国分寺「串とら」 狭さが心地良い、すべてがちょうどいい銘店


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国分寺の飲み屋街をパトロール。北口は再開発でばっさり更地になったエリアがありますが、国分寺の飲み屋が元気を失ったかというと、そうではありません。横丁のように一箇所に集中していないので、駅を降りて見渡した感じでは見つかりにくいのですが、探すとでてくるでてくる銘店の数々。

もつ焼きを食べるならば「串とら」。南口から徒歩3分、地元の人が足繁く通う、地域に根ざしたた愛され酒場です。国分寺はお店同士の交流がいい感じにおこなわれていて、串とらは近所の飲食店オーナーのファンも多いお店。

赤い提灯に白く清潔な暖簾がびしっときまっています。この店構え、酒場好きならば迷うことなく飛び込むはず。

 

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焼台を中心にしたコの字のカウンターは、はっきり言って狭いのですが、それが「狭苦しい」のではなく、お篭りしたくなる絶妙なフィット感なんです。心地よい狭さというのは”酒場あるある”ではないでしょうか。向かいのカウンターに座っている人の表情、焼台の炭火の炎、店主さんのリズミカルな動き、そんな情景がなによりの肴になります。

 

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ビールは生ビールがサッポロ黒ラベル(470円)、瓶ビールは赤星(サッポロラガー・490円)、酎ハイ系もこれぞ東京の大衆酒場といった顔ぶれで、ハイサワー、ホッピー、バイスに天羽と楽しい顔が揃っています。

 

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もつ焼きの煙で燻されたセピアの空間には、セピア色のビールが似合います。トトトと注いで、ビヤタンを目の高さまで持ち上げ乾杯。

サービスでだされるキャベツと自家製ブレンドの味噌を肴に、今日はどう攻めていこうかなと悩む瞬間が好きです。

 

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串は1本130円で、定番からトロやこぶくろ、ラッパ(舌のなんこつ)といった個性的な部位も用意されています。味噌味で絶品と評判されている牛スジ煮込みと、串にささった部位を焼かずにそのまま供される冷製もつがサイドをがっちり固めて、口直しの一品物も絞り込まれた内容です。ポテトサラダではなく、あえてマカロニサラダというのがズルイ!(笑)

 

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自家製のつくねは、タレつぼにドブ漬けを繰り返し、照り照りに焼いてくれます。赤星やホッピーが進むこと間違いない一本です。冊状のつくねもいいけれど、やはり肉団子の基本形は食べやすくていい。

 

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かしらは、あぶらと肉がマーブル状になり、脂が炭火の熱で程よく溶け出していて柔らかくなっています。オリジナルの味噌を後から付けてもいいし、塩味のままでも十分美味しいです。口に残るバターのような余韻に酎ハイやビールを合わせ、空間の魅力を含めて大満足。

 

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隣の人が食べているとたべたくなる。この空間を共有しているお客さんたちの程よい一体感が、それ真似してみようって思わせますね。

 

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会話はしないけれど、みんな酒場が好きだよという顔をしているので、飲んでいてとっても楽ちん。赤星、ハイサワー、バイスなどを飲みながら、目の前の焼台で焼かれている様子を見守ってきた串を、間髪入れずに”はふはふ”しながら食べていく。プチトマトの串は猛烈に熱いのでご用心。

 

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ホッピーのナカも個人酒場ならではの結構な量でだしてくれるので、ソトがなかなか減りません。常連さんはソト1ナカ3くらいでしょうか。

 

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厚揚げは150円でそこそこのサイズなので、飲兵衛にとって孝行メニューの一つです。たっぷりの鰹節に醤油をちょっと垂らすと、熱々の表面が「じゅっ」っと音を立てます。ホッピーと厚揚げと串何本かで済ましたら千円くらいで収まっちやいますが、いいお店なので軽くで済まないのが串とらです。

 

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日本酒は嬉しい酒燗器にちろりをいれて燗酒をつけてくれるスタイルです。随所に見える酒場らしさは、演出でやっているのではなく、「これが当たり前だから」というのがいいですね。

 

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外を行き交う人をぼーっと眺めていると、ときどき目が合っちゃう。きっと飲みたいんだろうなー、ここ、席空いているよ?と思いながら、「お先にいただいている」という優越感を肴にお酒が進みます。

すべてがちょうどいいお店です。国分寺は魅力的なお店が多いので、飲み歩きにいらしてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/立ち呑み瓶屋 立瓶)

 

炭火焼 串とら
042-328-5017
東京都国分寺市南町3-4-15
17:00~24:00(日祝定休)
予算2,000円



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