小田原『柳屋ホルモン焼 本店』ホッピーの聖地で味わうニンニク香る絶品ホルモン

小田原『柳屋ホルモン焼 本店』ホッピーの聖地で味わうニンニク香る絶品ホルモン

1947年(昭和22年)創業の『柳屋ホルモン焼 本店』はホッピー好きの間で「聖地」と呼ばれる酒場。串に打たない独特のホルモン焼きと、コクカ(現在のホッピービバレッジ)の先代社長も愛したという「完璧な一杯」を求め、遠方からもファンが訪れます。今回は遠方からわざわざ訪ねる人が後を絶たない小田原の老舗酒場の魅力を探ります。

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国道から一本入った住宅街に佇む、昭和酒場

お店があるのは、小田原駅から徒歩20分ほどの住宅街。東海道(国道1号線)から少し入った場所にあり、決してアクセスしやすい立地とはいえません。常連さんは箱根登山バスの「山王橋」停留所を利用するか、タクシーで乗り付けるのが一般的なようです。

それでも、1947年からこの場所で愛され続ける店には、人を惹きつける強い引力があります。土曜日は開店と同時に予約客で満席近く賑わうことも珍しくなく、その人気ぶりが伺えます。

カウンターをメインに広い小上がりがあり、雑多な小物が並ぶ店内。昔ながらの酒場の空気を大切にする、昭和の風情が色濃く残る空間です。

話し上手な女将さんと、ホッピーの「伝説」

現在、店は2代目の女将さんを中心に、ご家族で切り盛りされています。気さくで話し上手な女将さんの人柄に惹かれ、カウンターに集う常連さんも少なくありません。

店内を見渡すと、ホッピービバレッジの現社長、石渡さん(ホッピーミーナ)とのツーショット写真が飾られています。

実はこの店、ホッピービバレッジの先代社長が、ここのホッピーの美味しさに惚れ込み、都内からわざわざ通ったという逸話が残る、正真正銘の「聖地」なのです。

まずは「聖地」のホッピーで乾杯

アサヒスーパードライやバイスサワーなども揃っていますが、ここではやはりホッピー(セット 500円)を注文しなくては始まりません。

運ばれてきたのは、樽詰ではない、見慣れた瓶のホッピーを注いだ一杯。氷なしの正統派スタイルを昔から続けています。それでは乾杯!

串に打たない、にんにくが効いた絶品ホルモン

『柳屋ホルモン焼 本店』の主役は、ホッピーと並んでホルモン焼きです。

ここのホルモンは、東京や横浜で一般的な「もつ焼き(串打ち)」とは異なり、串に打たず、お皿で提供されるスタイル。これは静岡の興津や富士あたりでも見られる食文化で、東海道沿いの繋がりを感じさせます。

メニューには、ハラミ、カシラニンニク、シロ、タン塩、レバーなどが並びます。こちらは色々見繕ってもらったものです。すりおろしニンニクがたっぷり!

特筆すべきは、その絶妙な「にんにく」の使い方。「カシラニンニク」などを頬張れば、ガツンと効いたにんにくの香りが口いっぱいに広がります。ですが、不思議と後には引かず、食欲だけを強く刺激するのです。 この濃いめの「ハードボイルド」な味付けが、キレのあるホッピーやビールを誘うこと間違いありません。

バイスも楽しめます

小田原の夜に、わざわざ訪ねたい場所がある

話し上手な女将さんとの会話、隣り合わせたお客さんとの一期一会。「聖地」と呼ばれる理由はホッピーや絶品ホルモンだけではなく、この店が守り続けてきた温かい雰囲気にもあります。

箱根・小田原旅行の際は、少し足を延ばしてでも、この昭和から続く老舗酒場の空気に染まってみてはいかがでしょう。訪れる際は、事前の予約をおすすめします。

店名柳屋ホルモン焼 本店
住所神奈川県小田原市中町3丁目15−5
営業時間16時00分~21時30分
日祝定休
創業小田原駅前で屋台として創業し1947年に開業