入谷の『王将』は、有名餃子チェーンではなく、あったかい雰囲気の家族経営の酒場です。ほとんどのお客さんが注文する晩酌セットは時間に関係なく注文可能で、老舗酒場のムードをお手頃価格で楽しめます。
目次
ふらりと吸い込まれたくなる正統派酒場の店構え
入谷の『王将』は、昭和通り沿いで東京メトロ日比谷線の入谷駅すぐの場所。すぐというより、むしろ駅のホームのほぼ直上に位置する酒場です。
入谷から三ノ輪にかけて、数年前まではいくつものレトロな酒場がありましたが、社会情勢の変化や大将・女将の高齢化などでつぎつぎ暖簾が畳まれてしまい、すっかり寂しくなりました。
そんな入谷で、『王将』に灯る赤ちょうちんは貴重なです。酒場好きならば、この雰囲気で店に入らず、どこへ入るのでしょう。
外の看板に「やきとり」とあるように、やきとり台を厨房の主役として配置したつくりで、それを囲むカウンターと、奥へ進むとテーブル席、さらに畳敷きの小上がりという構造です。外観から想像するよりもはるかに広く、座敷ではちょっとした宴会も可能です。
厚みのあるテーブル、飴色の照明、白い座布団、ゆったりとした造りは、台東区の酒場というより、どこか地方の酒場に飛び込んだような気分にさせてくれます。
品書き
オトクなセット
- Aセット 麦とホップ中と枝豆・冷やっこ・もろきゅう・板わさのいずれか1品:580円
- 晩酌セット サッポロ生ビール黒ラベル中とやきとり3本・煮込み・おでん・タン下いずれか1品:780円
お酒
- サッポロ生ビール黒ラベル:小480円・中580円・大680円
- サッポロ樽詰 麦とホップ:中450円
- 瓶ビール サッポロ黒ラベル大瓶:600円
- レモン酎ハイ:380円
- 日本酒 谷乃越:400円
- 生冷酒:650円
料理
- おでん:450円
- 若とり唐揚げ:480円
- ホルモン:450円
- もつ焼き:350円
- やきとり:380円
- 湯豆腐:500円
- まぐろ刺身:600円
- しゅうまい:350円
晩酌セットと1品2杯で二千円
晩酌セット(780円)
正統派の酒場が用意してくれる晩酌セットは、本当にお得なものが多いです。ここ『王将』もそう。昔ながらの寸胴中ジョッキに注ぐ黒ラベルと焼鳥3本で780円。嬉しいな、それでは乾杯!
皮つきもも肉が3本。比較的甘さ強めのコクのあるタレを纏っています。この空間でこの味、お客さんたちの話し声がBGM代わり。上野から一駅でこんな癒やしがあるのは素敵なことです。
煮込み(450円)
数人で利用すれば、晩酌セットをそれぞれ別のものにしてシェアできます。白味噌仕立てのもつ煮込みもセットの選択肢にある一品です。クサミは皆無で濃厚な旨味が口いっぱいに広がります。
しめ鯖(400円)
セットの以外もいろいろ頂きましょう。しめ鯖はよく浸かっておりコク深い味わいです。
谷乃越(400円)
定番のお酒が日本酒大手ではなくローカルな銘柄というのも、やはり地方の酒場に来たような気分にさせてくれます。白河銘醸がつくる瓶入りの「谷乃越」。昔ながらの定番の味。
キャベ玉(230円)
単品料理のほとんどが500円未満と嬉しい安さですが、とくにリーズナブルなのが「キャベ玉」。文字通り、キャベツと目玉焼きの炒めたものですが、シンプルで食べ飽きない美味しさです。
ナス焼き(300円)
焼き立てのナスはどうしてこんなに美味しいのでしょう。おろしたての生姜をたっぷりつけていただきます。
レモン酎ハイ(380円)
果実感ある酸っぱさのレモンサワー。焼酎は濃い目です。
ごちそうさま
17時開店、土曜日も営業しています。のんびりとした空間なので、普段硬派な酒場へイカないような友人・家族と飲むのにも良いと思います。もちろん、カウンターでの一人飲みも楽しめそうです。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | 王将 |
住所 | 東京都台東区入谷1-17-4 |
営業時間 | 17:00~23:00(日定休) |