東京メトロ銀座線の稲荷町駅から徒歩5分。オフィスとマンションが入り組む閑静な路地に小さな老舗洋食店があります。店名は『レストランベア本店』。ベテランのマスターと腕のいいコックさんらが切り盛りする下町らしい一軒です。
夜は酒場使いもできる下町洋食
外観
考えてみれば、台東区は洋食激戦区です。文明開化とともに多数の洋食店が誕生した浅草を筆頭に、不忍池に面した明治5年創業の「上野精養軒」など、錚々たる顔ぶれが揃っています。
ハレの日や観光で使う店ばかりではありません。街中にも家族経営の歴史ある小さな洋食店が点在しているのです。例えば、上野駅から徒歩12分。稲荷町駅から5分の『レストランベア』もそのひとつ。下谷神社のすぐ近くです。
内観
外観はなかなかレトロな雰囲気ですが、店内はリニューアルされていて明るいです。5席のカウンターと3卓のテーブルだけのコンパクトな空間は、ランチタイムともなれば近隣のオフィスに勤める人で満席になります。
お酒を飲むならば夜のほうが安心です。ディナータイムは、お昼と打って変わって近所に暮らす家族連れが中心となり落ち着いた雰囲気になります。
一通り定番の洋食が揃うほか、生姜焼きとチキンカツの2品盛りセットが870円など、かなり良心的な価格の定食が用意されています。また、単品おつまみもあるため、ポテトサラダやメンチカツをつまみに酒場的な使い方をされる常連さんもいらっしゃいました。
品書き
- 樽生 アサヒスーパードライ:小350円・中520円
- ハイボール:400円
- チューハイ:380円
- 日本酒一級:520円
- ポテトフライ:250円
- ピーマン肉詰めフライ:300円
- 鳥の唐揚げ:500円
- カツカレーライス:950円
- トルコライス:950円
- ハンバーグステーキ定食:780円
- メンチカツ定食:780円
- フライ盛り合わせ定食:980円
- 夜のサービス定食:750円~
洋食屋のカツカレーはつまみになる!
アサヒスーパードライ(520円)
ビールは樽生のみで、アサヒスーパードライ。なんとキンキンに冷やしたジョッキで提供されます。サーバーの手入れも行き届いた生ビールは格別!ということで、生ビールで乾杯!
カツカレーライス(950円)
今回の目的は、コレ!
下町の洋食屋で食べられるカツカレーです。なにかが特別とか、そういうものではありません。正統派なんです。たくさんの野菜がトロトロになるまで煮込んだルー。そして、それを吸いながらもエッジを残したカレー。
昨今、スパイシーカレーブームで様々な個性派が登場しましたが、定期的に食べたくなるのは王道の味。
『レストランベア本店』のカツは、けしてとんかつ専門店のような厚さはありませんが、ボリュームとはまた違った方向の美味しさがあります。
野菜のコクがたっぷりきいたルーとカツ、そこへキンキンに冷えた生ビールは合わないはずがありません。
ごちそうさま
夜は酒場使いもできる老舗の洋食店です。いろんなサイドメニューがありますが、カツカレーとスーパードライの組み合わせも間違いなしです。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
店名 | レストラン ベア 本店 |
住所 | 東京都台東区東上野2-2-9 川島ビル 1F |
営業時間 | 営業時間 11:00~15:00 17:00~20:30 定休日 日曜日、祝日 |