川口駅から徒歩5分。にぎやかな駅前の繁華街を抜けてマンションが立ち並ぶ住宅地に入る境目のところに、今回目指すお店があります。川口はもともとサッポロビールの工場があったり、そごうの屋上ビヤガーデンが有名だったり、なにより名酒場が多いことでも知られていますが、「新井商店」はそんな川口でも圧倒的な存在感のあるお店です。
角打ちですが、そのクオリティがとにかく高い!ではその様子を見てみましょう。
入ってすぐは普通の酒屋さん。小売に気合の入っている元気のある酒屋といった感じ。季節柄目立つところにはボージョレ・ヌーボーが積まれていました。
冷蔵庫には生酒やスパークリングワインがずらり。
常温保管のワインも味やマリアージュについてのコメント付きで初心者でも選びやすい。
こちらが定番日本酒の棚。櫻政宗に玉乃光。当たり前のお酒だからこそ飲みたいと思う銘柄にほっとします。
その棚の裏が角打ちスペースになっています。ちゃんと椅子も用意されていてしっかり飲むことができます。ひとつだけ個室があり常連さんのグループが酒盛りの真っ最中でした。
カウンターの立ち飲みコーナーもありまして、軽くいっぱい飲むというときにはこちら。
さて、ここに来たら飲みたかったものがあるんです。
それがこちら、生ビールです。いまは珍しい樽ごと冷やすタイプの生ビールサーバーが入っています。予め冷やされているビールをそのまま注ぐのでまろやかな味のように思います。
銘柄は定期的に変わるそうで、琥珀ヱビスや白穂乃果などのサッポロ業務用銘柄が角打ちで味わえます。
おつまみはもちろんお酒に合うものばかり。料理をしっかり出す飲食店型の角打ちです。
昔の酒屋といえば味噌やみりんといった調味料を扱うものですが、こちらはそれを今風にアレンジして続けられています。二種類の醤油を味比べできるポテサラなど、調味料にフォーカスした提案があって楽しい。
サントリーのハイボールタワーがあり、角や山崎が売られています。日本酒の合間にチェイサーとして飲みますか。
埼玉地酒飲み比べ(600円)は、60mlを3種類で楽しむセット。日々変わるそうですが、この日は菊泉の吟醸生原酒など個性派が揃いました。
深谷の丸山酒造の金大星正宗など、東京の角打ちとはちょっと異なる顔ぶれが楽しめます。
飯能の五十嵐酒造の天覧山。ここでお会いできるとは、いやいや、銘酒ですね。
埼玉は日本酒の出荷量4位と隠れた酒どころですが、あまり知名度の高い銘柄は多いとは言えません。利根川、荒川の二大水系に挟まれた埼玉のお酒は知れば知るほど奥深く、その入り口としてこういう角打ちを使ってみて欲しいです。
店長の西城さんがソムリエですので、日本酒だけでなくワインもぜひお試しあれ。ボトルを飲むことができ、飲みきれなかった分は持ち帰ることも可能。
ちょい飲みからボトルでのしっかり飲みまでお酒好きならば居心地抜群のこの空間、なんと土日は午後一時からやっています。地元の方でなくともオススメです。
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
新井商店
048-256-1010
埼玉県川口市幸町2-2-23
平日15:00~24:00/土日祝13:00~24:00(日祝は23時まで)
予算1,800円