桜木町「ゴールデンもつ」 昼から酎ハイ談義。もつ焼き肴に梅割り・樽生ホッピー

休日は野毛へお昼から飲みに行く。最近、そんな若い人が増えています。酒場ブームを背景に、昭和感漂うディープさ感じる、千円で楽しめる手頃な店が人気です。

桜木町駅に直結したぴおシティは、そんな野毛の玄関口。お昼から開く店には、まだ明るい時間なのに週末夜のような賑わいです。地階ということもあり、おひさまに左右されずずっと夜のよう。

ゴールデンもつは、豊富な東京系酎ハイや樽生ホッピーを揃える店。もちろん肴はもつ焼きが看板です。

店先にはホッピービバレッジ社の樽がちょうどありました。コクカ飲料と書かれていますが、これは同社の以前の名前。ビールの樽生のようにホッピーもこうして生（ここで生とは、樽からディスペンサーを経由して注ぐものを表します。）があるのですが、取り扱う店は限られています。

相席ごめんのテーブルに通されて、テレビの競馬中継を背景にいただく一杯目。ビールはサッポロラガーとヱビス、そして一番搾り。ですが、ここはホッピー率高し。私もそれに習って生ホッピーで乾杯！

氷をいれて飲むホッピーが一般化していますが、それとは別物に感じる味の差があります。ガス圧はほどほどにまろやかな味わい。

もつ焼き（やきとん）はシロを筆頭に定番が8種類。2本セットで270円です。

料理は煮込み、ポテサラ、オム焼きそばと昔ながらの肴が一通り。200円台からあり、お通しはありませんので、仕上がりはリーズナブルです。

お酒は生ホッピー490円に、ビール中瓶500円、下町ハイボールも用意があります。キンミヤ焼酎をシャーベット状にしたシャリキンが斬新と、初めて飲む人は興味津々。

もつ焼きを頼んで、早く出てくるスライスオニオンやキャベツ（270円）もひとつ。相席当然のお店なので、隣のグループと酒場談義が自然と始まることも。

タレはしっかり甘く、豚の脂の旨味を引き立ててくれます。東松山風の辛味噌が添えられているのが特長で、この味噌やタレをキャベツにつけて食べるのもおすすめ。

カシラに辛味噌。これでお酒が進まないはずがありません。

シャリキン。それは宮崎本店（三重・楠）の甲類焼酎「金宮」を冷凍庫でシャリシャリに凍らせたもの。アルコールが含まれているので凍らずシャーベット状になります。度数20、もしくは25度。これをきゅっと飲めば、ほろ酔い一直線です。

垂らすエキスは、天羽の梅をはじめ数社がつくる黄金色のエキス。梅割りと呼ぶお店も多いですが、そのほとんどが無果汁です。懐かしい駄菓子屋の甘い味が、不思議と焼酎を飲みやすくしてくれます。

このくらい垂らせば完成。氷点下ですから酔いを感じにくく、あとになってしっかり効いてくるので飲み過ぎ注意。それでも、シャリキン梅割りはもつ焼きの脂をすっと流してくれるので、欠かすことのできない一杯です。

さくっと飲んで梯子に向かう人が多く、回転がよいのも特長。皆さん、次はどこへ行くのかな。

立ち飲みが多いぴおシティの飲食店街で座って飲めるもつ焼き店「ゴールデンもつ」。酒街歩きの入門にもおすすめです。

ごちそうさま。

（取材・文・撮影／塩見 なゆ）

ゴールデンもつ
045-681-2538
神奈川県横浜市中区桜木町1-1 ぴおシティ B2F
11:30～22:00（無休、ただしお盆年末年始休み）
予算1,800円