東武東上線の大山駅から徒歩3分。線路沿いにある細い路地の小さなお店「キリンとラガーまん」。とっても個性的な名前ですが、店内の雰囲気も負けず劣らず個性的。周辺にはネオンもない飲み屋街からは少し離れた場所にあります。ちょうちんバルと書かれていますが、さてさてどんなお店かな。
店先は幅1mちょっとの細い路地、でも線路の横なので開放感はたっぷり。店前にはお酒の樽やP函がつまれていてなんだか酒屋みたい。
もともとはスナックだったのかしら。不思議な色のついたガラス戸の向こう側はぼんやり明かりと人の動きが見えます。知らないとなかなか飛び込みで入るのは厳しいかも?でもでもいいお店ですから入ってみましょう。
お店は5坪くらい、そこにぎゅうぎゅうにお客さんが入っていてワイワイと賑やかです。オープンから半年が経過し常連さんも多いみたいですが、一見さんももちろんウェルカムな雰囲気です。店長さんがお一人で切り盛りされていますが、忙しいながらも絶妙な距離感でお客さんとも話をしつつ一体感があります。
さて何を飲みましょう。壁にかかれたメニューをみると…あ、生はサッポロ黒ラベルなんだ。瓶ビールはやっぱりキリンラガー。ウーハイが200円、酎ハイ類も290円からとリーズナブルですね。立ち飲みでこの立地とはいえ、これは安旨酒場の多い大山でもなかなか期待ができるのでは?
それでは最初の一杯。ガス圧、洗浄具合、冷え方、どれもばっちりの美味しい生ビールです。それでは乾杯!うん、ばっちり。
店名から考えれば生ビールもキリンビールじゃないの?と思うでしょ。店長は「好きなお酒だけを集めた、メーカーに偏りはない」と話されていて、その通り、酎ハイ樽はアサヒの樽ハイ倶楽部プレーンだし甲類はキンミヤだし、瓶ビールはキリンラガーでウィスキーはサントリー角という具合。
そんな最初の一杯、十分リーズナブルですがさらにお得なのがこの「お疲れサンセット」です。ドリンクとおつまみを自分で選べて500円。安い、安すぎる。一杯目くらいは好きなものを食べて飲んでしまいましょう、って書かれているのが心理をついていますね。一杯目くらいは値段じゃなくて好きなモノを…ってお店的にはだいじょーぶ?大サービスですね。
おでんがカウンターでくつくつと煮こまれていてそれがいい香りを漂わせています。たまらず注文、ハンペンとちくわぶ。ザ、東京おでんというチョイス。練り物バンザイ。
お酒が安いですがおつまみもリーズナブル。250円が多くてちょっとつまみながら飲むのにいいですね。これならば毎日通ってもお財布は安心!
季節メニューは燻し推し。400円のスモークのセットが美味しそう。コンパクトな立ち飲みながらお刺身も置いています。たこの唐揚げやアジフライ、自家製のコロッケの「自家製」という響きも注文したくなるなる!
お豆腐の素揚げ(250円)が気になって注文。ササっと揚げて登場。醤油をじゅっとかけていただきます。素朴だけどこういうのと酎ハイをあわせてワイワイ飲むのが好きなんです。
酎ハイは男梅サワー(290)を選びました。最近良く飲んでいますが、なんだか不思議とハマるんです。あっという間に飲み干してもう一杯。
燻製のセット、この日は残念ながら燻玉が売り切れ。また食べに来よう。チーズもベーコンも美味しく、これで400円はお得な気分。
続いてトマト割り。トマトジュースをたっぷり使うので比較的高めの価格設定がされやすいドリンクですがこれも300円。こりゃ大山界隈で飲み歩く人ならば梯子コースの定番に入ること間違いなしでしょう。
リンゴ酢サワー(300円)。この一番搾りのグラス初めてみました。こんなのあるんですね!大手メーカー系のグラス・ジョッキマニアとしてへんなところで反応(笑)
このほかワインや日本酒も種類豊富で300円程度とこれまたリーズナブル。おつまみも豊富で通いたくなるお店です。立ち飲みメインですが簡易イスもあるので座って飲む人も多々。雰囲気のいい店長にのんびりした雰囲気のお客さんたち、線路を行き交う東上線、この箱が様々な要素の組み合わせによって不思議と雰囲気のいい空間になっているように思います。個性派ですが、立ち飲み好きならばきっと好きになる、そんなお店「キリンとラガーまん」。お近くに飲み歩きの際はふらりと立ち寄られてみてはいかがでしょう。
きっと楽しいですよ!
ごちそうさま。
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(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
キリンとラガーまん
東京都板橋区大山町33-1 椎山荘 102
16:00~24:00(日祝定休)
予算1,300円