新子安「鳥笹」 働いた後はキリンで乾杯！日々の暮らしに立ち飲みを

仕事帰り、まっすぐ帰らずに軽く一軒寄って帰る。少しだけ飲んで、ちょっと摘んで、オンとオフの間の切り替えスイッチとして酒場へ行く。そのほうが、きっと毎日少しずつ幸せが貯まるはず。

「今日も疲れた、あの店でビールを飲もう」

そんなときに皆さんの行きつけのお店はありますか？何か特別でなくていい、日々の暮らしでちょうどいいお店をぜひ見つけてください。新子安の「鳥笹」なんて、まさしくそういうお店です。

京浜工業地帯とJR・京急の間のちょっとした空間にいくつか酒場が並んでいます。その中の一軒です。歴史ある酒場で、二代目が後を継いで暖簾を守ります。やきとりが看板料理のお店で、千円台で楽しめる日常使いの酒場です。

L字の少し大きめのカウンターの内側にはフライヤーと焼台、冷蔵ショーケースが並びます。ここから食べたいものを選んで焼いてもらいましょう。

ビールは直線距離で600mの位置にキリンビール横浜工場があるので、もちろん一番搾りとラガーです。大ジョッキ650円、大びん500円と嬉しい価格設定。酎ハイ類も300円をきっているので値段気にせずぐいぐい飲めます。ベース焼酎はもちろん三楽。

それでは一番搾りから。たっぷり入るジョッキで登場。これでも中ジョッキ。昨今、生中が小さいことに嘆く皆さん、ここは安心ですよ！

それでは横浜発祥のビール、キリンで乾杯！

フード類はやきとりが90円均一で、かしら、タン、せせり、なんこつなど豚と鶏両方を揃えています。小鉢や揚げ物は200円台がほとんどで、ドリンクと合わせてもとても安い。これは軽く飲むだけだと千円でお釣りがきそう。

注文を受けると店主がささっと手際よくフライヤーに入れる揚げ物。油はどの時間も状態がよくて遅い時間に食べても胃もたれ知らず。カラリとサクサクに揚がったソーセージや串かつをつまみにいただきましょう。横浜は串かつを置くお店が多いですが、関西とは違いウスターソースを自分でかけるスタイルです。

かしら、なんこつ、とりもも、七味ではなくからしをつけて食べるのが鳥笹流。丁度いい大きさの串で、左手にやきとりを、右手にビールジョッキという持ち方でもりもりと飲んで食べたいです。

新子安はターミナルでも繁華街でもないため、ほとんどは界隈の工場にお勤めの方がお店のお客さん。だからお店への通う頻度も皆さん高くてお店の方ともとても仲良し。そんななかでも、一見さんと常連さんを区別なく均等に対応されてくれる女将さんはとっても親切です。

酎ハイ、ホッピー、そしてキリンビール。いつもの気取らない味でほろ酔いになるのに最適な立ち飲みです。建物はそうとうな歴史があり、昭和の木造建築だからこそのぬくもりがあるのも心地いい。

リラックスしてのんびり飲みたい酒場「鳥笹」はみなさんに日常にいかがでしょう。

ごちそうさま。

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（取材・文・撮影／塩見 なゆ）

鳥笹
045-461-7025
神奈川県横浜市神奈川区子安通3-294
17：00～23:00（土日祝定休）
予算1,400円