恵比寿で打ち合わせがあり、このあとのスケジュールにも余裕があったので、どこか近所で昼飲み(昼酒)しようと思い、あれこれとお店を思い出していました。
うーむ、地元の老舗食堂で赤星一本いれて生姜焼き定食もいいけれど、ちょっと重たい。朝からやっている老舗もつ焼き店で黒ホッピーとカシラを飲むと、エンジンを吹かしすぎてそのまま連チャン梯子になりかねない。
そうだ、ちょうどいいお店があったじゃない。どっしり飲みすぎず、ご飯的であって炭水化物のない、ちょうどいい昼酒スポットが。しかも恵比寿らしいな内容で。
ということで、やってまいりました「ラオラオ」。恵比寿駅から南に徒歩2分ほどのタイ屋台風のレストランです。恵比寿はさすがビールの商品名が地名になっただけあって、ランチタイムにもふらっと飲めるところが多いのですが、ここは飲み物がすごい。
パクチーを肴に飲むというスタイルは、まさにトレンドの先端を歩み続ける街、恵比寿ならでは。
夜はパクチー鍋を筆頭に、鉄板料理や定番のタイ料理をつまみに飲める店なのですが、ランチタイムも食事利用で結構な人気です。カオマンガイ、バッタイ、トムヤンクンヌードルにグリーンカレーなど、おなじみのタイご飯がランチメニューを埋め尽くしているので、本当にここで飲んでいいのか不安になるかもしれません。
ですが、このメニューの裏をご覧ください。エビパクチー和え麺…ではなくて、なんとも頼もしい【昼飲みできるよ】の文字。昼から炭水化物なんて食べてらんない、いかにして昼酒を楽しむかということを年中考えている少数派の昼酒党の皆さんならば、涙を流して喜ぶ一言ではないでしょうか。え、大げさ?
1,500円でいろいろついて飲み物一杯、これが結構オトクなのです。ビールは生が場所柄もあってサッポロ黒ラベル、チャーンやシンハーも選べます。
ですが、ここにきたら飲むべきものはコレで間違いない。普段は最初はビールという私ですが、ここではたとえ黒ラベルであっても、一杯目に飲むのはこれ、生スーパーサワーです。
バッポンとかタニヤとかナーナーとか、へんな名前は気にせず、頼んでみましょう!ちなみに、昼飲みセットの基本価格では生スーパーサワーは選べません。追加で差額を払えば注文可なので、100円払ってスーパーにしちゃいましょう。
基本はパッポンこと生スーパーレモンサワー。スーパーサワーは、シャーベット状にしたレモンなどをミックスしたお店オリジナルのこだわりサワーです。
氷はちょっとだけ入っていますが、一般的なレモンサワーの作り方である酎ハイディスペンサーから甲類と炭酸を同時に注いだ後にレモンコンクや果汁の常温を入れるのではなく、レモン果汁そのものがキンキンになっています。これを溶かしながら飲むと冷えっひえで、いつものレモンサワーとは別物の感覚になります。
まさに外飲みの魅力ここにあり。ということで乾杯。
おつまみはえびせんにサラダがまず登場。ポテサラはカレー風味のオリジナル。エスニック系酒場が好きな人にはたまらない味です。
今日の逸品は日替わりですが、この日は豚ともやしの台風和えもの。ソースはもちろんタイの独特な香辛料がばしっと効いており、さらに追いパクチーがエスニック味をがんがんに主張してきます。ぴりっとして食欲そそる味に、シャリシャリスーパーサワーの喉越しや余韻か気持ちいい。
メインとなる逸品もボリュームがあり、ポテサラとあわせて結構な量に思えますが、さらに唐揚げが登場。揚げたてでジューシー、中華のチリソースとも違う甘酸っぱいチョイ辛ソースをまとった唐揚げが美味しい。こうなると、ドリンクをお代わりしたくなる。ここで止めておけば「せんべろ昼酒」なのですが、ううむ、悩むところ。
〆のごはんまでセットで出てくるのは至れり尽くせり。小さめのお茶碗とはいえ、タイ米に目玉焼き、そしてパクチーがしっかりのったガパオっぽいものがついてくるとなると、昼飲みではなくて、昼ごはんにお酒一杯つけちゃうよセットという感じ。タイ料理好きならば、〆ごはんまでもりもり食べてしまうに違いありません。
私はもう一杯、生スーパーサワーをお代りしようかな。
二千円以下でちょいと昼飲みするのに、この内容ななかなかスペックがいいと思いませんか。ご近所で悩んだときはぜひお試しあれ。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ Special Thanks/ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社)
タイ屋台 ラオラオ
03-5793-3773
東京都渋谷区恵比寿4-4-14 イナビル 1F
11:30~15:00 17:00~25:00(昼酒OK・土日祝は12:00~15:30・不定休)
予算1,600円(昼酒時)