な個人系の海鮮立ち飲みを覗いてみてはいかがでしょうか。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 第八たから丸 |
住所 | 東京都葛飾区亀有5-20-8 1F |
営業時間 | 営業時間 [月・火・木・金・土] 15:00~23:00 [日・祝] 15:00~22:00 日曜営業 定休日 水曜日(臨時休業あり、ホームページをご覧頂くか、お電話でお問い合わせください) |
開業年 | 2012年 |