四国で一番飲み屋街の色が強いのは間違いなく高知だと思いますが、梯子酒ならば高松もなかなかのもの。瓦町周辺は一度は梯子酒に訪れてほしい素敵な街です。
焼鳥を食べるならばやっぱり「成田家」は外せません。ライオン通りにある創業40年の老舗。現在は二代目ご夫婦が切り盛りしています。焼鳥2本250円~とリーズナブルかつ、鮮度の良い鶏や鰻串が魅力のお店です。
焼鳥屋に鰻があることはしばしばありますが、ここもそれ。冷凍ではなく鮮度のいい国産鰻もウリで、焼鳥同様に串で食べられますから一度に二度美味しい。
入ってすぐに焼き台に面した直線のカウンター。一人客も多くてイチゲンでもふらっと立ち寄れる雰囲気。女性のお一人様が焼鳥数本にビールを二杯でちょい飲みされていました。
わいわい飲める4人テーブルと二階には座敷もあり幅広い用途に対応しています。
乾杯はサッポロ生ビール黒ラベル。フレッシュな樽生が丁寧にメンテナンスされたディスペンサーから注がれ、間違いのない一杯が味わえます。
地元のお酒も揃っていて、ビールを飲んでからの四国の地酒という流れが良さそう。
続いてメニューをみてみましょう。焼鳥は2本250円で牛や豚などもあり種類豊富。毎日仕入れてくるというフレッシュな肉は冷凍の焼鳥との違いは大きい。
どて焼き、串揚げ、そして焼鳥・焼とんと東西各県の食文化が混ざっている内容のメニュー。これも土地柄を感じられておもしろい。
カウンターは焼台を正面に見る特等席。ちょうど手羽先を焼いているところで、ぷりっぷりであまりにも美味しそうでしたので私も同じものを。
表面はカリカリ、噛むと中から肉汁が風船を割ったかのように滴り落ちるジューシーな手羽。40年つづく焼鳥屋には理由あり。やっぱり美味しいのが一番です。
関東ではくりから焼きで食べますが、こっちの鰻串は正肉を短冊で。おまけの鰻ではなくしっかり本格的。食感がしっかりある関西系です。500円でこれくらいでてくればちょい飲みには丁度いい。
香川といえば鶏料理は骨付き鶏が有名ですが、定番の奇をてらわない正統派焼鳥酒場もいいものです。
古馬場町のライオン通りにはチェーンは少なく、味わいある正統派の酒場が豊富。賑わいもありますし、地方都市の飲み屋街巡りの魅力にたっぷり浸かれるいい繁華街です。皆さんも四国は高松へぜひ飲みに行ってみてください。
(取材・文・撮影/塩見 なゆ)
成田家
087-821-7350
香川県高松市古馬場町14-16
17:00~23:00(日定休)
予算2,000円