蔵前「酒のフタバ」 酒屋が本気で酔わせてくる、せんべろセットは最高です


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「街のお酒屋さんの攻勢がはじまる。」

最近、角打ちの進化が止まらない。従来から元気のあった角打ちをやっている酒販店が、次の一手を打ち始めているように思います。角打ちといえば、ちょっと前までのイメージでは木造の渋い空間の隅っこで、P箱をテーブル代わりにしてちょいと飲むという感じでしたが、攻めている酒屋は明るく女性ひとりでも入りやすい。

「酒の魅力を伝える」という、酒屋の使命が量販店との差別化になっているように思います。安く大量に並ぶ量販のお酒売り場と違い、酒の専門家たる酒屋が丁寧に解説してくれる。お酒ファンの方ならばどちらを選ぶかは言うまでもありません。

例えばここ「酒のフタバ」は、今年リニューアルをして、角打ちスペースをさらに拡大。以前はコンビニ風の中規模酒屋の雰囲気で隅っこに立ち飲みスペースを設けていましたが、これをぐっと角打ちスペースに面積を振り分けました。日本酒からクラフト、定番酒までをなんでも揃います。

 

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雰囲気は、業界の試飲会イベント風といいましょうか。ワインも焼酎もスピリッツも、あらゆるものが揃い、その中から興味のあるものを一杯売りしてもらい、中央の立ち飲みコーナーで味わうというもの。まさにお酒好きにはユートピアな空間です。

 

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生ビールも取り扱っています。以前から酒のフタバには生ビールの一杯売りがありましたが、もともとは料飲店さんの練習用として設置されていたディスペンサーを片手間でビールの小売用に使用していたものでした。リニューアルでこれがパワーアップ。

お酒のプロなわけですから、生ビールの状態も完璧に決まっています。きっちり管理されている生ビールは本当に美味しい。それでは、店内散策の前に、まずはお先にハートランドの生(320円)で乾杯です。

 

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さぁさ、何を飲もう。色々角打ちを巡っていますが、ここまで一杯売りの種類が多いお店は他にないのではないでしょうか。序盤で「業界の試飲会」と書きましたが、ここにくれば飲食店のオーナーさんが自分のお店に取り扱う商品を簡単に決めることができるレベル。

男梅、リモンチェロ、…隣はオエノンの鍛高譚ブランドの梅酒ですね、うーん、そうとうマニアックです(笑)しかも250円。

 

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角打ちのお供、缶詰もずらり。缶つまシリーズも好きだけど、東京の人ならば「ノザキのコンビーフ」に目が行くのでは。駅の看板ではよく見かけたけれど、実物は最近あまり見かけない。

 

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常温売り場のお酒の状態を維持するためにやや強めに効いた冷房。並ぶワインもバリエーション豊かでバランスもいい感じ。サントリーの社名の由来となった「赤玉ポートワイン」から、上は4,000円くらいの贅沢ワインまで揃います。

 

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さすがにすべての日本酒、ワインを一杯売りしているわけではありませんが、持ち込み料を加算することでどれでも飲むことが可能。数人できて、せんべろシャンパンパーティーなんぞいかがですか(笑)

 

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クラフトビール、輸入ビールも多種揃い、味比べが楽しめます。

 

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焼酎が好きで好きで仕方がないという方は、この2,000円の焼酎ワイン飲み放題をぜひ。酒屋で飲み放題、日本全国角打ち巡りしていますが、飲み放題のある店はここくらいではないでしょうか。三時間も飲み続けたら立ってられなくなりそうです。

 

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角打ちの営業は17:00から。昼酒は残念ながら叶いませんが、近隣では三ノ輪、浅草に昼から飲める酒販店がありますし、梯子して流れてきてもいいかも。

 

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おつまみ、お酒ともに安く、予算を多めに持ってきていると飲みすぎてしまうかも。杯数のルールはありませんが、立ち飲みですし他のお客さんやお店の方にご迷惑のない程度で。

 

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店内にある駄菓子なども購入可能。とても丁寧に仕組みを説明してくれるので角打ち初心者でも安心です。

 

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このメニューには興味深い名前が多く、マニアながらに解説したいところですが、長くなるので割愛。宝みりんと宝焼酎でつくる「本直し」や、天羽飲料のAハイボールなど、楽しい。日本酒3種飲み比べなど、セットでたののしむのが一般的かも。

 

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ここでタイトル回収。酒販店が本気で酔わしにかかってきたとしか思えない、税別1,000円のセンベロセットが激しい。おつまみ3品にドリンク一杯というような、居酒屋のせんべろセットと違い、アルコールで勝負をかけてきているのが酒販店らしくてとっても素敵。

 

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全部並べていただきました。ドン!これにちょっとしたおつまみがついて1,000円です。生ビールにお酒が3杯もついてきます。

1,000円のセットは銘柄はお店の方が選びます。取材時は日本酒が鳥越でした。オリジナルの銘柄でフタバの立地にぴったりの名前。本醸造で香り、旨味のバランスがいい整った味です。ワインはミッシェルトリノでアルゼンチンのテーブルワインではありますが、マルベックなどブドウの味が素直に感じられるちょうどいい味。試飲サイズではなく、しっかり一杯分注いでくださるので、利益がないのではと心配になるほどです。

 

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チケットは注文ごとに入鋏されていきます。回数券みたいでちょっぴりワクワクします。

 

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このほか、一杯売りも色々試してみましょう。せっかくなので、東京の酒屋ならではのものとして、その名も東京という純米吟醸酒はいかがでしょう。

 

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鳥越と並ぶと、これもまた東京下町の現代の酒屋の楽しみ方にみえてきます。「東京」は、東京の酒販店の青年会がプロデユースしたお酒です。洋梨のような香り豊かな味が特長。

 

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以前から気に入っているこちらのおつまみ「鯛の昆布締め」を肴に、お酒をきゅっと味わう。都心から地下鉄やバスでわずかに離れた場所ならではの落ち着きと、お客さんやお店の方の下町らしい人情がほっとします。

 

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さぁ、お酒好きの皆さん、今宵のせんべろはガツンと本気で酔いにいってみませんか。定番から個性的なものまでずらりと揃う角打ちフタバは、これまでの酒販店角打ちのイメージを覆すくらいのインパクトがあります。

これぞ、お酒のテーマパークです。ごちそうさま。

 

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

 

角打ちフタバ
03-3861-1138
東京都台東区蔵前4-37-4
17:00~22:00(日祝定休)
予算1,600円



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