奈良県御所市にある油長酒造をご存知でしょうか。ブランドだと「風の森」でして、これでピンと来た方はなかなかの日本酒好きだと思います。
蔵は300年近い歴史あるところですが、近年、日常酒でありながら質の高いお酒をということで作られたのが風の森です。確かに美味しい、なるほど美味しいと、飲む度に感激させてくれるお酒ですが、吟醸酒オンリーというわけではなく、純米酒などもあります。
特長は、なんといってもすべてが生酒であるということ。それと、一般的な加水による度数の調整や、もちろん醸造用アルコールも不使用。混ぜ物なしの生きたままのお酒というのが他にない魅力です。
そして、お米も不思議。数種類のラインナップがあるのですが、一般的な山田錦のほかにも、飯米の秋津穂や酒造好適米の露葉風など、これまた個性的なものばかり。
この他にない魅力を持つ風の森を愛する酒屋さんが、これだけを飲ませる角打ちを始めています。
天満の街の中、角にどんと構える風の森の看板。中では店主やいかにも日本酒好きな常連さんがワイワイと盛り上がっています。
さあ、一杯飲ませてもらいましょう!
数種類の中から選べて、最初は定番の秋津穂純米から。生酒で加水していないから味わえるどっしりと濃い味。それでも、香味はおとなしくて、全体的なクドさはなく、二杯目、三杯目を欲しくなるお酒です。
余韻が少ないのも驚き。風の森の味は他に似たものがない独特なもの。これに惚れる気持ちがよくわかります。
生酒なので、まだ瓶内でも醗酵が進んでいます。そのため、こうしてグラスに入れるとわかるかすかな泡立ち。
どうだい、うまいだろ!酒は新潟だとか、最近は山口が話題だけど、この酒はそれとは全然違う旨さがあるだろ。
とご主人。
常連さんと一緒に一枚。
最近はこの美味しさの噂が広がってきて安定仕入れが難しくなってきているのだそうですが、そこは昔から扱っている酒屋さん。なんとかなるらしいです。
酒屋さんということもあって、値段はこんなに珍しく独特なものなのに一杯280円と嬉しくなるほどリーズナブル。おつまみを食べている方も多いですが、お酒を三杯すっと飲んで次を目指す人も多いのだとか。お米の種類や磨き具合で値段はかわりますが、無濾過純米大吟醸(400円)なんかも揃っていて飲み比べも楽しいです。
入り口は開けたまま。時々、向こう側の高架線路を大阪環状線が走り抜けていきます。
店内は地元の日本酒好きでガヤガヤ。ご主人も飲み始めてますますヒートアップ。天満の夜は毎日が宴会ですね!
日本酒好きの方、ぜひ立ち寄ってみてください♪
生酒なので、飲み過ぎに注意。19度は腰に来ますよ(笑)
ごちそうさま。
この記事はあなたのお役に立てましたか?
この記事が少しでもあなたのお役に立てましたら、 是非ブログランキングへ応援ボタンの投票を1日一回いただけると嬉しいです。
(取材・文・撮影/なゆ)
酒と肴 天満 風の森
06-6356-3400
大阪府大阪市北区天神橋4-2-19
17:00頃~23:00(不定休)