まだお昼だというのに、すでに飲みたい気分。お昼ごはんも食べていないし、このまま飲み始めてしまおうか…。
代々木上原で所用を済ませた後、そんなことをぼーっと考えていました。「あ、そうだ、久しぶりに「浜屋」へ行こう!確か、13時開店だったはず。」
ということで、代々木上原駅から丘陵地帯を登ること10分。目的の飲み屋「浜屋」へやってきました。
ここは魚介類の鮮度がよくて品揃えも豊富。さらにおつまみ、お酒ともに手頃な価格で提供してくれることもあって、地元で大人気の一軒です。
最寄り駅は京王新線の幡ヶ谷駅。商店街を散策しながら、のんびり歩いて徒歩5分。
少し駅から離れていますが、立地は関係なしと言わんばかりに、明るいうちからカウンターやテーブル席も常に満卓に近い状況です。
開店は13時。閉店時間は魚介類の売れ行き次第で、早ければ20時半には店じまいをすることすらあるスタートダッシュ型。目的の一軒として数名で飲みに行かれる際は予約をされるほうが安心です。
ビールは樽生がアサヒスーパードライ(450円)、瓶ビールでキリン一番搾り(中620円)。今日はちびりとビンを傾けたい気分。それでは乾杯!
以前は酎ハイが100円台でしたが、いまは250円。それでもとってもリーズナブルです。ホッピーは白・黒あり(セット420円)。
日本酒(390円~)は手元のメニューに加え、売り切りごめんで次々と新しい銘柄が入り、壁に今日の銘柄が張り出されます。定番酒は、宝酒造の松竹梅豪快。通常の小売をおこなっていない飲食店向けの銘柄です。こちらではやかんから注がれます。
さてさて、いよいよ「浜屋」の人気の秘密、スペシャルな品書きがこちら。朝〆の文字が踊る刺身類は、ブリにカンパチ、シマアジ、ヒラメ、カワハギにクエ、真鯛昆布締めに赤貝と、「ここは寿司店か魚河岸の食堂ですか?」という顔ぶれが並びます。しかもお刺身の価格帯は500円前後です。
さらに定番メニューでまぐろやタコなども加わり、よりどりみどり。
カニ味噌甲羅焼きもいいなーカキフライは1個から注文できるのかぁー…と、まぁ悩む悩む。あれもこれも、食べたくなってきます。
なかなか決められないので、ビールと一緒に頼んだ熊本産冷やしトマト(320円)をつまみます。
冬に美味しくなる魚の代表格、クエの刺身をチョイス。四国や九州地方で主に水揚げされるクエですが、今日の浜屋は愛媛からの直送のようです。淡白ながら脂ののりがよく濃厚な旨味がたまりません。これは日本酒が必須です。
選んだお酒は、秋田県は大曲に近い、大仙市神宮寺の銘酒「刈穂」の山廃特別純米酒(650円)。超辛口の文字の通り、日本酒度は+12もありますが、非常に深みのある旨味があり、凝縮された美味しさを感じる一杯です。
もう一品。焼き魚は今日のおすすめ、富山の寒サワラの塩焼き(490円)。脂がのった身は、箸を当てるだけでじんわりと脂が滲み出てきます。身離れがよくふっくらと仕上がっています。
気がつけばカウンターは満席。2013年の創業以来、地元の人に愛されてきて、20代の男女から、地元にお住まいの黒帯飲兵衛さんまで、幅広い層で賑わっています。
「早い時間から、手頃な価格で、美味しい魚をつまみに飲みたい。」、そんなニーズに応えてくれる「浜屋」です。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
浜屋
03-5738-7255
東京都渋谷区西原2丁目26−1 TMビル 1F
13:00~20:30(鮮魚がなくなり次第閉店※最長22:30まで・無休)
予算2,000円