名古屋駅に直結する名鉄百貨店の屋上は夏はビアガーデン、冬はかき小屋として営業しています。
店名の「がんがん亭」の通り、牡蠣を豪快に蒸し焼きにしたがんがん焼きが名物。牡蠣は広島産とのことで、名古屋にいながら広島の港町で飲んでいるような気分が楽しめます。
今回はそんな名古屋の駅ナカ…、いえ、駅ウエのかき小屋を取材してきました。
JR、地下鉄、そして名鉄が乗り入れる巨大ターミナル名古屋駅。改札を降りてわずかな場所にあるエレベーターからかき小屋へ直通できます。屋上ビアガーデンは夏の間だけというところが多いですが、こちらは冬はかき小屋となります。土日は早い時間から夕暮れの名古屋駅前を見渡しながらのんびり飲む人の姿がみられます。
いかにもかき小屋らしいつくり。広い屋上をのびのびと使っているのでテーブルの間が広くて忙しない印象はありません。
入ってすぐはP箱(ビールケース)でつくった簡易的な場所で、奥へ進むとテーブル席が用意されています。暖房が効いていてひざ掛けも貸してもらえるので寒さはほとんど感じません。ちょっと寒いくらいのほうが「がんがん焼き」は進みそう。
ビールはキリン一番搾り。夏季はビアガーデンとして営業しているだけにビールの品質はばっちり。では乾杯!
生ビールは500円、我がままチューハイも人気だそう。デパートの屋上という好立地なのでそれなりの価格ですが、アクセスを考えたらそれもあり。
名物のがんがん焼きは1kgはいって1,940円。石焼漁師鍋も気になるところ。今回は数人で飲みに来ているので両方頼んでみましょう。お通しはとくにないので鍋ものにいかず、一品料理やおつまみでゆったり飲んでいるグループもちらほら。箱が広くてゆっくり過ごせるので穴場のようです。
我がまま酎ハイはシロップを好きなように組み合わせられるもの。かき氷のシロップを混ぜすぎて失敗した経験のある筆者には難しい…(笑)
最近巷でみかける機会がぐんと増えたクラフトビール。こちらもキリンのタップマルシェが導入されていて、4種類飲み比べも楽しめます。
テーブルごとにガス台がセットされ、がんがん焼きが運ばれてきます。10分のタイマーがなったら出来上がり。広がる磯の香りが飲みたい気持ちもわきたちます。殻つきとはいえかなりボリュームがあります。
牡蠣の殻剥きは慣れれば簡単。熱いので軍手をしてその上にビニール手袋を。あとはナイフでくるくる開いて出来上がり。
酒と水だけで蒸し上げられた牡蠣は専用の醤油やレモンを絞っても良いですが、そのまま食べても濃厚でコクがあり、なによりみずみずしく美味しい。14個はいった牡蠣は4人で囲んでも食べごたえがありますし、コストパフォーマンスもなかなか。
石焼漁師鍋は有頭海老にホタテ、タラ、ハマグリ、イイダコなどが入った具だくさんのもの。桶に入ってある程度出来上がった状態で、ここに高温に熱した石をいれると、桶は地獄のようにぐつぐつとなり水蒸気に包まれます。
3~4人前あり、がんがん焼きと合わせればそこそこ満腹になるボリューム。がんがん焼きと漁師鍋を含むコースに飲み放題をつけると4,900円になりますが、アラカルトでも十分に楽しめました。
2014年から始まったかき小屋営業。サイドメニューの食べ放題などもあったそうですが、牡蠣をより楽しみたいという要望から改善が続き、いまの品質自慢のスタイルになったのだそう。
駅デパートの屋上という開けた空間でゆったりと、非日常のかき小屋を満喫しました。
ごちそうさま。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ 取材協力/キリンビール株式会社)
かき小屋 がんがん亭
愛知県名古屋市中村区名駅1-2-1 名鉄百貨店本店本館 屋上
16:00~22:00(平日は17:00~・平日はランチ営業あり)
予算3,000円