中野「鳥やす中野店」 あの有名老舗が進出!焼鳥1本60円の学生価格はそのままに

中野「鳥やす中野店」 あの有名老舗が進出!焼鳥1本60円の学生価格はそのままに

2017年1月25日

高田馬場の酒場ランドマークといえば、誰もが口を揃えて「鳥やす」と言うはずです。

学生街・高田馬場の酒と肴の中心的存在で、1967年(昭和42年)創業の老舗です。人気のポイントはなんといってもそのコストパフォーマンスの高さです。串は1本なんと60円。もちろん注文を受けて炭火で焼き上げる本格的なものです。

お酒は生ビールが390円、日本酒は京都・伏見の銘酒・富翁を置いています。大きな1合近く入るお猪口で飲む常温富翁はファンが多い。

そんな高田馬場で学生の胃袋と飲み欲を半世紀に渡って支えてきた鳥やすは、2014年夏に突如中野に支店を出店したのです。串の価格は変わらずに、ざっくばらんに飲める大衆焼鳥として、いまや中野の酒場街になくてはならない顔となっています。

1階はカウンター、二階はテーブル席が多く並ぶ大箱店です。高田馬場の建物は50年使い続けているだけあっていい具合に場末酒場の味わい深さがでていますが、中野はまだまだとってもキレイ。ここでしたら、普段大衆酒場に飲みに行かないような人を連れてきても安心です。

ビールは中野だけあって、キリンビール本社のお膝元としてサッポロではなくキリンが採用されています。生ビールが一番搾りで、瓶は同じく一番搾りと、嬉しいことにキリンクラシックラガー(CL)が入っているのです。

大衆酒場の人気者、甲類焼酎はキンミヤで、ボトルで飲めばホッピーもお得。

キリンクラシックラガーの中びんをもらって、トトトと注いで乾杯。これこれ、鳥やすが創業したのと同じ時代、昭和40年代のキリン味をそのまま今に伝える加熱処理ビールです。

串は1本60円から。野菜肉巻きや、名物の鳥手羽が入った煮込みなども高田馬場と同じです。ここの煮込みはお腹に余裕があれば必ずオススメしたい大変良いものです。根菜たっぷり、あっさりとしていながらも、日本酒やビールとの相性抜群の逸品です。

サイドメニューも顔ぶれはほぼいっしょ。お通しが60円の大根おろしなのも同じです。慣れている人は大おろしをもらって、焼鳥にトッピングして食べ進めるのです。

酎ハイ類は玉露ハイや男うめサワーなどが人気。変わり種のオロナミンCサワーも笑いのネタとしてお試しあれ。本店では私は延々と玉露ハイをリピートオーダーしています。

高田馬場の本店をご存知の方は、お皿まで一緒なことに気がつくかも。盛り合わせで頼むとお得です。安くても焼き置きはせず、注文を受けてから炭火で焼いたジューシーな串は、1本60円と思えない。手作りの武骨なつくねも甘めのタレと鳥の旨みが素敵なバランスです。

柳川鍋、といっても鳥やすは鳥専門の大衆酒場。どじょうではなく、鶏をつかった卵とじです。たっぷりの鶏と三つ葉がはいって450円。ボリューム満点で、数人で飲むときは、温かい系つまみとして重宝します。

キリンビールが昨年から力を入れている業務用向けのチューハイ。ビールと並ぶ一杯目のドリンクとして、缶チューハイ市場では一定の人気を得ているキリンビターズですが、飲み屋で飲めるのはかなり珍しい!

甘さを抑えた大人好み・ビール好きに向けたチューハイです。ごくごく飲んで心地よくほろ酔いになれるチューハイも、こういう大衆焼鳥にはちょうどいい。

席も多く、広々。焼鳥の煙もそんなに気になりませんので、中野で数人で飲むときの選択として、誰もに喜ばれる一軒です。ここは、中野発祥の人気焼鳥チェーンが点在していたり、中央線沿線の定番もつ焼き店も暖簾を掲げる焼鳥激戦区。さらに高田馬場の銘店も加わり、私達ノンベエにはますますありがたい街になってきました。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビール株式会社)

鳥やす 中野店
03-3385-2330
東京都中野区中野5-59-12 中島ビル 1F
17:00~23:30(土日祝は12:00~通し・無休)
予算2,000円