寿司とSORACHI 1984、実は合う!? 高級寿司ペアリング体験記

寿司とSORACHI 1984、実は合う!? 高級寿司ペアリング体験記

サッポロビールのSORACHI 1984ブリューイングデザイナー 新井健司さんが企画する、SORACHI1984をベースにしたカクテルと寿司のペアリングを楽しむ『SORACHI 1984とお寿司のペアリングディナー』の様子をご紹介します。

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SORACHI1984好きのファンとプロフェッショナルの交流

通年販売されているサッポロビールのブランドのひとつでありながら、「黒ラベル」や「ヱビス」とは一線を画し、ローカルなブルワリーのような独自の姿勢を貫いているのが「SORACHI1984」です。大手ビールメーカーらしくないと感じる人もいれば、むしろ開拓精神を受け継いできたサッポロらしさが表れていると感じる人もいるでしょう。

「SORACHI1984」の開発初期から携わるブリューイングデザイナー・新井健司さんが同ブランドの顔として牽引しており、ファンコミュニティ「SORACHI MEMBERS」を中心に様々なイベントの開催や情報発信をおこなっています。

「SORACHI MEMBERS」とは

ブランドを一緒に育て、盛り上げたいという想いに溢れた方々の集まり。不定期で公式サイト等を通じてメンバー募集が行われます。

4月のイベントは、題して『SORACHI 1984とお寿司のペアリングディナー』。

会場は2023年からスタートした、認定店制度「SORACHI BASE」(「SORACHI 1984」を愛する店主がいて、ソラチ好きが集うお店)に認定された東京・恵比寿にある「BAR THIRD PLACE GARDEN」です。

恵比寿の街に似合う、ナチュラルテイストの落ち着きあるバーで、SORACHI1984の可能性を楽しみながら、お寿司を味わおうというなんとも楽しい企画。限られた席数ながら、全国からSORACHI1984ファンが集まりました。

普段からメニューにある提供品質の高いSORACHI1984に加え、今回はコース形式で提供されるお寿司にそれぞれあうカクテルをあわせて提供するというスタイルです。

カクテルは「BAR THIRD PLACE GARDEN」のバーテンダーさんが考案とのこと。私は、普段からビアカクテルは飲んでいますが、レッドアイやシャンディガフ、ドックスノーズといった定番ばかり。

そもそもお寿司とSORACHI1984やカクテルはあうのか?楽しみです。

寿司を握る職人さんたちは、私も取材やプライベートでお世話になっている、創業100年を超える築地玉寿司の皆さん。

築地玉寿司本店の二階にある同店のフラグシップ店舗、完全予約制の高級寿司店「鮨 本店上ル」の店長 渡辺 裕也さん。

寿司×ビアカクテルの未開拓な魅力

ソラチ和風ミチェラーダ

早速、一杯目が運ばれてきました。SORACHI1984をベースに、ハマグリエキス入りのトマトジュース「クラマトジュース」と白だしに、ゆずポン酢、七味、塩、胡椒を加えた個性的なカクテルです。スパイシーながら、白だしの印象もあり、割烹の先付に続く椀のようなニュアンスもあります。

カツオ

前菜の一皿はカツオです。カツオ特有の、舌の付け根を刺激するようなコクにカクテルトマトの酸味が重なることでマイルドな印象に。炙った皮目と白だしとの相性の良さも際立ちます。

驚いたのは、ビールの風味が全体の調和をとっていること。大手ビールメーカーの定番商品の中でもひときわ個性を放つ「SORACHI 1984」が、こんなふうに味わいを変化させるとは!

それにしてもいいカツオですね!

まずは白身、こはだ、イカの握りから。

これにあわせるカクテルは、ソラチアップル・ホップ・ジン・ミュールという提案。SORACHI 1984にレモングラスジン、リンゴ酢、辛口ジンジャーエール、レモンジュース、シナモンスティックを加えたもの。SORACHI 1984のシトラスのような香りをより引き立てたカクテルが、寿司の旨味をより繊細なものにしてくれる印象です。

非常に個人的な感想ですが、ウェイティングバーのある北米スタイルのSUSHIレストランで食事をしたときのことを思い出しました。

ソラチ・サケ・クーラー

続いては、日本酒とSORACHI 1984をあわせたソラチ・サケ・クーラー。レシピは、SORACHI 1984・獺祭 純米大吟醸 45・柚子ジュース・生姜シロップ・ソーダで、大葉をトッピングしています。

酢飯と日本酒の相性の良さを活かしつつ、しっかりとSORACHI 1984のニュアンスを感じさせる一杯です。

SORACHI 1984はそのままでもホタテと相性がとてもよく、飲食店でこのペアリングを教えてもらって以来ハマっていたのですが、カクテルにしてもよく合いますね!

山椒ジンジャー・ソラチハイボール

SORACHI 1984にバーボンウィスキーを加え、生姜シロップ、レモンジュース、塩、山椒を加えたカクテル。香りと苦みをしっかり感じるSORACHI 1984をそのまま飲むときは隠れていた甘みがしっかりと引き立つ味で、これにはねっとりとして味が濃い寿司が合いそうです。

そう思っていたところにでてきたのは、本マグロ中トロとウニ。バーボンウイスキーの風味を感じるカクテルにマグロが合うのか。酒場とか寿司とか、そういうジャンルが好きな人なら疑問に思うのではないでしょうか。これが実にいい。バーボンに限らず、デュワーズなどのブレンデッドスコッチとの組み合わせをもっと探求してみたくなりました。

最後は、「ソラチラテ」と、玉子、いくら、トロタクの細巻き。合わせるSORACHI 1984の提案は、SORACHI 1984のみを使い、泡だけをグラスに注ぐ、チェコなどで見られる“ミルコスタイル”の「ソラチラテ」です。乳製品やココナッツのような風味を感じ、まさしくラテ。

〆には、スタンダードなSORACHI 1984をいただきました。細巻きをつまみに、じっくりと味わいたくなる一杯です。ゆっくり時間をかけて楽しめるビールは、寿司店での飲み方にもよく合うと感じました。

今回の体験会を通して、寿司とビールのペアリングが意外なほど相性がいいことを再発見。個性的な寿司はもちろん、王道のスタイルにもよくマッチしますね。

カクテルは、自宅で同じものを再現するのは少し難しそうな複雑なレシピでしたが、方向性はつかめました。クラマトジュースとSORACHI 1984で、ちょっと贅沢なレッドアイに挑戦してみたいと思います。

サッポロビール SORACHI 1984ブリューイングデザイナー 新井健司さん

イベントの参加者募集から当日の運営・司会まで、幅広く中心的に動かれていた新井さんの「カイタク精神」も随所に感じられる、印象的なイベントでした。

ご参加された皆さま、お疲れさまでした!