横浜・関内『勝烈庵 馬車道総本店』創業百年!浜っ子が誇る四角いカツレツで麒麟が進む

横浜・関内『勝烈庵 馬車道総本店』創業百年!浜っ子が誇る四角いカツレツで麒麟が進む

文明開化の面影を残す横浜・馬車道の路地裏に店を構える『勝烈庵 馬車道総本店』。1927年創業の同店は、100周年を迎える浜っ子御用達の名店。外国文化のカツレツを日本人好みに仕上げた独自の製法と、無添加の秘伝ソースは長年浜っ子に愛されてきました。お昼から通し営業、お酒も揃っているので居酒屋使いも楽しめます。

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まもなく100年、横浜の歴史と共に歩むカツレツ店

創業者の小澤竹蔵氏は、岩井商店(現・双日)やスタンダード・オイルを渡り歩いた実業家。東京で食べたカツレツがあまりに不味かったことがきっかけで、自らヒレ肉の筋を切って四角く整形し、串を打って揚げる技法を考案しました。強火でも衣が焦げず、肉は硬くならない工夫とのこと。

店名は、フランス語のコートレットに由来する「カツレツ」に、「商売は烈しく勝つ」の意を込めた「勝烈」、隠居後の身を置く場所という意味の「庵」を重ねたものだそうです。

こうしてできた勝烈庵は、1927年の創業ですから、いよいよ百年の老舗となります。

戦争で一時休業し、戦後は暖簾を継いだ本多マサオ氏が1956年に横浜駅名店街(現・相鉄ジョイナス)で再開。その後、今回ご紹介する総本店を常盤町に構えました。

店は3階建て。1階はカウンター席で、白木のカウンター越しに職人がひとり鍋前で黙々と手を動かす様子が見えます。2、3階は宴会にも使える座敷で、壁には板画家・棟方志功の作品が並びます。

親子三代で通う地元の常連客も多く、一人でふらりと立ち寄ってカウンターで静かに食事を楽しむ大人から、家族団らんの時間を楽しむグループまで、客層は幅広い。お酒を楽しむ居酒屋的な使い方をしているご隠居さんもいて、私も密かに憧れてきました。

四角いヒレ肉と秘伝ソースに酔いしれる

まずはともに横浜の食文化の中で一世紀愛されてきた、横浜うまれのキリンラガーで乾杯。

看板の「勝烈定食」(2,200円)は、ヒレかつをメインにしたこちらの看板メニューです。

筋切りと串打ちのおかげで、強火で揚げても身はしっとり。箸で切れる柔らかさに初めての方は驚くはず。お肉は脂身が少なくしっとり上品な味わいです。

衣はグループ会社・馬車道十番館が焼くパンの、耳を落とした中身だけで作る生パン粉だそう。サクッと揚げられており、かなり軽い印象なのも勝烈庵ならでは。

とんかつに並ぶもうひとつの主役は秘伝のソース。野菜と果物を2日間煮込み、1日寝かせて作る無添加仕立て。デミグラスのような奥行きがありながら塩気は控えめで、たっぷりかけて食べるのがオススメ!

変わらない味を守り続ける浜っ子の拠り所

外国人コックが関内にもたらした一皿を、和の技で磨き上げた初代の工夫。それを戦後も守り継いできた暖簾が、今も馬車道の角で灯りをともしています。横浜へ来たなら、暖簾をくぐってほしい一軒です。

店名勝烈庵 馬車道総本店
住所神奈川県横浜市中区常盤町5丁目58−2
営業時間11時00分~21時30分
創業1927年