堀切菖蒲園『富吉』お任せが心地良い!カウンターで楽しむ”焼かない”焼肉酒場

堀切菖蒲園『富吉』お任せが心地良い!カウンターで楽しむ”焼かない”焼肉酒場

焼くのは店主にお任せ。京成線の線路脇、昭和55年から続く『富吉』は、一見すると大衆酒場のようなカウンターで極上の焼肉が楽しめるユニークなお店です。名物の焼酎ハイボールを片手に、最高の焼き加減で提供される肉を待つ。そんな贅沢な時間がここには流れています。

スポンサーリンク

線路脇 京成電車の音がBGMの昭和空間

京成本線の堀切菖蒲園駅。改札を出て線路に沿って少し歩くと、昭和の空気をまとった『富吉』の赤ちょうちんが見えてきます。電車の通過音がいいBGMになる、これぞ下町の酒場といったロケーションです。

暖簾をくぐると、そこにはV字型の変形カウンターが広がる空間。焼肉店と聞いて訪れた人は、一般的な4人テーブルもない空間にきっと驚くはずです。客席に焼肉用のロースターが見当たらず、雰囲気はまるで、もつ焼き屋か大衆酒場のよう。常連さんたちはテレビを眺めたり、店主と談笑したりと、思い思いにくつろいでいます。

ここは、客が肉を焼く必要のない焼肉店。注文を済ませたら、あとは名物の焼酎ハイボール、通称「ボール」を飲みながら待つだけ。店主の福島さんと女将さんが厨房のロースターで、一皿ずつ丁寧に最高の状態に焼き上げてくれるのです。

創業は1980年(昭和55年)。もともとは魚介を中心とした炉端焼きのお店だったそう。常連さんの「焼肉も食べたい」という声に応えるうち、自然と今のスタイルが定着しました。1階は店主にお任せするカウンター席、2階には家族連れなどが自分で焼ける座敷席もあるそうですが、酒場好きの私はもっぱら一階で一人焼肉。

まずは自家製塩辛とボールから

焼酎ハイボール 330円

瓶ビールも良いですが、ここに来たらまずは「ボール」(330円)をもらいたいところ。専用サーバーから勢いよく注がれる強炭酸の焼酎ハイボールは、甘さのないキリっとした味わいで、焼肉の脂を爽やかに受け止めてくれます。

自家製 チャンジャ風イカ塩辛

自家製塩辛 ボールのお供に欠かせないのが、自家製の真っ赤な塩辛。かつて魚介を扱っていた頃、イカのワタを無駄にしまいと作り始めたのがきっかけ。チャンジャのようなピリ辛でコク深い味わいは、濃厚な焼肉との相性を考えて改良を重ねたもの。これだけでボールが何杯も飲めてしまいます。

女将さんが焼く絶品焼肉

カルビ(1,100円)

注文が入ると、女将さんが手際よく肉を焼き始めます。しばらくして銀色のお皿で運ばれてきたカルビは、香ばしい匂いがたまりません。しっかりめに焼かれていながらも硬くはなく、噛むほどに肉の旨味と秘伝のタレの風味が広がります。これはボールが進む味です。

ミノサンド(770円) も評判。牛の第一胃の中でも特に脂が多い希少部位。とろりとした脂の甘みと、ミノならではの心地よい歯ごたえが同時に楽しめます。脂が落ちきる直前を見極めた絶妙な焼き加減は、まさにお任せだからこそ味わえるプロの技です。

このほかにも、頭蓋骨に響くと評されるほどのカリカリ食感が楽しいウルテ(気管軟骨)や、鮮度抜群の肉刺しなど、肉好きにはたまらない品書きが並びます。

お任せだから贅沢。下町の温かい焼肉酒場

気さくな店主ご夫妻が営む、温かい雰囲気の焼肉酒場。自分で焼く手間なく、一番美味しい状態で肉を味わえるのは、何とも言えない贅沢です。 一人でカウンターに座り、じっくりと肉と向き合うもよし。友人と語らいながら、次々と運ばれてくる皿に舌鼓を打つのもよし。堀切菖蒲園で、下町情緒に浸りながら”焼かない焼肉”を楽しんでみてはいかがでしょう。

店舗詳細

揚げ物・つまみ・お酒のメニュー
  • 瓶ビール アサヒスーパードライ大瓶 748円
  • 特上カルビ 1,650円
  • 牛ロース 1,100円
  • コリコリ焼き タレ 495円
  • 豚トロ 660円
  • コブクロ 660円
  • 牛トロ刺 1,430円
  • トンソク 495円
  • ユッケジャンクッパ 935円
店名居酒屋焼肉 富吉(とみきち)
住所東京都葛飾区堀切3丁目8−9
営業時間16時30分~22時00分
水定休
創業1980年