東急線の旗の台駅から歩いてすぐの場所にある『舟武』は、1970年創業の釣り魚専門の海鮮居酒屋。地元ではちょっとした有名店です。その日に仕入れた南房総の天然魚が黒板にずらりと並ぶ光景は圧巻。一人静かにカウンターで盃を傾けるもよし、小上がりで宴会を楽しむもよし。今回は、池上線・大井町線沿線の魚好きの心を掴んで離さない人気店をご紹介します。
芝浦の漁師のルーツを受け継ぐ、池上線沿線のオアシス

東急線の旗の台駅南口から踏切を渡り、三間通りを少し歩くと見えてくる和風の店構えが『舟武』です。1970年の開店以来、半世紀以上にわたって家族経営で暖簾を守り続けています。

初代の生家は芝浦で漁師を営んでいたとのこと。昭和40年代といえば、まだ東京で漁業がおこなわれていた時代です。屋号の『舟武』は釣宿時代から使っていたものだそう。
カウンターの上には当時使われていた檜と赤樫の立派な「櫓(ろ)」が鎮座。そういう調度品かと思いましたが、まさか実用品だとは驚きます。羽田沖の整備で漁をやめた際に譲り受けた品とのこと。

現在は漁師経験のある2代目が腕を振るい、千葉県千倉町の漁師から直接仕入れる外房の天然魚を扱っています。釣りの天然魚とはなかなかに贅沢。荒波に揉まれた魚は運動量が多く、身が引き締まって旨味たっぷり。
それでも、普段遣いできる価格設定なのが嬉しい。やっぱり大衆居酒屋には、そういう想いや物語が詰まっていますね!

店は奥に広く、手前のカウンター席のほか、テーブル席、さらに奥には掘りごたつ式の座敷があり総席数は50席くらい。一人飲みから大人数の宴会まで幅広く対応しています。今回は飲み会で利用してみました。

定番のメニューはなく、壁にかかった巨大な黒板にその日の仕入れがびっしりと書かれているスタイル。

店が広いので、奥に座る人は入口の黒板を皆さんスマートフォンで撮影していく。

さらに、丸魚をもってきてくれて、直接魚を眺めて食べ方を相談することも可能。昨今、少しずつそんな演出をするチェーン居酒屋も登場していますが、ここはきっと昔からこうなんでしょうね。
鮮度抜群のお刺身から和洋の肴まで、心ゆくまで魚を堪能

まずはサッポロ黒ラベルの生ビール(パーフェクト認定)で乾杯。サーバーもジョッキもピカピカ、美味しい一杯に刺身への期待もアップ!

料理はおまかせの刺身盛り合わせから始めましょう。

ブリや小庄鯛など、新鮮な魚は特有の歯ごたえや脂の甘みが口いっぱいに広がります。

続いての焼き魚は、黒板で見つけた「ホッケ焼き(900円)」を選択。皮はパリッと香ばしく、身はふっくらジューシーに焼き上がっています。

煮魚も気になり、今回は飲み会利用なので、ここは思い切って、丸魚でとくに気になったハリツヤのいい金目鯛を頼んでみました。甘辛い煮汁がふっくらとした身の芯まで染み込んでおり、お酒のペースが自然と上がります。

少し変わった揚げ物が食べたくなり、「フィッシュ&チップス」を追加。和風の海鮮居酒屋で出会う洋風メニューも乙なもの。サクサクの衣に包まれた白身魚はホクホクの食感です。

『舟武』は料理もボリュームがありますし、あれもこれも食べたくなる。ハシゴ酒タイプのお店ではないので、ここはもう腰を据えて飲みたい。ぴったりの肴として、「ゴロイカ」もお願いしました。イカの濃厚なワタの旨味が絡み合い、思わず日本酒を合わせたくなる味わいに仕上がっています。
魚好きの大人たちが集う、通い続けたくなる一軒
漁師直送って、人脈や物流など、様々条件が揃わないといけないから本当に難しい。それを半世紀やってきたのはスゴイことです。珍しい魚に出会えるだけでなく、焼き、煮る、揚げるなど、素材に合わせた最適な調理法で楽しませてくれます。
冷たい特製味噌ダレをご飯にかける房総の漁師料理「水なます」や「なめろう」などの郷土の味も揃っており、何度訪れても新しい発見があります。
店舗詳細

| 店名 | 釣り魚の店 舟武 |
| 住所 | 東京都品川区旗の台5丁目7−9 佐々木ビル 1F |
| 営業時間 | 17時00分~0時00分 月定休 |
| 創業 | 1970年 |
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