三軒茶屋『安旨ちゃん おしどり』ほぼ390円均一、薩摩の地鶏と全国の旬の肴

三軒茶屋『安旨ちゃん おしどり』ほぼ390円均一、薩摩の地鶏と全国の旬の肴

2022年8月5日

丁寧な料理をほぼ390円均一で食べさせてくれる素敵な酒場が三軒茶屋にあります。店の名は『おしどり』。鹿児島直送の地鶏をはじめ、味のいい刺身やお酒が進むおつまみが並びます。2021年開店とまだ新店ながら、すでに「いい酒場」のオーラに満ちていました。

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この街で貴重な正統派の酒場新店。

2021年2月に開業したものの自粛要請等があり、本格的に営業をはじめたのは同年10月のこと。厳しい時期での船出となりましたが、現在は評判が評判を呼び、三軒茶屋を飲み歩く人たちの間で話題の店となりつつあります。

外観

三軒茶屋駅から徒歩6分ほど。駅前からはやや離れており、さらにビルの二階という立地。

階段を登った先の入り口からは騒がしさとも違う、人気の酒場特有の熱気が漂ってきます。

内観

開放型の厨房とカウンター席、そしてテーブルが数卓という比較的コンパクトなつくり。女将さんと大将の二人で切り盛りされています。

店名の通りご夫婦で切り盛りしているお店です。大将は目黒区の有名な老舗酒場で修行をされた方で、女将さんは鹿児島の出身。そんなお二人の経験・体験をまとめあげたのが『安旨ちゃん おしどり』です。

魅力の詰まった料理の品揃えと、三軒茶屋としては一回り価格を抑えた品書きにご注目いただきたいです。

品書き

お酒

お酒はほとんどが390円均一。大樽(樽生)はキリン一番搾りおしどりハイボールさつまおはら芋焼酎前割り煮だし知覧茶ハイ生レモンサワートマトサワー自家製バイスサワー菊正宗マルスワインすだちサワーなど。

料理

鹿児島直送地鶏たたき盛り合わせ(もも・ムネ):490円、地鶏たたき青唐醤油和え:490円、朝〆とりわさ:390円、ヨダレ鶏:390円、鶏唐揚げ:390円。

鮮魚料理の品揃えも豊富で、取材時は愛媛産活マダイ刺身:690円、長崎産活白イカ刺身:590円、マグロとたんざく納豆:490円、豆アジの南蛮漬け:490円。

その他、定番系でおつまみチキンのトマトカレー:490円、おつまみ麻婆茄子:490円、肉豆腐:490円。以下、390円均一で、肉じゃが揚げたてあつ揚げ肉厚しいたけの天ぷらなど。

ご夫婦がつくる雰囲気がなによりの肴です

キリン一番搾り生ビール(390円)

賑わう店内ですが、気遣い上手な女将さんが調理やお酒の準備をしつつも丁寧にオーダーをとってくれます。一杯目はやはりビールから。ガス圧、冷え具合、もちろん洗浄も完璧なクオリティの高いキリン一番搾りがでてきました。美味しい生ビールって、写真でも伝わりそう!

それでは乾杯。

活〆マダイ刺身(690円)

気さくな大将は、手際が抜群にいいです。次々入るオーダーを涼しい顔でつぎつぎ用意していきます。それでいて盛り付けはご覧の通り、とても丁寧です。

料理の修行をされてきた方の店だとわかる、ピンとした刺身です。旨味が豊かで香りは華やか。いい味しています。

すだちサワー(390円)

旬の柑橘類をしぼったサワー類がいくつかあります。マルチサーバーからの強い炭酸と、しぼりたて果汁の爽快な風味があいまって、すだちサワーは夏にピッタリの一杯です。

白エビと大葉のかき揚げ(490円)

いま、最盛期を迎えている富山湾の白えび漁。そんな旬の味を手頃な価格で楽しめます。揚げ具合が絶妙です。表面の心地よいザクッとした歯ごたえの先に、白えびならではのふわふわの身にたどり着くコントラストが楽しめます。鼻に抜ける大葉と白えびの香りは秀逸。

東京の酒場は日本中から食材が集まる分、大衆的な酒場の食材には地元らしさはそれほどありません。ですがそれと引き換えに、全国から届く季節の味が手頃な価格で楽しめますよね。これがなによりの魅力だと思います。

菊正宗(390円)

美味しい天ぷらには、日本酒『菊正宗』。大きな蛇の目猪口で供されます。灘のお酒を片手に、愛媛のマダイと富山の白えびをつまむ三軒茶屋の夜。鹿児島直送の地鶏は次回の楽しみにとっておきます。

お酒好きな家族や仲のいい友人と二・三人くらいで、ご夫婦がつくる気の利いた料理の数々をじっくり味わいたくなる酒場でした。

ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名安旨ちゃん おしどり
住所東京都世田谷区太子堂4-30-29 ファイブ内田ビル 2F
営業時間18:00〜24:00(月定休)
開業年2021年2月1日