新潟『古川鮮魚』鮮魚店でお昼飲み!ちょい飲みセットは手頃なのにノドグロ入り

新潟『古川鮮魚』鮮魚店でお昼飲み!ちょい飲みセットは手頃なのにノドグロ入り

昭和20年頃創業、新潟・本町商店街にある鮮魚店『古川鮮魚』は、知る人ぞ知る昼飲みスポットです。人気の佐渡前の刺身と小鉢、お酒がついたちょい飲みセットはノドグロ入りで1,500円と大変良心的。店頭に並ぶ魚や惣菜はすべて店内飲食可能。魚好きなら一度は訪ねてほしい名店です。

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新潟に着いたら、万代橋を渡って鮮魚店を目指す!

美味しい魚が食べたくなったら、新潟へ行こう!

春の真鯛やスルメイカ、夏は岩牡蠣や甘鯛、秋になればノドグロや南蛮エビが旬を迎え、冬はブランド魚でもある佐渡の寒ブリ、村上の鮭などが市場に並びます。ヒラメやメバル、ゲンゲにハタハタなども名物です。

せっかくだから、お昼から地魚を満喫したい。食事がメインならば回転寿司などもよいですが、お酒好きの私は、新潟駅から万代橋を渡った先、本町商店街にある飲める魚屋さんを目指します。

新潟の繁華街として有名な古町に隣接する「本町」は、1600年頃からある歴史ある商業エリアで、「本町市場」とも呼ばれる商店街の集合体が広がっています。

まるで魚河岸。青海ショッピングセンター

その中心的存在が「青海ショッピングセンター」です。昔から全国にある民間の市場のような施設で、個人商店の集合体。近年は飲食スペースが拡充され、知る人ぞ知る昼飲みスポットになっています。

鮮魚を扱う店が複数あるため、雰囲気はどこか魚河岸のよう。ここで賑わう『古川鮮魚』は、本施設オープン当初から営業しています。当初は人情横丁で商売をしていたそうで、創業は70年以上も前だというのですから、立派な老舗。親しみやすい人柄の3代目大将とお母さんが中心となって切り盛りされています。

カウンターやテーブル席が完備され食堂のような雰囲気になっていますが、昔からの鮮魚や惣菜販売も続けられています。店頭に並ぶ魚はどれも店内飲食可能なので要チェックです。

生け簀には活本ズワイガニ

トロイワシの塩焼き、銀鱈焼き、カキフライ、鮭焼きなど、どれも美味しそう。丸魚や活きた魚介類も並んでいますが、これももちろん注文できます。

カウンターに目を向ければ、新潟の地酒がずらりと並んでいました。コップ酒も限定酒も500円均一です。

品書き

  • 生ビールサントリー ザ・モルツ:500円
  • 瓶ビール サッポロラガー:500円
  • 佐渡の地酒:500円
  • ホッピーセット・ハイボール:500円
  • ちょい飲みセット:1,500円
  • お刺身盛り合わせ:1,000円
  • お得 新潟旬の魚ランチ:800円
  • 魚づくし定食:1,800円
  • お刺身定食:1,500円
  • 佐渡前 のどぐろ・うに入り 海鮮丼:1,800円

まずはセットで始めて、単品を追加すると楽しい

ちょい飲みセット(1,500円)

平日のお昼間なのに、なかなかの賑わいです。お客さんの多くは地元の方のようで、しかもしっかり飲んでいらっしゃる。素晴らしい!

こうした施設だとぶっきらぼうな接客も当たり前ですが、こちらは皆さんとても丁寧。女将さんの人懐っこい雰囲気は、一度お話すればファンになること間違いなし。

着席と同時にちょい飲みセットのビールが届きました。トクトクとビヤタンを満たして、それでは乾杯

お酒ひとつと、一人用サイズの刺身盛り合わせと小鉢がついた、オトクなちょい飲みセットから始めたい。

いろいろ食べたい気持ちに応えてくれる嬉しい盛り合わせです。地物ばかりで、この日は新潟名物の南蛮エビ(ホッコクアカエビ、いわゆる甘エビ)、ノドグロ、ホタテ貝柱、真鯛、寒ブリでした。

弾力があり目がさめるほど甘い南蛮海老。久しぶりにいい甘エビに出会いました。ハリのある寒ブリ、噛むほどに美味しいノドグロもたまりません。

「バイ貝の酒煮」が今日の小鉢です。クサミ皆無でただただお酒が進む味です。キモのコクがクセになる!

いわゆる「センベロ」ならば、これで完璧ですが、せっかく鮮魚店にいるのですから、なにか捌いてもらおうと思います。

純米酒 風和(かぜやわらか)

その前に日本酒を一杯。佐渡前の魚介類には、佐渡のお酒を。銘酒揃いの新潟ですから銘柄選びに悩みます。選んだのは、佐渡の酒蔵・加藤酒造店がつくる「純米酒 風和」。

佐渡の五百万石を使ったお酒で、優しい風味とキレのある味、わずかな苦味が心地よいです。

佐渡沖 活ずわいがに 茹(2,000円)

注文を受けてから炙る真鱈の白子や立派な真牡蠣も気になりますが、冬の日本海の王様「本ズワイガニ」には勝てません。小売価格で2,000円ですが、店内飲食もそのままの値段でよいとのこと。食べやすく包丁をいれてくれました。

やや小ぶりですが、ぷりぷりとした身がぎっしりと詰まっています。ミソもたっぷり。一人飲みですから、あとは黙々と頬張り、お酒をあわせていきます。

お店の方から「美味しそうに食べていましたね!」と言われるくらい熱中してしまいました。甘味と旨味が強く、カニ酢は不要。このままで十分に美味しいです。

ごちそうさま

魚屋さんの店頭で食べるという非日常感だけでも十分にワクワクしますが、それが新潟の地魚と地酒ならば、尚更楽しいです。

店頭で食べられるようにしたのは2019年春頃からのことだそう。本町市場を食で盛り上げたいという熱意がひしひしと感じる取材でした。大満足です。ごちそうさま。

(取材・文・撮影/塩見 なゆ)

店名古川鮮魚
住所新潟県新潟市中央区本町通6番町1114-1 青海ショッピングセンター 1F
営業時間営業時間
9:30~17:00
定休日
木曜日
創業1945年