堀切菖蒲園『中華タカノ』昭和52年創業、ラードが決め手の王道町中華オムライス

堀切菖蒲園『中華タカノ』昭和52年創業、ラードが決め手の王道町中華オムライス

「お手本のようだ」と評される美しいオムライス。ですが、調理工程はしっかり町中華らしいストロングスタイル。バターではなくラードを使い中華鍋で旨味たっぷりに仕上げています。今回は、そんなオムライスが評判の店、京成線の堀切菖蒲園駅前で、昭和52年から続く町中華『中華タカノ』をご紹介します。

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ひっきりなしに客が訪れる、駅前のランドマーク

京成線の普通列車だけが停まる堀切菖蒲園駅。都心からのアクセスは少し手間がかかるかもしれませんが、駅周辺にはもつ焼きや焼肉、味わい深い下町ハイボール酒場が点在し、わざわざ訪ねたくなる魅力的な飲み屋街が広がっています。

そんな堀切は、実は知る人ぞ知る中華料理の密集地帯。その中でも、駅前のバス通りに堂々と看板を掲げる『中華タカノ』は、この街で暮らす人なら知らない人はいないランドマーク的な一軒です。

創業は1977年(昭和52年)。かつては24時間営業で街を支えていたというのですから驚きです。現在は昼と夜の二部制ですが、その人気は衰えを知りません。

実用性を追求した簡素な店内は、カウンター席とテーブル席が並びます。お昼時ともなれば、近隣で働く人や地元の人々でたちまち満席に。厨房から響くリズミカルな中華鍋の音と、もうもうと立ち上る湯気が、店の活気を物語っています。食べたらさっとお会計、というスピーディーな空気が心地よいです。

ラードが香る、これぞ町中華のオムライス

キリンラガービール中瓶 600円

メニューは豊富ですが、多くの人が注文するのがオムライス。まずはトレードマークの赤色が町中華にマッチするキリンラガービールで喉を潤しながら出来上がりを待ちましょう。それでは乾杯!

ひっきりなしに注文が入るので厨房は大忙し。その様子を眺めて飲むビールがまた美味しいんです。

オムライス 950円 中華スープつき

注文から数分で、湯気を立ててやってきました。昨今主流の “ふわとろ” とは対極の、きっちりと包まれた薄焼き玉子が美しい、王道のスタイルです。

調理の肝はバターではなくラード。中華鍋を強火で煽ることでケチャップの余分な水分を飛ばし、硬めに炊かれた米一粒一粒にコクと旨味がまとわりつきます。具は一般的な鶏肉ではなく豚の細切れ、玉ねぎは食感を残したスライス。これこそが『中華屋のオムライス』たる所以です。自宅ではなかなかやらないたっぷりのケチャップも、大衆的な幸せポイント。

添えられる生姜風味の中華スープが、ラードのコクを絶妙に中和し、最後の一口まで夢中にさせてくれます。

餃子 350円

焼きめがクリスピーに仕上がっている焼き餃子や、定番のチャーハンもビールを誘う美味しさ。しかも安い!

チャーハン 850円

とくに塩ではなく旨味が濃いチャーハンはワシワシ頬張り、酎ハイで追いかけたい!

ごちそうさまでした

ランチはもちろん、餃子をアテに一杯飲んで、オムライスで〆る。そんな下町らしい楽しみ方もおすすめです。駅を出てすぐというアクセスの良さも魅力。京成線にほろ酔いで乗っているとついつい途中下車して改札にPASMOを当てたくなっちゃいます。

店舗詳細

  • キリンラガービール中瓶 600円
  • 日本酒 500円
  • ウーロンハイ・レモンサワー・お茶ハイ 各450円
  • おつまみチャーシュー 650円
  • ピータン 600円
  • 麻婆豆腐 1,100円
  • 鶏の唐揚げ 1,500円
  • ラーメン 600円
店名中国料理 タカノ
住所東京都葛飾区堀切5丁目3−2
営業時間11時30分~15時30分
17時30分~23時00分
火定休
創業1977年