新宿「つるかめ食堂」 この街で食べるから美味しいんだ!母娘揃って常連です

新宿「つるかめ食堂」 この街で食べるから美味しいんだ!母娘揃って常連です

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新宿のつるかめ食堂。この街に浸っている人ならば誰もが一度は食べているであろう「ソイ頭」が名物の食堂です。創業から60年と少し。思い出横丁のなかでも古株で、戦後復興から高度経済成長、バブル崩壊後の踏ん張り、そんな新宿の変化を食と酒で支え続けてきた名物食堂です。

つるかめ食堂そのものも順調に歴史を歩んでこれたわけではなく、波乱万丈で今があります。建物の老朽化、二代目は建て替えへの決意をするも、建築基準法によって解体後に新たな店を建てられなり更地になった時代。そして、今も仮設店舗状態の姿。いろんなものをすべて含めて、それもまたつるかめ食堂の魅力だと思っています。

昔が良かった、ということはいくらでも言えるけれど、通ってみれば今もいい。私の母が通っていた古い建物はなくなったけれど、新しい建物で私が飲んでいる。街も人も変わっていきますが、本質的なものは変わらないのが新宿という街なのではないでしょうか。

 

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常連の老紳士が丼ぶりにビールを合わせてささっと食事していく光景が今も残ります。また、昨今の酒場ブームの影響もあって、こういう酒場を目指して飲みに来る若いグループも最近はとても増えてきました。

昔はお昼からやっていましたが、最近は夕方からの営業です。会社員時代、ここでソイ丼をランチに食べていた頃が懐かしい。

 

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つるかめ食堂のビールは赤星です。60年酒場に140年を迎える赤星。カッコイイでしょ。あの頃と変わらない味、思い出補正がかかって更に美味しいビールです。

では乾杯!

 

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お通しは日替わりです。今日はタコのマリネ。仮設のベニヤを組み上げたような建物ですが、料理は以前のしっかりとした食堂時代と遜色なくなってきています。一時期メニューを減らしましたが今は完全復活といったところ。ずっと支えている先代直伝の外国人の板長はなかなかの腕前。

 

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飲み物はビール、酎ハイを中心としたいかにも大衆食堂的な顔ぶれ。甲類はキンミヤというのはこの界隈ではよくあること。

 

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天ぷら、炒めもの、そして昔からの美味しいバカ料理。揚げものが多く、すべてを定食にすることができます。つるかめ食堂のメニューは、ベテランの皆さんはそれぞれ思い入れのあるものがあるのではないでしょうか。

 

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定番はやはりこれ。ひき肉、大豆、ちょっとだけ豆腐、それをカレーで煮込んだソイ丼のあたま(450円)。もともと、丼ぶり料理としてここのオリジナルメニューにあった「ソイ丼」を、おつまみにするべくご飯を外してもらった、蕎麦でいう「抜き」的なもの。昔は裏メニューでしたが、すっかり品書き入りしました。

優しい味で懐かしい、でも箸が止まらなくなる不思議なおつまみです。見た目は茶色一色ですが、一度騙されたと思って挑戦してみてください。赤星と合わせると昔を思い出して涙が出そう。

 

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ビールの次は酎ハイもいいな。でも、今日みたいな湿度が高くて暑い日はこれにしよう!バカルディラムをソーダで割った「ラムハイ」(450円)です。最近見かける機会も増えています。

 

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ラムハイにトルティージャ、これは素晴らしい組み合わせ!スペイン料理っぽいのですが、そこは60年食堂、ばっちり日本人テイストにアレンジされています。トマト、玉ねぎ、ベーコン、卵の甘辛くぴりっと炒めた味付けに、余韻すっきりのラムハイの組み合わせに気に入りました。

 

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ラムハイはあっという間に飲んでしまうので、キンミヤロックもおすすめ。甲類を氷で飲むという、なんともストイックな飲兵衛ドリンクですが、キンミヤ焼酎だからこそできる飲み方だと話すファンも多い。美味しく酔えるパンチの効いた一杯です。

 

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つるかめ食堂は昔の建物のほうが良かった。そんな声はたくさん聞きますが、最近飲みに立ち寄っていますか?いまの建物も、なんだかすっかり思い出横丁の風景として馴染んでいます。常連さんの雰囲気もあのころに戻ってきました。

元気丼やソイ丼をワンコイン握って食べに行ったあの時代や、バカでアホなフラメンキンをつまみに語り合った思い出がある方は、今一度飲みに行ってみてください。そして、初めての皆さんも、昭和の庶民の新宿をここから覗いてみてはいかがでしょう。

ごちそうさま。

【ニュース】
つるかめ食堂や、思い出横丁のラムハイ取扱店でラムハイを飲むと、もれなくラムハイと思い出横丁のロゴ入りボールペンがもらえます。(なくなり次第終了。つるかめ食堂はまだ何本かあります。)

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

つるかめ食堂
03-3343-4078
東京都新宿区西新宿1-2-7
16:00~23:00(不定休)
予算1,800円