【閉業】難波「しみず」 めし屋で飲める!小鉢を選んぶ幸せな昼酒タイム

【閉業】難波「しみず」 めし屋で飲める!小鉢を選んぶ幸せな昼酒タイム

2016年6月28日

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今日は大阪はミナミを梯子酒。地下街や飲食店街にびっしりと小箱が立ち並ぶ梅田と違い、ミナミの飲み屋は商店街と一体化しています。デパートや大規模商業施設に挟まれるように良い感じのお店がぽつぽつとあり、明るい時間から飲める場所を求めてほろ酔い散歩するのが楽しい街。

難波駅周辺、とくになんばグランド花月やビックカメラのあたりは、立ち飲みこそ少ないものの庶民的でほっとするお店が多いのでおすすめです。例えば食堂といえば千日前のここ「しみず」を外して話はできません。昭和22年創業の老舗で、ながきにわたり地元の飲兵衛の昼酒スポットとして愛されています。場所柄、吉本芸人のファンも多く、ごく当たり前のように仕事前に腹ごしらえしていく姿をみかけます。仕事前に飲んでいいの?(笑)

食堂なのでお蕎麦からラーメンまでなんでもござれで、あらゆるものを酒の肴として利用できるのが嬉しい。

 

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大阪ミナミ、グランド花月の脇にあるというのに大変静かな佇まい。大阪の飲食店はどこも派手気味な印象がありますが、壁一面の短冊もなく、素敵な絵や生花がならぶそこはやや高めの老舗酒場のよう。

 

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さて、読者の皆様は食堂で飲むことの多い「めし屋飲み」を愛する人がいらっしゃると思います。私も食堂でカコンと軽く音を立てて注ぐ瓶ビールが大好きなのですが、食堂の瓶ビールってちょっぴり高くないですか?

メインが定食や丼の店なので、お酒はエキストラとして適当に高めの価格設定にしているところが多いです。ですが、ここ「しみず」はなんと大瓶(だいびん)で500円なのです。嬉しいじゃない。ゆったり飲める心地よさでもお値打ち感を忘れない。ビールはキリンとアサヒから選べます。

ということで、乾杯!

 

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はいってすぐのショーケースにずらりと並ぶ小鉢系のおつまみは随時補充されていてぱんぱん。煮魚、つけもの、焼き魚が出番を待ってこちらを向いています。どれも数百円であれこれ選んで役者を揃えても、それでも二千円以下で思う存分楽しめます。

とろろはこんなボリューム。ここにご飯とお汁をあわせれば定食ですが、飲兵衛はご飯不要ということで自分で選べるこのスタイルがいい。

 

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生ビールの取り扱いはなく、お酒はビール大・小、お酒、焼酎の三種類だけ。これで十分です。お酒(300円)は菊正宗の生貯蔵酒。また渋い!

 

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キリンラガーからキクマサへ切り替えて、おつまみは夏らしい「鱧」を肴に飲み進めます。東京では高級店にしか並ばない鱧ですが、大阪では大衆酒場や食堂でも夏になると当たり前の存在に。モサモサとした食感のなかに優しい甘みがあり、そこに味噌や梅肉をちょこっとつけて食べるのがいい。その余韻に、キクマサの冷酒をきゅっと。

 

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ゆるりと午後ののんびり昼酒タイムを過ごす常連さんたちにまざって、私もめし屋浴。ガラス戸から注ぐ夏の日差しを眺めて、外は暑そうだなー、食堂は快適だなー、ビールもう一本飲んじゃおうかなーと、頭をからっぽにしてぼけーっと過ごすのが最高に幸せなんです。

お味噌汁は一杯100円。これをまみに、ダイビンもう一本!

 

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お昼どきはさすがにラーメンや丼ぶり、定食を食べていくお勤め人が多いですが、平日の14時ぐらいからまるで天国のような穏やかな時間が流れています。ふらりと入ってきたお父さんは、席に座る前にショーケースを眺めて赤魚の煮付けとおひたしを選び、いつもの席に腰掛ける。それと同時に「まいど」という声とともに女将さんがキリンラガーを持ってくる。毎日繰り返されるそんなやり取りが見ていてほっとします。

あぁ、めし屋飲みっていいな。

ごちそうさま。

 

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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

しみず
06-6641-1461
大阪府大阪市中央区難波千日前11-26
10:30~21:30(月定休)
予算1,500円